インターフェイスを実装!Javaでimplementsを使う方法【初心者向け】
初心者向けにJavaでimplementsを使う方法について解説しています。インターフェースを継承してクラスを定義する際に必要です。implementsの書き方を説明し、実際にサンプルプログラムを書いているので、参考にしてみてください。
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初心者向けにJavaで書くimplementsについて解説しています。
implementsの書き方から実際にサンプルプログラムを書きながら説明しているので、Javaエンジニアを目指している人は今のうちに覚えておきましょう。
目次
今回はimplementsを使ってみよう。
田島メンター!implementsは何をするんですか~?
これはインターフェイスを実装するときに使うものなんだ。まずはインターフェイスがどういうものかというところも含めて説明するよ。
はい!
implementsとは
implementsは、interface(インターフェイス)と切っても切れない関係にあります。
まずは、interfaceについて説明します。
interfaceは、抽象メソッドと呼ばれる、メソッドの仕様(戻り値とメソッド名、引数)のみを定義したものです。
実際の処理を持たない、ちょっと変わったクラスのようなものです。
Java7までは実装は持てず、メソッドのシグニチャのみの定義です。
interfaceを使って型宣言を行うことができますが、メソッドの定義がないとプログラムは実行できないので、そこで使うのがimplementsです。
つまり、implementsしているクラスはinterfaceに定義されているメソッドを実装しているクラスですよ、と指定することになります。
interfaceを導入する=仕様と実装の分離、といわれます。
仕様は約束事です。
約束通りの使い方をすると約束通りの結果を得られる事をあらかじめ定めておけば、そのメソッドを使う側は実際の作りを気にしなくて済みますし、そのメソッドを作る側は仕様さえ守っていればいつでも好きなように実装を変えることができます。
また、仕様が先に決まっているので仮に実物ができていなくても、実装クラスがある前提でコーディングが可能です。
開発中は、仮のクラスを使って進めておき、あとで本物のクラスと置き換える事ができます。
その他、仕様さえ守っていれば、自由に組み替えが可能となるので実行時に最適なクラスを選ぶ、といった作りも容易に実現できます。
implementsの書き方
書き方の基本ですが、クラスの定義時に以下を追記します。
implements インターフェイス名
public class Sample implements インターフェイス名 {
注意点としては、interfaceに定義されているメソッドはすべて定義する必要があります。
ただし、Java8からはinterfaceに実装を持てるようになったので、デフォルトの定義があるような形になります。
その場合はimplementsする側のクラスでの実装は必須ではありません。
implementsの基本の書き方だね。
複数のインターフェイスを実装したい場合はどうしたらいいですか?
そのときは、カンマで区切って次のインターフェイス名を入力するといいよ。次に実際の例を見てみよう。
実際に書いてみよう
例えば、以下のinterfaceが定義されていたとします。
public interface ControlPanelIf { void play(); void pause(); void stop(); void forwardFast(); void backwordFast(); }
これを実装するクラスは以下のコードになります。
実際はもっと複雑になることが多いですが、サンプルということで書いていきましょう。
public class DvdDeck implements ControlPanelIf { @Override public void play() { System.out.println("DVD再生"); } @Override public void stop() { System.out.println("DVD再生停止"); } @Override public void pause() { System.out.println("DVD一時停止"); } @Override public void forwardFast() { System.out.println("DVD早送り"); } @Override public void backwardFast() { System.out.println("DVD早戻し"); } }
このDVDDeckクラスを使うクラスが以下とします。
public class DeckUser { public static void main(String[] args) { ControlPanelIf myDeck = createDeck(args[0]); myDeck.play(); myDeck.forwardFast(); myDeck.pause(); myDeck.play(); myDeck.backwardFast(); myDeck.stop(); } private static ControlPanelIf createDeck(String deckType) { ControlPanelIf deck; if(deckType.equals("DVD") { deck = new DvdDeck(); } else if(deckType.equals("BluRay") { deck = new BluRayDeck(); } else if(deckType.equals("HDD") { deck = new HddDeck(); } else { deck = new DvdDeck(); } return deck; } }
実行時に引数として、”DVD”を渡したとして、結果は以下のようになります。
DVD再生 DVD早送り DVD一時停止 DVD再生 DVD早戻し DVD再生停止
一見、interfaceを使うと複雑になったように見えますが、仮にあとからBluRayデッキに変えたくなったり、HDDレコーダのデッキに変えたくなったりした時、DeckUserクラスは引数に渡している文字列を対応する実装クラスのものに変更するだけでインスタンスを自由に切り替えることができます。
このコード例にはBluRayDeckクラスやHddDeckクラスは存在しませんが、開発中はモックアップを作っておくなどして対応しておき、出来上がったら本物のクラスと置き換えるなどが可能です。
入門向けJavaの学習サイトもまとめているので、合わせてご覧ください。
執筆してくれたメンター
田中 稜大(たなかりょうた)
新卒未経験でIT企業に入社。 JavaでAPIばかり作っていたらバックエンドのほうが好きになってしまった。 テックアカデミーではJavaコースを担当しています。 テレワークでの体重の増加が最近の悩み。 |
implementsを使ったインターフェイス実装の例だね。
ControlPanelIfというインターフェイスを用意し、それを実装したわけですね。
インターフェイスの特徴のひとつに多重継承ができるという点があるんだ。クラスとの使い方の違いにも気をつけよう。
分かりました。ありがとうございます!
Javaを学習中の方へ
これで解説は終了です、お疲れさまでした。
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