Rubyでbindataを使う方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】
初心者向けにRubyでbindataを使う方法について現役エンジニアが解説しています。bindataとはRubyのgemの1つで、バイナリデータを扱うことができます。Rubyのgemのbindataのインストール方法や書き方、使い方について説明します。バイナリデータをテキストデータに変換してみましょう。
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Rubyでbindataを使う方法について、TechAcademyのメンター(現役エンジニア)が実際のコードを使用して初心者向けに解説します。
そもそもRubyについてよく分からないという方は、Rubyとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプRuby講座の内容をもとに紹介しています。
今回は、Rubyに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
Rubyでbindataを使う方法について詳しく説明していくね!
お願いします!
目次
bindataとは
プログラミングする際に、バイナリデータは扱いが難しいことがあります。
一般的にデータには大きく2種類あります。
1つは人が目視して内容を読み取ることができるテキストデータ、もう1つは人が目視してもすぐには内容がわからないデータを羅列しただけのバイナリデータです。
bindataとは、Rubyのgemの1つです。このgemを使うと、Rubyのプログラム上でバイナリデータを簡単に扱うことができます。
bindataを使う方法
binataを使うには、まずgemをinstallする必要があります。以下を実行します。
$ gem install bindata
実行が成功すると、以下のように表示されます。
Fetching bindata-2.4.8.gem Successfully installed bindata-2.4.8 Parsing documentation for bindata-2.4.8 Installing ri documentation for bindata-2.4.8 Done installing documentation for bindata after 0 seconds 1 gem installed
※バージョン番号(執筆時は2.4.8)は異なることがあります。
BinDataというgemがインストールされます。BinDataについては、GitHub – dmendel/bindata: BinData – Parsing Binary Data in Ruby も合わせてご覧ください。
BinDataは、以下のように使います。
require 'bindata' class クラス名 < BinData::Record データ構造を定義 end io = File.open(ファイル名) data = クラス名.read(io)
最初に
require 'bindata'
でBinDataのライブラリを読み込みます。次に、読み込みたいデータ構造を定義します。
バイナリの先頭から、どういうデータがどのような長さで続いているかを順に定義します。例えば、先頭にデータの長さが16bit(2byte)あって、実際のデータが長さ分あるとすると
endian :big uint16 :len string :data, :read_length => :len
のような定義になります。
そしてuint16のように、長さのような多バイトのデータを取得する場合には、バイトオーダーをendian要素で指定します。
ビッグエンディアン(big)かリトルエンディアン(little)かを指定します。ビッグエンディアンとは、最上位ビット(Most significant Bit)の属するバイト(Most Significant Byte)を低位のアドレスへ格納していく方式です。
0008というデータがあれば、0008という順に格納されます。リトルエンディアンとは、最下位ビット(Least Significant Bit)の属するバイト(Least Significant Byte)を低位のアドレスへ格納していく方式です。0008というデータは、0800とバイトが逆に格納されます。
この定義に合ったバイナリデータの例は
00087465737464617461
のようなデータを用意します。この例では、バイナリエディタなどで作成して保存したファイルを読み込みます。
0008が長さ(len)で、そのあとが長さlen分のdataという構造です。取得できるデータは、
{:len=>8, :data=>"testdata"}
となります。
readメソッドの戻り値は、読み込んだデータのハッシュです。
この例では、ファイルからの読み込みですが、バイナリデータであればファイル以外からでも読み込んでデータを取得できます。
実際に書いてみよう
require 'bindata' class Car < BinData::Record endian :big uint16 :len string :name, :read_length => :len uint16 :clength uint16 :width uint16 :height uint16 :weight end io = File.open("car.bin") r = Car.read(io) puts "車名:#{r.name} 全長:#{r.clength}mm 全幅:#{r.width}mm 全高:#{r.height}mm 車重 #{r.weight}kg"
と書きます。この例では、車情報を以下のようなバイナリーデータcar.binというファイルで用意して読み込みます。
ちなみに、全長の変数名がclengthなのは、lengthを使いたいのですが予約語で使えないので名前を変更しています。
00023836109006ef052804ba
このプログラムを実行すると、
車名:86 全長:4240mm 全幅:1775mm 全高:1320mm 車重 1210kg
と表示されます。
まとめ
bindataは、バイナリデータを簡単に読み込むことができます。
バイナリデータを扱う機会があれば使ってみてください。
筆者プロフィール
伊藤広明(いとうひろあき)
1990年代からソフトウェア開発を仕事としてはじめ、2000年ごろからWEBエンジニアの仕事にも従事。 作れるもの:Webシステム、スマホアプリ |
内容分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
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