Pythonで小数点を切り捨てて表示する方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】

Pythonで小数点を切り捨てて表示する方法について解説します。

そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプPython講座の内容をもとに紹介しています。

 

 

小数点を切り捨てて表示する方法

Pythonで小数点以下を含む数値を扱う際は、浮動小数点型かdecimal型を使用します。
一般的には浮動小数点型を使用しますが、浮動小数点型は近似的な表現であり誤差が発生する可能性があります。

例を見てみましょう。

print(0.2)
print(0.3 - 0.1)

 

実行結果は以下のようになります。

0.2
0.19999999999999998

 

上記のように、ごくわずかですが誤差が発生しています。
実用上は大きな問題にならないのですが、金融などの精密な数値計算を行う場合にはdecimalを使います。

さて、それぞれにおいて小数点を切り捨てるには以下の処理を行います。

浮動小数点型

math.floor(値)

decimal型

値.quantize(桁数を指定するdecimalオブジェクト, rounding=decimal.ROUND_FLOOR)

 

実際に書いてみよう

今回のサンプルプログラムでは、浮動小数点型とdecimal型それぞれで小数点の切り捨てを行います。

浮動小数点型の場合は小数点以下の桁数を指定できないため工夫が必要です。

import math

# 小数点以下何位で処理するか
digit = 4
digit10 = 10 ** (digit - 1)

# 3.141592653589793
val_pi = math.pi
print("もとの値：", val_pi)

# 浮動小数点型による切り捨て
val_floor = math.floor(val_pi * digit10) / digit10
print("切り捨て(浮動小数点)：", val_floor)

# decimal型の例
import decimal

# 3.141592653589793
val_pi_d = decimal.Decimal(val_pi)

# decimal型による切り捨て
val_floor_d = val_pi_d.quantize(decimal.Decimal('0.001'), rounding=decimal.ROUND_FLOOR)
print("切り捨て(decimal) ：", val_floor_d)

 

実行結果は以下のようになります。

もとの値： 3.141592653589793
切り捨て(浮動小数点)： 3.141
切り捨て(decimal) ： 3.141

 

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監修してくれたメンター

太田和樹（おおたかずき） ITベンチャー企業のPM兼エンジニア 普段は主に、Web系アプリケーション開発のプロジェクトマネージャーとプログラミング講師を行っている。守備範囲はフロントエンド、モバイル、サーバサイド、データサイエンティストと幅広い。その幅広い知見を生かして、複数の領域を組み合わせた新しい提案をするのが得意。 開発実績：画像認識技術を活用した駐車場混雑状況把握（実証実験）、音声認識を活用したヘルプデスク支援システム、Pepperを遠隔操作するアプリの開発、大規模基幹系システムの開発・導入マネジメント。 地方在住。仕事のほとんどをリモートオフィスで行う。通勤で消耗する代わりに趣味のDIYや家庭菜園、家族との時間を楽しんでいる。

 

 

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