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PythonのPydubを利用して音声ファイルを処理する方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】

初心者向けにPythonのPydubを利用して音声ファイルを処理する方法について現役エンジニアが解説しています。Pydubとは、オーディオファイルをPythonを使って読み込み、音声処理を行なうことが出来るモジュールです。Pydubモジュールの使い方や音声の出力方法、編集方法について解説します。

テックアカデミーマガジンは受講者数No.1のプログラミングスクール「テックアカデミー」が運営。初心者向けにプロが解説した記事を公開中。現役エンジニアの方はこちらをご覧ください。 ※ アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社 調査期間:2021年8月12日~8月16日  調査対象:2020年8月以降にプログラミングスクールを受講した18~80歳の男女1,000名  調査手法:インターネット調査

PythonのPydubを利用して音声ファイルを処理する方法について、TechAcademyのメンター(現役エンジニア)が実際のコードを使用して、初心者向けに解説します。

 

Pythonについてそもそもよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプ、Python講座の内容をもとに紹介しています。

 

田島悠介

今回は、Pythonに関する内容だね!

大石ゆかり

どういう内容でしょうか?

田島悠介

PythonのPydubを利用して音声ファイルを処理する方法について詳しく説明していくね!

大石ゆかり

お願いします!

 

目次

 

Pydubモジュールとは

Pydubとは、オーディオファイルをPythonを使って読み込み、音声処理を実装できるモジュールです。

Pythonでは音声処理を行うライブラリとしてPyaudioがあり、マイクを使って音声を録音、再生ができるようになっています。Pydubの場合は音声の録音はできませんが、音声ファイルの読み込みをほかのライブラリを使わなくても簡単に読み込みができるのが特徴です。

Pyaudioで音声ファイルを読み込むときは、特定の音声ファイルであれば別のモジュールで読み込んだファイルをPyaudioで読み込む必要があります。しかし、Pydubは提供されているメソッドだけで、ファイルパスを指定すれば音声を読み込めます。

そして読み込んだデータはチャンネル数サンプルレート再生時間を自動的に算出できるので、そのデータをもとに波形データを生成できます。

これにより、matplotlibを使った波形の可視化やディープラーニングを使った音声認識を簡単に実装できます。
 

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Pydubモジュールの使い方

インストール

実際の使い方を紹介します。まずはPydubのインストールを行います。やり方はpipコマンドだけでインストールできます。こちらはFFmpegに依存しているので、場合によってはFFmpegをインストールする必要があります。

pip install pydub

オーディオファイルの読み込み

オーディオファイルを読み込むときは以下の1行でメソッドを読み込みます。

from pydub import AudioSegment

MP3ファイルを読み込むときには以下の1行で簡単に読み込めます。

sourceAudio = AudioSegment.from_mp3("audio.mp3")

同様にWAVファイルも読み込めます。

sourceAudio = AudioSegment.from_wav("audio.wav")

また、別の書き方として以下のように書くと引数にファイル名と拡張子を指定することができるので、この書き方のほうがどんな拡張子のオーディオファイルでも対応しているので、覚えやすいと思います。

なお、対応している音声ファイルの拡張子は以下のFFmpegがサポートしているオーディオファイルと同じです。

http://www.ffmpeg.org/general.html#File-Formats

sourceAudio = AudioSegment.from_file("audio.mp3", "mp3")

 

音声の情報を取り出す

読み込んだ音声のファイルのプロパティに表示されるような情報を取り出してみます。まずは、この動画の長さを取得します。以下の1行でfloatで動画の秒数を出力します。

sourceAudio.duration_seconds

そして、この音声のフレームレートを見てみます。フレームレートは以下の1行で出力します。

sourceAudio.frame_rate

 

音声を編集する

読み込んだ音源から編集をすることもできます。音声の音量を調整するときは整数で指定することで、調整できます音量を上げるときは+、音量を下げるときはでできます。なお、指定する値はデシベルで指定します。

# 音量を上げる
increced = sourceAudio + 5
# 音量を下げる
decreced = sourceAudio - 5

音声を切り取ることもできます、例えば先程の音源から最初の5秒だけを切り取るときはsourceAudio[:5*1000]のようにリストの抽出をするイメージで操作をすることで編集できます。
 

音声を出力する

処理を行った音声を出力するには、以下の1行で出力します。出力形式を指定すれば目的の音声を簡単に出力できます。

editedAudio.export(mp3_filename, format='mp3')

 

実際に書いてみよう

それでは、実際に音声ファイルを処理して結果の音声ファイルを出力します。まずは以下のコードをコピーして任意のフォルダに保存します。

from pydub import AudioSegment

# 音声ファイルを読み込む
sourceAudio = AudioSegment.from_mp3("input.mp3")
# 音量を上げる
processedAudio = sourceAudio + 3
# はじめの10秒を取り出す
processedAudio = processedAudio[:10*1000]
# 結果を出力
processedAudio.export("out.mp3", format="mp3")

ここで、音声ファイルをダウンロードします。音声ファイルはお好きなものを用意して、ソースコードの保存先と同じフォルダに保存しましょう。ファイル名は適宣変えてお使いください。
 

まとめ

今回はPydubを使って音声をPythonで編集する方法を紹介しました。

Pythonで簡単に音声ファイルを処理できるので、音声認識などを行なうときのの前処理として使うのに便利なので、ぜひご活用してください。
 

監修してくれたメンター

メンター三浦

モバイルゲームを運用している会社のエンジニアをしています。趣味でWEB開発やクラウドコンピューティングもやっており、ソフトもハードもなんでもやります。

TechAcademyジュニアではPythonロボティクスコースを担当しています。好きな言語はPython, Node.js。

 

大石ゆかり

内容分かりやすくて良かったです!

田島悠介

ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!

大石ゆかり

分かりました。ありがとうございます!

 

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また、現役エンジニアから学べる無料体験も実施しているので、ぜひ参加してみてください。