Pythonでdecimalを使う方法【初心者向け】
初心者向けにPythonでdecimalを使う方法について解説しています。これはPythonで10進数を扱うために使用するものです。誤差のない計算を行うときに必要になるので、処理の流れをぜひ覚えておきましょう。
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Pythonでdecimalを使う方法について解説します。
そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプPython講座の内容をもとに紹介しています。
今回は、Pythonに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
decimalの使い方について詳しく説明していくね!
お願いします!
decimalモジュールとは
Pythonで10進数を扱うためにdecimalモジュールを用います。
私たち人間の使い慣れているのは10進数での数値表現です。一方、コンピュータは2進数で数値を表現します。
10進数と2進数の間の変換には誤差が伴います。
例えば、10進数の0.6を、2進数で表現しようとすると、
0.100110011…
となります。桁数は有限なので、必ず丸め誤差が生じます。
計算過程で誤差が蓄積すると、計算結果が間違ったものになったり、結果に対する判定を誤ったりする恐れがあります。
そのため10進数の計算を厳密に行いたい場合にdecimalモジュールを用います。
decimalモジュールの使い方
import文を用いてモジュールをインポートします。
Decimalクラスを用いて10進数データを表現するオブジェクトを作ります。
import decimal d = decimal.Decimal('1.1')
頻繁に使う場合は、from-import文を使うと便利です。
from decimal import Decimal d = Decimal('1.1')
実際に書いてみよう
サンプルコード
from decimal import Decimal a = 1.1 b = 2.2 c = 3.3 print(a + b == c) a = Decimal('1.1') b = Decimal('2.2') c = Decimal('3.3') print(a + b == c) a = 1.30 b = 1.20 c = a + b print(a, b, c) a = Decimal('1.30') b = Decimal('1.20') c = a + b print(a, b, c)
実行結果
False True 1.3 1.2 2.5 1.30 1.20 2.50
解説
冒頭でdecimalモジュールのDecimalクラスをインポートします。
最初に誤差の扱いを確認します。
3行目から6行目は浮動小数点を用いた演算です。
「1.1と2.2の加算結果」と「3.3」は一致しません。
8行目から11行目は10進数での演算です。
「1.1と2.2の加算結果」と「3.3」が一致します。
次に有効桁数の扱いを確認します。
13行目から16行目は浮動小数点を用いた演算です。結果は2.5となり、有効桁数の情報が失われてしまいました。
18行目から21行目は10進数での演算です。結果は2.50となり、有効桁数3ケタの情報が保持されました。
監修してくれたメンター
橋本紘希
システムインテグレータ企業勤務のシステムエンジニア。 開発実績: Javaプログラムを用いた業務用Webアプリケーションや、基幹システム用バッチアプリケーションなどの設計構築試験。 |
内容分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
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