Pythonの文字列における変数展開を現役エンジニアが解説【初心者向け】

Pythonの文字列における変数展開について解説します。

そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプPython講座の内容をもとに紹介しています。

 

 

変数展開とは

文字列の中に変数名を埋め込んでおき、実行時に値に展開することを変数展開と呼びます。変数展開を使うと、プログラムの見通しが良くなりメンテナンスしやすいものとなります。

それではPythonにはどのような変数展開の方法があるのでしょうか？

 

Pythonの文字列における変数展開

Pythonの文字列における変数展開には3つの方法があります。

• %演算子
• 文字型のformat関数を使用する方法
• f文字列（Pythonのバージョン3.6から追加）

この中でも見通しがよく便利なのはf文字列です。Pythonのバージョン3.6から利用できますが、ほとんどの場合においてはf文字列を使用すると良いでしょう。

f文字列について詳しくは公式ドキュメントを参考にしてください

フォーマット済み文字列リテラル

また変数展開全般については以下のドキュメントが参考になります。

出力を見やすくフォーマットする

 

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実際に書いてみよう

今回のサンプルプログラムでは、変数展開の書き方を確認します。はじめに共通で使う処理です。

# 半径
radius = 3
# 円周率
pi = 3.14

# 円の面積を求める関数
def calc_area(r):
  return r ** 2 * 3.14

# 円の面積
area = calc_area(radius)

まずは変数展開を使わない方法を確認してみます。いずれもメンテナンス性が良くないことが確認できますね。

print('半径' , radius , 'cmの円の面積は' , area , '平方cmです。')
print('半径' + str(radius) + 'cmの円の面積は' + str(area) + '平方cmです。')

実行結果は以下のようになります。カンマで区切った場合は変数の前後に空白が入ってしまいます。

半径 3 cmの円の面積は 28.26 平方cmです。
半径3cmの円の面積は28.26平方cmです。

次は%演算子による記法です。

print('半径%dcmの円の面積は%f平方cmです。' % (radius, area))

実行結果は以下のようになります。浮動小数点の場合、デフォルトで小数点以下6桁まで表示されます。

半径3cmの円の面積は28.260000平方cmです。

次は、文字型のformat関数を使用する方法です。

print('半径{radius}cmの円の面積は{area}平方cmです。'.format(radius=radius, area=area))

実行結果は以下のようになります。

半径3cmの円の面積は28.26平方cmです。

最後はf文字列を使った方法です。f文字列を使用するには文字列の前に「f」を付記します。

print(f'半径{radius}cmの円の面積は{area}平方cmです。')

実行結果は以下のようになります。

半径3cmの円の面積は28.26平方cmです。

f文字列では変数だけではなく関数も指定できます。

print(f'半径{radius}cmの円の面積は{calc_area(radius)}平方cmです。')

実行結果は以下のようになります。

半径3cmの円の面積は28.26平方cmです。

また、f文字列では出力する書式を指定できます。「:」の後に書式を指定する文字列を指定します。以下は小数点以下1桁まで表示する例です。

print(f'半径{radius}cmの円の面積は{calc_area(radius):.1f}平方cmです。')

実行結果は以下のようになります。

半径3cmの円の面積は28.3平方cmです。

書式を指定する文字列(書式指定文字列)については以下のドキュメントが参考になるでしょう。

書式指定ミニ言語仕様

 

監修してくれたメンター

太田和樹（おおたかずき） ITベンチャー企業のPM兼エンジニア 普段は主に、Web系アプリケーション開発のプロジェクトマネージャーとプログラミング講師を行っている。守備範囲はフロントエンド、モバイル、サーバサイド、データサイエンティストと幅広い。その幅広い知見を生かして、複数の領域を組み合わせた新しい提案をするのが得意。 開発実績：画像認識技術を活用した駐車場混雑状況把握（実証実験）、音声認識を活用したヘルプデスク支援システム、Pepperを遠隔操作するアプリの開発、大規模基幹系システムの開発・導入マネジメント。 地方在住。仕事のほとんどをリモートオフィスで行う。通勤で消耗する代わりに趣味のDIYや家庭菜園、家族との時間を楽しんでいる。

 

 

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