Pythonのクラスでコンストラクタを使う方法【初心者向け】

Pythonのクラスでコンストラクタを使う方法について解説します。

そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプPython講座の内容をもとに紹介しています。

 

 

コンストラクタとは

コンストラクタとは、オブジェクトが生成される時に実行されるメソッド（関数）のことです。オブジェクトが扱う変数などの初期化を主に行います。オブジェクトはクラスをもとに生成されます。簡単にまとめましょう。

クラス

オブジェクトの設計書のような役割です。オブジェクトにどのような機能があるか記述されています。

オブジェクト

インスタンスとも呼ばれます。クラスをもとに実体化してプログラムで使えるようにしたものがオブジェクトです。Python では、全てがオブジェクトです。

クラスとオブジェクトを使うと、プログラムを分かりやすく記述することが出来ます。Python では全てがオブジェクトとして扱われますので、クラスとオブジェクトの考え方は必ず理解しておきましょう。詳細は公式ドキュメントやチュートリアルを参考にしてください。

公式ドキュメント

https://docs.python.jp/3/reference/compound_stmts.html#class-definitions

チュートリアル

https://docs.python.jp/3/tutorial/classes.html

 

コンストラクタの書き方

コンストラクタは、以下のように記述します。

def __init__( self, 引数2, 引数3, ... ) :

コンストラクタの名前は「__init__」に決まっています。名前の前後に「__」が付いているメソッドは「特殊メソッド」と呼ばれます。コンストラクタは特殊メソッドの1つです。特殊メソッドの種類については公式ドキュメントを参考にしてください。

https://docs.python.jp/3.3/reference/datamodel.html#special-method-names

第一引数「self」は、オブジェクト自身を指します。Python の慣習として名前は「self」で指定します。「self」は呼び出し側では指定不要です。呼び出し側は引数2以降を指定します。なお、引数2以降は省略可能です。

 

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実際に書いてみよう

今回のサンプルプログラムは、「Animal」というクラスを定義して、コンストラクタの使い方を確認しています。

ソースコード

# クラスの定義
class Animal:
    # コンストラクタの定義
    def __init__(self, name):
        self.name = name

    # オブジェクトのメソッドを定義
    def say(self):
        print("こんにちは！　私は" + self.name + "です。")

# 2つのオブジェクトを作成する。selfは指定しない。nameに該当する値を指定する
dog = Animal("いぬ")
cat = Animal("ねこ")

# それぞれのオブジェクトのsayメソッドを実行
# 別々の結果が出力される
dog.say()
cat.say()

コンストラクタで「name」を指定することで、オブジェクト変数「self.name」を初期化しています。オブジェクト変数がコンストラクタで明示されていて分かりやすくなっていますね。

この記事を監修してくれた方 太田和樹（おおたかずき） ITベンチャー企業のPM兼エンジニア 普段は主に、Web系アプリケーション開発のプロジェクトマネージャーとプログラミング講師を行っている。守備範囲はフロントエンド、モバイル、サーバサイド、データサイエンティストと幅広い。その幅広い知見を生かして、複数の領域を組み合わせた新しい提案をするのが得意。 開発実績：画像認識技術を活用した駐車場混雑状況把握（実証実験）、音声認識を活用したヘルプデスク支援システム、Pepperを遠隔操作するアプリの開発、大規模基幹系システムの開発・導入マネジメント 地方在住。仕事のほとんどをリモートオフィスで行う。通勤で消耗する代わりに趣味のDIYや家庭菜園、家族との時間を楽しんでいる。

 

 

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