Microsoft Azureとは?導入メリットや学習法まで徹底解説
初心者向けにMicrosoft Azureについて解説しています。これはMicrosoft社が提供するクラウドサービスです。Microsoft Azureでできることやそのメリットとデメリット、Amazon Web Servicesとの比較、学習方法などについて紹介します。ぜひ参考にしてください。
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Microsoft Azureについて解説します。
なお本記事は、TechAcademyの法人向けIT・プログラミング研修での実績をもとに紹介しています。
今回は、ツール系に関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
Microsoft Azureについて詳しく説明していくね!
お願いします!
目次
- Microsoft Azureとは
- Microsoft Azureを利用するメリット・デメリット
- Microsoft Azureでできること
- 他のサービスとの違い
- Microsoft Azureの学習方法
※免責事項
この記事は2019年9月に更新された記事のため情報が古くなっている場合がございます。
Microsoft Azureとは
Microsoft Azureとは、Microsoft社の提供するクラウド環境です。Windows Serverの動作するIaaS環境から出発し、後述するような多様なサービスを扱うIaaS, PaaS, SaaS環境となっています。
Microsoft Azureを利用するメリット・デメリット
従来、企業がITシステムを利用したり提供したりする場合には、ハードウェアやソフトウェアを購入してデータセンタに設置し、その後の運用も自社で行うのが一般的でした。この形態を「オンプレミス」と呼びます。
一方、Azureを含む「クラウドサービス」では、自社でこういった資産を保有しません。代わりに、サービス提供者が必要なハードウェアやソフトウェアを用意し、サービス利用者は料金を支払ってそれらを使います。
オンプレミスと比較し、クラウドサービスには以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット
- 手軽に利用を始められる
必要なハードウェアやソフトウェアはサービス提供者側が用意済です。サービス利用の契約さえ済めば、すぐに(たいていは数日間で、早ければ即時に)サービスを利用できます - 初期費用が安いこと
サービスによりますが、クラウドサービスでは初期費用が安く、スモールスタートや試行利用の容易な価格設定になっています。オンプレミスではハードウェアの購入費用やソフトウェアの導入作業費用など、多額の初期費用を伴います - 運用をサービス提供者に任せられる
オンプレミスでは定期的な保守や、機器故障の対応などを全て自社で行わなければなりません。クラウドサービスではサービス提供者がこれら作業を行うため、サービス利用者は意識する必要がありません
デメリット
- カスタマイズに制約がある
費用や技術力は必要ですが、オンプレミスのシステムは自由にカスタマイズできます。一方、クラウドサービスはカスタマイズできる範囲に制約があります。利用者に特殊な要件がある場合、クラウドサービスでは達成できないかもしれません - 維持費用が高い
オンプレミスでは機器は買い切りです(電気代や運用費用はかかります)が、クラウドサービスは利用している限り利用料金を伴います。機器構成や利用期間にもよりますが、合計費用(初期費用+維持費用)を比べると、クラウドサービスの方が高くなる場合もあります
Microsoft Azureでできること
Azureは多数のサービスで構成されていて、利用者は用途に応じてサービスを選択します。ここでは代表的なものとして
- VM(IaaS)
- Azure SQL Database
- Azure Cosmos DB
- Azure Kubernetes Service
- Cognitive Services
- Windows Virtual Desktop
- App Service
- Azure Blockchain Service
を取り上げます。
VM(IaaS)
WindowsやLinuxなどのVM(仮想マシン)を稼動させられるサービスです。用途や予算に応じて様々なスペックのVMを選択できます。VMに接続するネットワークも柔軟に構成できるので、あらゆる用途に使えます。以下に例をあげます。
- オンプレミスのシステムをそのままクラウドサービスに移行する場合の移行先
- 短期間の開発プロジェクトで、試験用のサーバがすぐに必要な場合
- 世界各地にサーバを分散配置させられるため、災害対策として。
Azure SQL Database
SQLデータベースをサービスとして利用できるものです。SQL Server互換のため、オンプレミスのSQL Serverをクラウドサービスに移行する場合の選択肢となります(アプリケーションのコード変更を最小限とできる)。
Azure Cosmos DB
いわゆるNoSQLデータベースで、高可用性とパフォーマンス保証が特徴的です。アプリケーションのバックエンドや、ビッグデータ分析の基盤としてよく使われています。
