Pythonで型を指定する方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】

Pythonで型を指定する方法について、TechAcademyのメンター（現役エンジニア）が実際のコードを使用して、初心者向けに解説します。

 

Pythonについてそもそもよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプ、Python講座の内容をもとに紹介しています。

 

 
この記事ではPythonで型を指定する方法について解説します。
 

目次

• 型を指定するメリット
• typingモジュールについて
• typingモジュールによる型指定方法
• 実際に書いてみよう
• まとめ

 

型を指定するメリット

Pythonでは3.0から関数アノテーションという仕組みが導入されました。これにより関数の引数や戻り値にアノテーションを記述できるようになりました。

また関数アノテーションに型情報を記述することがPEP484で規定されたことからPython3.5ではtypingモジュールが追加されました。

型を指定することのメリットは誤った引数によるエラーを防ぐことができます。また引数と戻り値の型が明確になることから関数やメソッドの使い方が明確になり、関数を利用する側の間違いを防ぐことにもつながります。

Pythonでは型指定はこれまでなく、変数に対して値を自由に入れることができていました。しかし、型指定ができることにより引数で渡ってくる値の方が特定できるので余計なエラーを防げます。
 

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typingモジュールについて

typingモジュールは関数アノテーションで型情報を明記するにおいて手助けをしてくれるモジュールです。

typingモジュールにはいくつか種類があり、使う際には以下のように記述します

from typing import 使用するもの

 

typingモジュールによる型指定方法

typigモジュールには以下のような型があります。今回は代表的なもののみ記載します

型	説明	例
List[X]	要素の型がXのリスト	x: List[float]
Union[X, Y]	XかYのいずれかの型	x:Union[str, int]
Any	任意の型	x:Any
Callable[[X . . . .],  Y]	引数に指定する型のリストが[X …. ] で戻り値がY	x:Callable[[int, float], str]
Dict[X, Y]	辞書でキーの型がX, 値がY	x:Dict[str, int]

 

実際に書いてみよう

では実際にtypingを使って型指定したプログラムを作成してみましょう。
 

プログラムソースコード

from typing import List, Union

def add(x: List[Union[int, float]]) -> float:
    sum = 0
    for i in x:
        sum = sum + i
    return sum


print(add([10, 21, 15.2, 2.54]))

 

実行結果

48.74

 

まとめ

この記事ではPythonで型を指定する方法を解説しました。

このtypingモジュールを使う方法はPython3系からしか使えないので注意が必要です。
 

監修してくれたメンター

メンターSさん システムエンジニアとしてこれまで行政システムや医療用システムの保守、開発に携わりました。 JavaやPython、PHP、Kotlinなど様々な言語での開発経験があります。 TechAcademyではJavaコース、Pythonコース、AIコースなど7コースを担当しています。

 

 

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