PHPの「self::」と「$this」の違いを現役エンジニアが解説【初心者向け】

今回は、PHPの「self::」と「$this」の違いについて、TechAcademyのメンター（現役エンジニア）が実際のコードを使用して初心者向けに解説します。

 

PHPについてそもそもよく分からないという方は、PHPとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプ、PHP/Laravel講座の内容をもとに紹介しています。

 

 

$thisとは

$thisは、自分自身のオブジェクトを指し、インスタンス化した際、クラス内のメンバ変数やメソッドにアクセスする際に使用します。

それでは、実際に見てみましょう。

<?php
class Fruits {
public $fruits = 'grape ';
public function output_fruits_name() { return 'lemon '; }

function test() {
echo $this->fruits;
echo $this->output_fruits_name() ;
}
}

$obj = new Fruits();
$obj->test();

 

出力結果

grape lemon

 

self::とは

self:: は、自クラスを示します。

クラス定数、static変数については、インスタンス化せずに使用します。そのため、$thisは使用せず、代わりにselfを使用します。(staticメソッドにアクセスできます)

<?php
class Fruits {
const FRUITS = 'apple ';
public static $fruits = 'grape ';

function test() {
echo self::FRUITS;
echo self::$fruits;
echo self::output_fruits_name() ;
}
}

$obj = new Fruits();
$obj->test();

 

出力結果

apple grape

 

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self::と$thisの違い

self::は自クラスを表し、$thisは自身のオブジェクトを表します。

self::はクラス定数やstatic変数など静的なプロパティにアクセスできるのに対し、$thisは静的なプロパティにはアクセスできません。

静的なプロパティにアクセスする際は、self::を使用し、動的なプロパティやメソッドにアクセスする際は$thisを使用するなどの使い分けをするといいでしょう。

また、下記のプログラムを実行すると、self::と$thisの違いを確認できます。

<?php
class ParentClass {
function test() {
self::who(); // output 'parent'
$this->who(); // output 'child'
}

function who() {
echo 'parent ';
}
}

class ChildClass extends ParentClass {
function who() {
echo 'child ';
}
}

$obj = new ChildClass();
$obj->test();

 

出力結果

parent child

このプログラムは、self::は自クラスを表し、$thisは自身のオブジェクトを表すことを確認できます。

self::who()の場合はParentClass自身のwho()メソッドを実行し、ChildClassをインスタンス化しているため、$this->who()は、ChildClassのwho()メソッドを実行します。
 

筆者プロフィール

平野大輝（ひらのだいき） スキル：PHP・Java・JavaScriptを用いて様々なアプリを開発するWebエンジニア。

 

 

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