PHPのsessionの有効期限を変更する方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】
初心者向けにPHPのsessionの有効期限を変更する方法について現役エンジニアが解説しています。有効期限とは、セッションファイルが保持される期間です。有効期限を変更するには、php.iniファイルのsession.gc_maxlifetimeの値を変更するかコードの中でini_set関数を使う方法があります。
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今回は、PHPのsessionの有効期限を変更する方法について解説します。
そもそもPHPについてよく分からないという方は、PHPとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプPHP/Laravel講座の内容をもとに紹介しています。
今回は、PHPに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
PHPのsessionの有効期限を変更する方法について詳しく説明していくね!
お願いします!
sessionの有効期限とは
sessionの有効期限とは、セッションファイルが保持される期間です。セッションファイルが保持されている間は、ユーザが画面遷移した後でも前回接続した時の状態を保存し、特定できます。
これにより、以前に接続したサイトで、ログイン状態を保持したり、操作の続きを行ったり、ユーザごとに特化した情報の提供ができるようになります。
例)カートの中身、ログイン状態、レコメンド情報など
sessionの有効期限が切れるというのは、セッションファイルが削除されるということになり、前回の接続情報が破棄されるということになります。
つまり、ログインしていた状態が解除されて再度ログインが必要になることや、カートの中身がリセットされたりするということになります。
sessionの有効期限を変更する方法
sessionの有効期限はサーバで決められており、何も指定しなけれれば、デフォルトの値が設定されます。
PHPでsessionを扱う場合、デフォルトの値はPHPの設定ファイル(php.ini)に記載されており、1440秒に設定されています。
この値は、php.iniファイルを下記のように記載することで、変更することが出来ます。(単位は秒、下記は1日に設定する場合)
session.gc_maxlifetime = 86400
ただ、sessionの有効期限が上記の秒数経過したからといって、即座にセッションファイルが削除されるわけではありません。
通常は、sessionの有効期限が切れて、次に接続した際に、100分の1の確率で、セッションファイルが削除されます。
これを変更するには、同じくphp.iniに下記を記載することで可能になります。
session.gc_probability = 1 session.gc_divisor = 1
※ session.gc_divisor = 1とすれば、1/1 で有効期限が切れるということになり、確実にsessionが破棄される。
また、sessionはブラウザを閉じると削除されますが、cookieを使うことで、ブラウザを閉じても保持することが可能です。その場合は、cookieの保持期間も設定します。
session.cookie_lifetime = 86400
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実際に書いてみよう
sessionの有効期限は、php.iniファイルだけではなく、プログラムからも変更できます。それでは、sessionの有効期限を設定、変更するコードを書いてみましょう。
<?php if ($_POST["action"] == "destroy") { session_start(); $_SESSION = array(); session_destroy(); } $session_time = 1440; if ( $_POST['time'] ) { $session_time = $_POST['time']; } $my_name = ""; if ( $_POST['my_name'] ) { $my_name = $_POST['my_name']; } if ( !isset( $_SESSION ) ) { ini_set( 'session.gc_divisor', 1); ini_set( 'session.gc_maxlifetime', $session_time ); session_start(); if ($my_name) { $_SESSION['my_name'] = $my_name; } } if ( $_SESSION['my_name'] ) { ?> ようこそ<?php echo htmlspecialchars($_SESSION['my_name']); ?>さん<br> <form action="" method="post"> <input type="hidden" name="action" id="action" value="destroy"/> <input type="submit" value="Sessionの破棄" /> </form> <?php } else { ?> <form action="" method="post"> <dl> <dt>名前</dt> <dd><input type="text" name="my_name" id="my_name" /></dd> <dt>セッション時間(秒)</dt> <dd><input type="text" name="time" id="time" /></dd> </dl> <input type="submit" value="送信する" /> </form> <?php } ?>
このように、sessionをスタートする前にini_set を使ってphp.iniに設定されている値を書き換えることにより、有効期限を動的に設定することができます。
筆者プロフィール
メンターYさん
フリーランスエンジニアとして、PHPを中心としたWEB開発全般を行う。最近では、WordPressを使ったメディアの構築・運用を多くこなしている。 元々は大手通信会社のエンジニアで、セキュリティに関する仕事をするも、大企業が肌に合わず独立。一箇所に縛られての仕事を苦手とし、自宅とカフェとコワーキングスペースを行ったり来たりしている。 ただ、自宅にいるとどうしてもゲームをしてしまうため、コワーキングスペースの比率が大きい。 |
内容分かりやすくて良かったです!
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分かりました。ありがとうございます!
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