Azure Kubernetes Service
コンテナ運用基盤であるKubernetesをAzure上に実装したものです。類似のもので、GoogleのGKS、AmazonのEKSがありますが、AKSはVisual Studio CodeやAzure Active Directoryとの統合を特徴としています。
Cognitive Services
音声認識、自然言語処理、画像映像認識などを行うサービスです。顔認証によるセキュリティ強化や、チャットでの自然な顧客応答などの応用事例があります。
Windows Virtual Desktop
いわゆるVDIサービスで、Officeアプリ等をインストール済のWindowsデスクトップを提供するサービスです。
PCの初期セットアップの手間を削減できる、ソフトウェアが自動で最新版に維持されるためセキュリティを高められる、といった利点があります。
App Service
アプリケーションの実行基盤で、.NET, Java, Node.js, Python, Ruby, PHPなどで作成したアプリを実行できます。
例えばWebサービスを提供するには、アプリ本体だけでなく、実行環境(Webサーバ、負荷分散のためのロードバランサー、監視機器など)も準備しなければなりません。App Serviceを使うと、これら実行環境がサービスとして提供されるので、利用者はアプリ開発(コーディング)だけに注力できます。
Azure Blockchain Service
ブロックチェーンを構築、管理、展開できるサービスです。企業内の情報管理や、生産物の追跡に利用している事例があります。
他のサービスとの違い
類似のサービスにAWS(Amazon Web Services)があります。AzureとAWSは相互に影響しているので、サービス構成には似通った部分が多いです(片方があるサービスを追加すると、もう片方もそれに追随する)。
AzureはMicrosoft社のサービスなので、同社の他製品(Office 365など)を既に利用している場合には連携が容易です。また、オンプレミスのWindows資産をクラウドサービスに移行する場合には、Azureが選択される傾向にあります。
Microsoft Azureの学習方法
では最後に学習方法を詳しく解説していきます。
書籍を使った学習
- Microsoft Azure実践ガイド
サンプルシステムの構築を題材にAzureの使い方を学べます。実際にサービスを操作しながら、Azureを用いたシステム設計や運用のノウハウを身に付けられます - Azureテクノロジ入門 2016
Azureのサービス全貌を把握するのに適した書籍です。ただし2016年発行のため、記述内容に古い箇所があります。公式Webサイトやリファレンスと併用すると確実です
勉強会やセミナーでの学習
- Azureのイベント
Microsoft社がAzureに関連するセミナー、ウェビナーを定期的に開催しています - conpass IT勉強会カレンダー
IT関連の勉強会がまとめられています。興味のある分野を登録しておくと、関連する勉強会の通知を受けられます - TECH PLAY
同じくIT関連の勉強会がまとめられています。 - ストリートアカデミー
講師と生徒のマッチングサービスです。ITに限らず、趣味、スポーツ、教養など、多様な分野の講座が登録されています。
Webサービスでの学習
IT関連のWeb学習サービスで、Azureを扱う講座の開催されるケースがあります。(記事執筆時点では、Azureに特化したWeb学習サービスは見あたりません。)
- ドットインストール
3分動画で構成されたプログラミング学習サイトです。無料会員と有料会員があります。有料会員では有料会員専用動画を閲覧できる、字幕を見られる、ソースコードを参照できる、といった利点があります - Progate
初心者向けのプログラミング学習サービスです。ブラウザ上でソースコードを記述し、添削できる仕組みになっています。同じく無料会員と有料会員があります。有料会員では利用できるレッスンの種類が多くなります - Schoo
プログラミングに限らず、大人向けの学習コンテンツを生放送配信するサービスです。同じく無料会員と有料会員があります。有料会員では有料会員専用授業を受講できる、過去の録画授業を見られる、といった利点があります。 - Udemy
IT中心のオンライン学習サービスです。プログラミングのコースの多くは有償ですが、無償のものもあります。生徒として授業を受講することはもちろん、講師として授業を提供することもできます。
監修してくれたメンター
橋本紘希
システムインテグレータ企業勤務のシステムエンジニア。 開発実績: Javaプログラムを用いた業務用Webアプリケーションや、基幹システム用バッチアプリケーションなどの設計構築試験。 |
内容分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
TechAcademyでは、従来の講義型研修とは違い、実務を想定したカリキュラムで実践的スキルを短期間で確実に身につけられる法人向けオンラインIT・プログラミング研修を展開しています。
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