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PythonでのJSON形式のファイルデータをパースする方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】

初心者向けにPythonでのJSON形式のファイルデータをパースする方法について現役エンジニアが解説しています。JSON形式のデータは、JavaScriptのオブジェクト形式になっているデータのことです。Pythonではjson_loadメソッドで解析することができます。

テックアカデミーマガジンは受講者数No.1のプログラミングスクール「テックアカデミー」が運営。初心者向けにプロが解説した記事を公開中。現役エンジニアの方はこちらをご覧ください。 ※ アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社 調査期間:2021年8月12日~8月16日  調査対象:2020年8月以降にプログラミングスクールを受講した18~80歳の男女1,000名  調査手法:インターネット調査

監修してくれたメンター

清水 源一郎

企業勤務の研究者として、機械学習やデータサイエンスを活用した製品開発を行っている。
テックアカデミーでは、Pythonコース、AIコース、データサイエンスコースを担当。

PythonでのJSON形式のファイルデータをパースする方法について、テックアカデミーのメンター(現役エンジニア)が実際のコードを使用して初心者向けに解説します。

目次

そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。

 

田島悠介

今回は、Pythonに関する内容だね!

大石ゆかり

どういう内容でしょうか?

田島悠介

PythonでのJSON形式のファイルデータをパースする方法について詳しく説明していくね!

大石ゆかり

お願いします!

 

この記事ではPythonで「JSON形式のデータを扱う方法」について学習します。

JSONは他の言語とデータを交換する際に使用されるデータ形式で、Webアプリケーションにおけるデータのやり取りに使用されます。

今回は、PythonでこのJSONデータを読み書きするためのライブラリjsonの使い方を紹介します。

 

JSONデータとは

JSONとは、「JavaScript Object Notation」の略称であり、Webアプリケーションでのデータのやり取り等によく利用されているデータ形式です。

JavaScriptと名が付いている通り、元々はJavaScriptのオブジェクトを記述するデータ構造です。ただ、軽量で人間にとっても読みやすいため、現在はPythonなど他の言語でも利用されています。

JSONデータは下記のように、名前(キー)と値のペアを, で区切り、全体を{}で区切って記述します。

{
“名前1” : “値1”,
“名前2” : “値2”,
}

Pythonにおける辞書に似ているので、辞書のイメージを持っておくと良いでしょう。

ただし、文字列は’’(シングルクォーテーション)ではなく、””(ダブルクォーテーション)で囲うので注意しましょう。

値には、数値や文字列の他に配列や、{}で囲った別のオブジェクトを入れることができます。

 

jsonライブラリの使い方

PythonでJSON形式のデータを扱う際はjsonという標準ライブラリを利用します。

ここでは、jsonライブラリの使い方として、基本的な3つの操作をご紹介します。

  • jsonデータの読み込み
  • jsonデータの書き込み
  • jsonデータの確認と整形

それぞれの操作について以下で解説します。

いずれの場合もjsonライブラリの使用時には、事前に以下のコードでインポートしてから使用しましょう。

import json

JSONデータをPythonの読み込み

まずは、JSONデータの読み込み方法を説明します。

loads関数を使うことで、JSON形式の文字列をpythonの辞書に変換できます。

json.loads(文字列)

また、直接JSONファイルを読み込んでpythonの辞書に変換できます。

この場合はload関数を使用します。

with open(JSONファイルのパス) as f:
    json.load(f.read())

それぞれのサンプルコードを見てみましょう。

まずは、loads関数のサンプルコードです。

s = '{"key1":"value1", "key2":2}'
dict_from_json = json.loads(s)
print(type(dict_from_json))
print(dict_from_json)

出力結果

<class 'dict'>
{'key1': 'value1', 'key2': 2}

{"key1":"value1", "key2":2}というJSONデータを文字列として用意し、loads関数に渡すと、Pythonの辞書に変換されていることがわかります。

次に、load関数のサンプルコードを紹介します。

上記と同じ{"key1":"value1", "key2":2}というJSONデータを記入した、test.jsonというファイルを用意して実行してみてください。

with open('test.json', 'r') as f:
    print(json.load(f))

出力結果

{'key1': 'value1', 'key2': 2}

loads関数の場合と同じようにJSONデータが辞書に変換できていますね。

一度変換してしまえば、後はPythonの辞書として、データの追加や編集が可能です。

辞書[キー]というコードで値にアクセスすることができます。

JSONデータの書き込み

次にPythonのデータをJSONデータに変換する方法を紹介します。

先ほど紹介したload, loads関数と反対に、Pythonの辞書をJSONファイルとして出力するdump関数とPythonの辞書をJSONデータの文字列に変換するdumps関数がそれぞれ存在します。

二つの関数はそれぞれ次のように使用します。

json.dumps(JSONデータにしたい辞書)
with open(出力するJSONファイルのパス, 'w') as f:
    json.dump(JSONデータにしたい辞書, f)

