Webデザイナーの年収が話題になっているのでデザイナーの収入を政府データから調べてみた
「日本のWebデザイナーの年収が低い」と言われることがあります。本記事では厚生労働省が公表しているデータをもとに「デザイナーの年収」を過去10年にさかのぼって調べてみました。企業規模や性別・年齢による違いもデータから抽出しています。
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今週になってWebデザイナーの収入についての記事が話題になっています。
そこで、厚生労働省が毎年公開している賃金構造基本統計調査を使ってデザイナーの年収を調べてみました。
この調査では職種別の収入を公開しているますが、あくまでもデザイナー全体のくくりしかなく、Webデザイナーだけを切り出したものはありませんのでご注意ください。
このデータをもとに今後のスキルアップにお役立てください。
デザイナーの給料サマリー
最新の平成24年賃金構造基本統計調査から抽出してみました。なお、デザイナーという職種をどのように定義しているのかについては記載が見つかりませんでした。
- 平均年収:400.4万円
- 平均月収:29.3万円
- 年間ボーナスなど:48.5万円
- 平均年齢:34.0歳
- 平均勤続年数:7.0年
- 労働者数:40,360人
- 総労働時間:169時間/月
- 男性平均年収:450.9万円
- 女性平均年収:350.2万円
この年収は「きまって支給する現金給与額」に12を掛けて、「年間賞与その他特別給与額」を足して計算したものです。以降も同じ計算方法で年収を算出します。(本記事での年収は全て同じ方法で算出しています)
なお、DODAが発表している職種別平均年収のデータでは、Webデザイナーの平均年収は337万円ですのでWeb以外のデザイナーの方が年収が高いのかもしれません。
デザイナーの企業規模・性別・年齢別年収
デザイナーの中でも属性ごとで年収を比較してみました。
他の職種でも言えることですが、企業規模が大きい企業ほど年収が高い傾向にあります。企業規模が1000人を越える企業では平均年収が493.8万円まであがります。
続いて性別・年齢別の比較です。労働者数が100人を越える年齢層のみグラフにしています。基本的には年齢が上がるごとに年収も上がり、男性では40〜44歳の566.3万円、女性では45〜49歳の498.0万円がトップになります。
デザイナーと他の職種との比較
これだけでは他の職種と比べて高いのか低いのかがわかりませんので、Web系でも多い職種のシステムエンジニアとプログラマーを比較してみました。(同じくWeb関連の職種を抜き出したものではありません)
システムエンジニアの平均年収は537.6万円、プログラマーの平均年収は419.2万円となりました。
デザイナーの労働者数推移
最後に、賃金構造基本統計調査の職種に「デザイナー」が追加された2005年からの労働者数推移をまとめてみました。(2004年以前の調査では職種にデザイナーが入っていなかったようです)
2010年に一度減少していますが、ここ最近2年間は連続して労働者数が増えています。景気回復にともない、これからもっと増えるかもしれないですね。
今回は政府のデータをもとにデザイナー全体の年収を算出してみましたが、実際の年収と比べていかがでしたでしょうか?
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