C/C++アプリケーションにPythonを埋め込む方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】

C/C++アプリケーションにPythonを埋め込む方法法について解説します。

そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプPython講座の内容をもとに紹介しています。

 

 

C/C++アプリケーションにPythonを埋め込む方法

アプリケーションの何らかの機能をC/C++の代わりにPythonで実装できます。
速度が重要な箇所はC/C++で記述し、そうでない箇所はコーディングの容易さを重視してPythonで記述する、といった組み合わせが可能です。

C/C++アプリケーションにPythonコードを埋め込むには、コンパイル時にPythonのヘッダファイル、ライブラリファイルを指定します。
 

実際に書いてみよう

前提

この記事ではCentOS7を利用しました。
この文書を参考にしました。

 

事前準備

必要なソフトウェアをインストールしました。
 

yum install epel-release
yum install python36 python36-devel
yum install gcc

 

ソースコード

はじめに公式サイトに掲載のソースコードをそのまま実行してみます。
ソースコードをsample.cとして保存しました。

 

コンパイル

以下のコマンドでソースコードをコンパイルしました。

-Iオプションでヘッダファイルの場所を指定します。
-lオプションでライブラリのリンクを指定します。
-oオプションで実行ファイルの名称を指定します。
 

gcc sample.c -I/usr/include/python3.6m -lpython3.6m -o sample

 

実行結果

$ ./sample
Today is Sat Jul 13 22:51:24 2019

 

ソースコード

次に、Pythonのソースコードを別ファイルに記述済の場合を想定します。
この場合は、PyRun_SimpleFileを使うのが便利です。

先のsample.cを書き換え、以下のsample2.cを作成しました。
 

#define PY_SSIZE_T_CLEAN
#include 

int
main(int argc, char *argv[])
{
    wchar_t *program = Py_DecodeLocale(argv[0], NULL);
    if (program == NULL) {
        fprintf(stderr, "Fatal error: cannot decode argv[0]n");
        exit(1);
    }
    Py_SetProgramName(program);  /* optional but recommended */
    Py_Initialize();
    const char* file_name = "hello.py";
    FILE* fp = fopen(file_name, "r");
    if(fp == NULL){
        exit(1);
    }
    PyRun_SimpleFile(fp, file_name);
    fclose(fp);
    if (Py_FinalizeEx() < 0) {
        exit(120);
    }
    PyMem_RawFree(program);
    return 0;
}

 

以下内容のPythonプログラムhello.pyを作成しました。
 

print("Hello,World!")

 

コンパイル

gcc sample2.c -I/usr/include/python3.6m -lpython3.6m -o sample2

 

実行結果

$ ./sample2
Hello,World!

 

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監修してくれたメンター

橋本紘希 システムインテグレータ企業勤務のシステムエンジニア。 開発実績: Javaプログラムを用いた業務用Webアプリケーションや、基幹システム用バッチアプリケーションなどの設計構築試験。

 

 

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