サンプルコードによる利用例も確認してみましょう。

python_dict = {'key1':'value1', 'key2':[1,2,3]}

print(json.dumps(python_dict))

with open('test2.json', 'w') as f:
    json.dump(python_dict, f)

出力結果

{"key1": "value1", "key2": [1, 2, 3]}

Pythonの辞書をJSONデータに変換することができました。 出力されたデータと同じ内容が記載されたtest2.jsonというファイルも出力されていますね。

JSONデータの確認と整形

jsonライブラリのjson.toolを使用すると、コマンドライン(windowsのコマンドプロンプトやMacのターミナル)からもjsonデータを確認できます。

$ python -m json.tool JSONファイルのパス

というコマンドを入力すると、JSONファイルの中身を整形出力して確認できます。

例えば、先ほど作成した、{“key1”: “value1”, “key2”: [1, 2, 3]}というデータが書き込まれたtest2.jsonを扱ってみます。

$ python -m json.tool test2.json

出力結果

{
    "key1": "value1",
    "key2": [
        1,
        2,
        3
    ]
}

上記のようにインデントが整えられたり、名前:値のペアごとに改行されたり、配列の要素ごとに改行されたりして見やすく出力されています。

 

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実際にJSONデータを操作してみよう

ここまで紹介した内容を使って実際にJSONデータを操作してみましょう。

pythonでJSONファイルを読み込み、内容を編集して、別のJSONファイルとして保存していきます。

今回は次のような、あるサービスの会員情報のデータを扱ってみます。

会員のIDと名前、趣味と登録日が記されたデータになっています。

次のデータをsample.jsonという名前で保存しておいてください。

{
    “ID” : “A001”,
    “Name” : “Taro”,
    “Hobby” : [],
    “Signup_at”:{
        “Year”:2022,
        “Month”:1,
        “day”:1
    }
}

サンプルコード

#①データの読み込み
with open('sample.json', 'r') as f:
    member = json.load(f)

print(member['Signup_at']['Year'])

#②データの編集
member['Hobby'].append('Swimming')
print(member)

member2 = {
    'ID': 'A002', 
    'Name': 'Jiro', 'Hobby': ['Reading books', 'Running'], 
    'Signup_at': {'Year': 2022, 'Month': 6, 'day': 1}
    }
new_data = [member, member2]

#③データの保存
with open('sample2.json', 'w') as f:
    json.dump(new_data, f, indent=4)

出力結果

2022

{'ID': 'A001', 'Name': 'Taro', 'Hobby': ['Swimming'], 'Signup_at': {'Year': 2022, 'Month': 1, 'day': 1}}

まず、2-3行目でsample.jsonのデータを読み込んでいます。

今回のデータの登録日 “Signup_at”に対する値は、さらに”Year”,”Month”, “Day”をキーとする辞書になっています。

そのため、登録日の情報にアクセスしたい場合は、member['Signup_at']['Year']として、"Signup_at"の値の辞書を呼び出した後に更にキー"Year"を指定します。

次にデータの編集を行っています。

まず、TaroさんのHobby(趣味)にSwimming(水泳)を追加しています。

Hobbyの値はリストになっているので、member['Hobby']によってリストにアクセスした後、リストの要素追加のappendメソッドでデータを追加しています。

memberを出力すると、Swimmingが追加されていることが確認できますね。

その後、別の会員のJiroさんのデータを新たに追加しています。

このように、JSONデータはいくつかのオブジェクトの配列となることがあります。

最後にJiroさんの情報を追加した新しいデータをsample2.jsonという名前で保存しています。

sample2.jsonの中身は下記のようになっており、編集や追加した情報が反映されています。

dump関数では、サンプルコードのように、引数indentでインデントの字数を指定することで、見やすく出力できます。

[

    {

        "ID": "A001",

        "Name": "Taro",

        "Hobby": [

            "Swimming"

        ],

        "Signup_at": {

            "Year": 2022,

            "Month": 1,

            "day": 1

        }

    },

    {

        "ID": "A002",

        "Name": "Jiro",

        "Hobby": [

            "Reading books",

            "Running"

        ],

        "Signup_at": {

            "Year": 2022,

            "Month": 6,

            "day": 1

        }

    }

]

 

まとめ

本記事では、jsonライブラリについて解説しました。

  • JSONデータとは
  • jsonライブラリの使い方
  • JSONデータの操作方法

JSONデータを活用することで、他の言語やアプリケーションとのデータのやり取りが可能になります。

ぜひ使いこなせるように覚えておきましょう。

 

大石ゆかり

内容が分かりやすくて良かったです!

田島悠介

ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!

大石ゆかり

分かりました。ありがとうございます!

 

Pythonを学習中の方へ

これで解説は終了です、お疲れさまでした。

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