Pythonのインスタンスの基礎を現役エンジニアが解説【初心者向け】

Pythonのインスタンスの基礎について解説します。

そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプPython講座の内容をもとに紹介しています。

 

 

インスタンスとは

Pythonには文字型や数値型などの様々な「型」があります。それらの型の種類のことを「クラス」と呼びます。

クラスは型でしか無いので、プログラムで実際に使うには、型を実体化する必要があります。型を実体化したものを「インスタンス」や「オブジェクト」と呼びます。

実体化のイメージは難しいのですが、以下のような例えを良く使います。

• クラスが「たい焼きの型」
• インスタンスが「たい焼き」

たい焼きの種類はあんこやクリームなどいろいろあるが、型は1つですよね。同様に、文字列は「こんにちは！」や「Python」など様々な値が取れますが、「文字列」という観点で見ると1種類です。

 

インスタンスを生成する方法

Pythonでクラスを定義するには「class」キーワードを使用します。

class クラス名:
  def __init__(self, radius):
    # コンストラクタで行う処理を記述
 
  def 関数名(self, 引数):
    # 関数で行う処理を記述

クラスにはインスタンスを生成する際に実行するコンストラクタと呼ばれる関数を定義できます。

コンストラクタは「__init__」で定義します。クラスの中の関数の第一引数には「self」と指定します。
selfにはインスタンス自身が入っています。クラスには関数を定義できます。また、コンストラクタや関数には引数を複数定義できます。

インスタンスを生成するには以下のように記述します。

変数名 = クラス名(引数)

引数にはクラスのコンストラクタの(self以外の)引数を指定します。引数が無い場合は「クラス名()」となります。

 

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インスタンスを初期化する方法

コンストラクタで、インスタンスの変数を初期化できます。インスタンス変数を初期化するには以下のように記述します。

def __init__(self, 引数):
  self.インスタンス変数 = 引数

 

実際に書いてみよう

今回のサンプルプログラムでは、Circleというクラスを定義して、インスタンスを生成してcircleという変数に代入しています。

class Circle:
  def __init__(self, radius):
    # インスタンス変数に値を代入
    self.radius = radius
 
  # 関数を定義
  def area(self):
    return radius * radius * 3.14

radius = 10
# インスタンスの生成
circle = Circle(radius)

print("円の半径:", radius)
print("円の面積:", circle.area())

実行結果は以下のようになります。

円の半径: 10
円の面積: 314.0

 

監修してくれたメンター

太田和樹（おおたかずき） ITベンチャー企業のPM兼エンジニア 普段は主に、Web系アプリケーション開発のプロジェクトマネージャーとプログラミング講師を行っている。守備範囲はフロントエンド、モバイル、サーバサイド、データサイエンティストと幅広い。その幅広い知見を生かして、複数の領域を組み合わせた新しい提案をするのが得意。 開発実績：画像認識技術を活用した駐車場混雑状況把握（実証実験）、音声認識を活用したヘルプデスク支援システム、Pepperを遠隔操作するアプリの開発、大規模基幹系システムの開発・導入マネジメント。 地方在住。仕事のほとんどをリモートオフィスで行う。通勤で消耗する代わりに趣味のDIYや家庭菜園、家族との時間を楽しんでいる。

 

 

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