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Kotlinのdata class(データクラス)の使い方【初心者向け】

初心者向けにKotlinのdata class(データクラス)の使い方について解説しています。これはデータだけを保持するためのクラスになります。作成方法と基本の使い方について見ていきましょう。

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Kotlinのdata class(データクラス)の使い方について解説します。

 

本記事はTechAcademyのAndroidアプリ開発オンラインブートキャンプの内容をもとに解説しています。

 

田島悠介

今回は、Androidアプリ開発に関する内容だね!

大石ゆかり

どういう内容でしょうか?

田島悠介

Kotlinのdata class(データクラス)の使い方について詳しく説明していくね!

大石ゆかり

お願いします!

 

Kotlinのdata class(データクラス)とは

例えばデータベースやファイルからデータを読み込んだ場合、オブジェクト指向プログラミングでは、読み込んだデータをクラスに保存してプログラム中で使用することがあります。そのような場合に便利なのがデータクラスです。

Kotlinの data class (データクラス)は、データを保持するだけのクラスを作成する記述方法で、少ないコード量でクラスを記述することができます。

 

data class(データクラス)の使い方

data class (データクラス) の使い方は以下の通りです。

data class クラス名(valまたはvar プロパティ名:型, ...)

プロパティには、読み取り専用の場合は「val」を、更新可能な場合は「var」を指定します。上記のように記述するだけで、クラスとプロパティ、及び以下のメソッドが自動的に作成されます。

  • equals() / hashCode() のペア:オブジェクトの比較の際に使用
  • プロパティも含んだ形式のtoString()メソッド:次節で例示
  • componentN() メソッド:宣言した順番でプロパティを取り出すことができるメソッド
  • copy()メソッド:次節で例示

data class について、詳しくは公式ドキュメントを参考にしてください。

https://kotlinlang.org/docs/reference/data-classes.html

 

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実際に書いてみよう

今回のサンプルプログラムでは、enum class の使い方の例をいくつか確認します。実行は Kotlin の公式サイトの Playground を利用します。なお、 Playgroundでは、fun main() { … } の中にプログラムを記述します。またクラスの定義はその外側で記述します。

https://play.kotlinlang.org/

 

基本的なデータクラスの書き方

Userというデータクラスを作成します。プロパティはnameが更新可能、ageが読み取り専用です。

// データクラスの宣言
data class User(var name: String, val age: Int)

fun main() {
  val user1 = User("煌木 太郎", 25)
  user1.name = "きらめき たろう"
  // user1.age = 30 // 読み取り専用のプロパティなのでエラーになる

  println(user1.toString())
}

実行結果は以下の通りです。

User(name=きらめき たろう, age=25)

 

データクラスのコピー

データクラスをコピーするには、copyメソッドを使用します。「=」で代入するだけではコピーしたことになりません。コードで確認しましょう。

// データクラスの宣言
data class User(var name: String, val age: Int)

fun main() {
  val user1 = User("煌木 太郎", 25)
  val user2 = user1
  val user3 = user1.copy()
    
  user1.name = "きらめき たろう"
    
  println(user1.toString())
  println(user2.toString())
  println(user3.toString())
}

実行結果は以下の通りです。

User(name=きらめき たろう, age=25)
User(name=きらめき たろう, age=25)
User(name=煌木 太郎, age=25)

user1のプロパティを変更すると、user2のプロパティも変更されてしまいました。これは代入だけでは、user1とuser2が同じオブジェクトを指しているためです。それに対しcopy() メソッドでコピーしたuser3のプロパティは変更されず、別のオブジェクトであることが確認できます。

 

この記事を監修してくれた方

太田和樹(おおたかずき)
ITベンチャー企業のPM兼エンジニア

普段は主に、Web系アプリケーション開発のプロジェクトマネージャーとプログラミング講師を行っている。守備範囲はフロントエンド、モバイル、サーバサイド、データサイエンティストと幅広い。その幅広い知見を生かして、複数の領域を組み合わせた新しい提案をするのが得意。

開発実績:画像認識技術を活用した駐車場混雑状況把握(実証実験)、音声認識を活用したヘルプデスク支援システム、Pepperを遠隔操作するアプリの開発、大規模基幹系システムの開発・導入マネジメント

地方在住。仕事のほとんどをリモートオフィスで行う。通勤で消耗する代わりに趣味のDIYや家庭菜園、家族との時間を楽しんでいる。

 

大石ゆかり

内容分かりやすくて良かったです!

田島悠介

ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!

大石ゆかり

分かりました。ありがとうございます!

他にもAndroidアプリ開発の教科書 なんちゃって開発者にならないための実践ハンズオンの書籍レビュー記事も合わせてご覧ください。

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