PythonのPyQtGraphを利用してグラフを作成する方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】
初心者向けにPythonのPyQtGraphを利用してグラフを作成する方法について現役エンジニアが解説しています。PyQtGraphとはGUIアプリのライブラリであるPyQtで動くグラフ作成ライブラリです。グラフ作成ライブラリのMatplotlibとの違いや比較、PyQtGraphの使い方について解説します。
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PythonのPyQtGraphを利用してグラフを作成する方法について、TechAcademyのメンター(現役エンジニア)が実際のコードを使用して初心者向けに解説します。
そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプPython講座の内容をもとに紹介しています。
今回は、Pythonに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
PythonのPyQtGraphを利用してグラフを作成する方法について詳しく説明していくね!
お願いします!
目次
PyQtGraphとは
PyQtGraphはGUIアプリのライブラリであるPyQtで動くグラフ作成ライブラリです。
PyQtはGUIアプリを作るためのライブラリとなっており、PyQtGraphは科学系のアプリケーションを作るときに使用されることを目的として開発されています。グラフの描画にはQtのGraphics View Frameworkを使用しています。
これにより、2Dグラフの他にもOpen GLを使って3Dのグラフを使用したり、リアルタイムでデータをプロットすることを高速で行ってくれます。
ライブラリのソースはMITライセンスで配布されています。
PyQtGraphとMatplotlibの比較
Pythonでグラフの描画で最も使用されているライブラリでMatplotlibがあります。MatplotlibとPyQtGraphで大きく違うのが、処理速度です。
Matplotlibでもリアルタイムでグラフをプロットすることができますが、処理が遅く高速でデータを表示させるには不向きです。
一方でPyQtGraphはnumpyや先ほど紹介したGraphics View Frameworkを使用しているため、すべてPythonで書かれているライブラリでも高速に処理を行うことができます。
リアルタイムにグラフをプロットするならPyQtを使うことをおすすめします。
PyQtGraphの使い方
それでは、実際にライブラリをインストールしてみます。以下のpipコマンドを使ってインストールできます。
pip install pyqtgraph
インストールができたらまずはPyQtGraphで何ができるのを見るためにサンプルを見ていきましょう。Pythonのインタラクティブモードを立ち上げて以下の2行を実行してましょう。
import pyqtgraph.examples as qt_example qt_examples.run()
実行すると、以下のような画面が立ち上がってサンプルのメニューが表示されます。
この中のexample plottingを開くと以下のようにpyqtgraphでできるグラフの種類を紹介されていますので、色々触ってみましょう。
そしてただ触れるだけではなく、メニューの横にはサンプルコードも掲載されているので、サンプルコードの中身を確認することができます。
実際に書いてみよう
それでは実際にプログラムを書いてPyQtGraphでグラフ作成をしてみましょう。今回はPyQtの特徴とも言える高速処理を生かして乱数のグラフをリアルタイムにプロットさせるプログラムを書いてみます。
以下のソースコードを適当なディレクトリに保存します。
import pyqtgraph as pg from pyqtgraph.Qt import QtCore, QtGui import numpy as np import sys class PlotGraph: def __init__(self): # UIを設定 self.win = pg.GraphicsWindow() self.win.setWindowTitle('Random plot') self.plt = self.win.addPlot() self.plt.setYRange(0, 1) self.curve = self.plt.plot(pen=(0, 0, 255)) # データを更新する関数を呼び出す時間を設定 self.timer = QtCore.QTimer() self.timer.timeout.connect(self.update) self.timer.start(100) self.data = np.zeros(100) def update(self): self.data = np.delete(self.data, 0) self.data = np.append(self.data, np.random.rand()) self.curve.setData(self.data) if __name__ == "__main__": graphWin = PlotGraph() if (sys.flags.interactive != 1) or not hasattr(QtCore, 'PYQT_VERSION'): QtGui.QApplication.instance().exec_()
こちらのコードを実行すると以下ようにグラフがリアルタイムで更新されていく様子がわかると思います。
まとめ
今回はPyQtGraphを使ってグラフをプロットする方法を紹介しました。PyQtを使っているのでグラフの見せ方を工夫してみたいときに便利なライブラリだと思いますのでぜひ試してみましょう。
監修してくれたメンター
メンター三浦
モバイルゲームを運用している会社のエンジニアをしています。趣味でWEB開発やクラウドコンピューティングもやっており、ソフトもハードもなんでもやります。 TechAcademyジュニアではPythonロボティクスコースを担当しています。好きな言語はPython, Node.js。 |
内容分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
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