Pythonで多次元配列を扱う方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】
初心者向けにPythonで多次元配列を扱う方法について解説しています。最初に多次元配列とは何か、どういう構造をしているのかを図で見ながら捉えていきます。次に多次元配列の基本の書き方、実際の例を見ていきましょう。
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Pythonで多次元配列を扱う方法について解説します。
そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
目次
なお本記事は、テックアカデミーのPythonコースの内容をもとに紹介しています。
今回は、Pythonに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
多次元配列を扱う方法について詳しく説明していくね!
お願いします!
多次元配列とは
配列には次元があります。
次元とは配列の深さという意味で、[ ]を使って表し、中でも2次元以上の配列を多次元配列といいます。
配列の構造を文字だけでイメージするのは難しいので、図で理解してみましょう。
1次元配列は以下のようなイメージです。
横一直線に要素が並ぶPythonのlist型と同じ構造で、要素は順番をxとすると「x」のように指定することができます。
(Pythonのlistに関する説明はこちらをご参考ください)
次に、2次元配列は以下のようなイメージです。
表のように、行列方向に要素が並んでおり、要素は行をy、列をxとすると「 y, x」のように指定することができます。
2次元配列は、1次元配列が行方向 (縦方向) に並んでいると考えると理解しやすいでしょう。
つまり、行xを指定すると、2次元配列から1次元配列を取り出すことができます。
3次元配列は以下のようなイメージで、ルービックキューブのように、立体的に要素が並んでいます。
要素は奥行きをz、行をy、列をxとすると「z, y, x」のように指定することができます。
3次元配列は2次元配列が奥行方向に並んだものと考えるとイメージしやすいでしょう。
つまり、3次元配列に対して奥行きzを指定すると2次元配列を取り出せますし、さらに行yを指定すると1次元配列を取り出すことができます。
多次元配列の書き方
配列の書き方は以下のとおりです。
[要素1, 要素2, 要素3...]
多次元配列は、要素として配列を指定します。
例えば2次元配列の書き方は以下のとおりです。
[ [要素1, 要素2, 要素3], [要素4, 要素5, 要素6], ..., ]
同様に、3次元配列は以下のように書くことができます。
[ [ [要素1, 要素2, 要素3], [要素4, 要素5, 要素6] ] , [ [要素7, 要素8, 要素9], [要素10, 要素11, 要素12] ], ... ]
次元の数だけ(深く)なるにつれ、[ ]のペアが増えているのがポイントです。
また、PythonにはNumPyという多次元配列・行列を高速に計算するためのライブラリもありますので、複雑な計算を行う場合にはNumPyも使ってみましょう。
(NumPyの使い方に関する説明はこちらをご参考ください)
実際に多次元配列を書いてみよう
今回のサンプルプログラムでは、ランダムな数字12個を、1次元、2次元、3次元の配列で書き、要素の取り出し方を確認します。
はじめに1次元配列です。
array1 = [8, 4, 1, 7, 2, 12, 6, 11, 3, 5, 9, 10] print(array1[3])
実行結果は以下のようになります。
要素の番号は0から始まりますので[3]と指定すると「7」が表示されます。
7
次に0行目が「[8, 4, 1, 7, 2, 12]」、1行目が「[6, 11, 3, 5, 9, 10]」の2次元配列を考えてみましょう。
array2 = [[8, 4, 1, 7, 2, 12], [6, 11, 3, 5, 9, 10]] print(array2[1][1])
実行結果は以下のようになります。
1行目1列目を指定したので「11」が表示されます。
11
最後に、奥行き0が「[[8, 4, 1], [7, 2, 12]]」奥行き1が「[[6, 11, 3], [5, 9, 10]]」の3次元配列を考えてみましょう。
array3 = [[[8, 4, 1], [7, 2, 12]],[[6, 11, 3], [5, 9, 10]]] print(array3[1][1][2])
実行結果は以下のようになります。
奥行き1の1行目2列目を指定したので「10」が表示されます。
10
もちろん、3次元以上の配列も定義することができます。
例えば実際の開発現場でよく行うカラー画像を分析する場合、以下のように4次元で要素を指定することになります。
画像の番号z, 1画像中のピクセル位置y, 1画像中のピクセル位置x, 1ピクセル中の色(R, G, B)
機械学習、特にディープラーニングのモデルでは、「テンソル」と呼ばれる上記のような4次元以上の配列も多く登場します。
文字だけではなくデータの構造を図でイメージすることで、理解を深めていきましょう。
監修してくれたメンター
太田和樹(おおたかずき) ITベンチャー企業のPM兼エンジニア普段は主に、Web系アプリケーション開発のプロジェクトマネージャーとプログラミング講師を行っている。守備範囲はフロントエンド、モバイル、サーバサイド、データサイエンティストと幅広い。その幅広い知見を生かして、複数の領域を組み合わせた新しい提案をするのが得意。開発実績:画像認識技術を活用した駐車場混雑状況把握(実証実験)、音声認識を活用したヘルプデスク支援システム、Pepperを遠隔操作するアプリの開発、大規模基幹系システムの開発・導入マネジメント地方在住。仕事のほとんどをリモートオフィスで行う。通勤で消耗する代わりに趣味のDIYや家庭菜園、家族との時間を楽しんでいる。 |
内容分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
Pythonを学習中の方へ
これで解説は終了です、お疲れさまでした。
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