JavaScriptのdocument.write()メソッドの使い方を現役エンジニアが解説【初心者向け】
初心者向けにJavaScriptのdocument.write()メソッドの使い方について現役エンジニアが解説しています。document.write()メソッドとは、数値や文字列、HTMLタグをブラウザ上に表示させるものです。console.logとともにデバッグにも利用することができるでしょう。
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監修してくれたメンター
nakamoto
JavaScriptのdocument.write()メソッドの使い方について、テックアカデミーのメンター(現役エンジニア)が実際のコードを使って初心者向けに解説します。
実務でもdocument.write()メソッドを利用したプロジェクトが存在するかと思います。
あらかじめdocument.write()メソッドについて知っておくことで、document.write()メソッドが残っているプロジェクトの修正作業もスムーズになります。
JavaScriptについてそもそもよく分からないという方は、JavaScriptとは何なのか解説した記事をご覧ください。
今回は、JavaScriptに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
JavaScriptのdocument.write()メソッドの使い方について詳しく説明していくね!
お願いします!
document.write()メソッドとは
document.write()メソッドとは、簡単に言うと、()内の文字列などの情報をWebブラウザ上に表示させるものです。
また、文字だけでなく、計算結果あるいはHTMLタグを使用することも可能です。
ただし、2021年現在、HTML Living StandardというHTMLの標準仕様では、使用は非推奨とされています。
document.write()メソッドが非推奨の理由
HTML Living Standardでは、document.write()メソッドを次のように説明しています。
このメソッドは非常に特異な動作をします。
場合によっては、このメソッドはパーサーの実行中にHTMLパーサーの状態に影響を与え、ドキュメントのソースに対応しないDOMになってしまうことがあります(例えば、書き込まれた文字列が文字列「<plaintext>」や「<!–」の場合)。
他のケースでは、あたかもdocument.open()が呼び出されたかのように、この呼び出しが最初に現在のページをクリアすることがあります。
さらに、このメソッドが単に無視されるか、例外が発生する場合もあります。ユーザーエージェントは、このメソッドで挿入されたスクリプト要素の実行を避けることが明示的に許可されています。
さらに悪いことに、このメソッドの正確な動作は、場合によってはネットワークの遅延に依存することがあり、デバッグが非常に困難な障害が発生する可能性があります。
これらの理由から、この方法の使用は強く推奨されません。
そして、次のような予期せぬ動作が発生します。
- 非同期の実装内では無視される
- Chrome 55以降のバージョンでは環境によっては<script> 要素が実行されない
- Edgeの<iframe>内で複数回呼び出すとエラーになる
document.write()メソッドの使い方
実際の使い方を見てみましょう。
document.write(表示させたい情報)
このコードでは、「表示させたい情報」をWebブラウザ上に表示可能です。
しかし、現在はdocument.write()メソッドの使用自体が非推奨なので、このコードを見つけたら修正作業を行う必要があるかもしれません。
document.write()の代わりになるメソッドの紹介
document.write()メソッドの代わりに利用するコードは、いくつか種類があります。
ただし、メソッドの置き換えだけで、document.write()メソッドの置き換えが完了する例は少ないため、どのような機能を完成させたいかに応じて、最新の仕様に基づいてメソッドを選択する必要があります。
今回は、insertAdjacentHTML()メソッドを利用する基本的な方法を紹介します。
insertAdjacentHTML()メソッドの基本文法
insertAdjacentHTML()メソッドを使う場合は、次のような文法で利用します。
element.insertAdjacentHTML(挿入位置, 文字列);
insertAdjacentHTML()メソッドでは、elementという要素に対して、挿入位置で指定した位置に文字列を挿入します。
挿入位置にbeforebeginと指定すれば、elementの直前に挿入することが可能です。
挿入位置にafterendと指定すれば、elementの後ろに挿入することが可能です。
document.write()メソッドで文字を表示
サンプルコード
<!DOCTYPE html>
<html lang = "ja">
<head>
<meta charset = "utf-8">
<title>JavaScript</title>
</head>
<body>
<div id="div1">
<script>
document.write("こんにちは");
</script>
</div>
</body>
</html>
解説
次の3行でJavaScriptを実装しています。
<script>
document.write("こんにちは");
</script>
<script>で、JavaScriptの実装開始を意味します。
document.write(“こんにちは”);で、こんにちはという文字を表示します。
</script>で、JavaScriptの実装終了を意味します。
表示結果
insertAdjacentHTML()メソッドで文字を表示
insertAdjacentHTML()メソッドを使う例です。
表示結果は、document.write()メソッドと同じ表示結果になります。
サンプルコード
<!DOCTYPE html>
<html lang = "ja">
<head>
<meta charset = "utf-8">
<title>JavaScript</title>
</head>
<body>
<div id="div1">
<script>
let div1 = document.getElementById('div1');
div1.insertAdjacentHTML('afterend', '<div id="div2">こんにちは</div>');
</script>
</div>
</body>
</html>
解説
次の4行がJavaScriptのコードです。
<script>
let div1 = document.getElementById('div1');
div1.insertAdjacentHTML('afterend', '<div id="div2">こんにちは</div>');
</script>
<script>で、JavaScriptの実装開始を意味します。
let div1 = document.getElementById(‘div1’);では、HTMLの次のコードにあるidがdiv1の位置を取得して、変数div1に代入します。
<div id="div1">
div1.insertAdjacentHTML(‘afterend’, ‘<div id=”div2″>こんにちは</div>’);では、insertAdjacentHTML()メソッドを利用してafterendを指定することで、変数div1で指定した要素の直後に、<div id=”div2″>こんにちは</div>を挿入しています。
</script>で、JavaScriptの実装終了を意味します。
表示結果
まとめ
document.write()の書き方について、現役エンジニアが解説しました。
現在では非推奨になっているコードですが、過去に制作されたプログラムには含まれることもあります。
そのため、実務でdocument.write()メソッドを見つけたら、修正するか考えていただくと良いですよ。
実際にどのように修正するかは、システム自体の置き換えを含め、周りの人に相談してみてくださいね。
執筆してくれたメンター
中本賢吾(なかもとけんご) アジマッチ有限会社 代表取締役社長開発実績:PHPフレームワークによるフランチャイズ企業向け会員制SNS。Shopifyによる海外進出用大規模ネットショップ構築。Vue.jsによる金融機関向け内部アプリ。AWSやLinuxハウジングサーバでの環境構築。人工知能を利用した画像判別システム。小売チェーン店舗用スマホアプリ。WordPressによる不動産チェーン店向け賃貸・売買仲介システム。基幹システム移管用データコンバートシステム。小学生がUnityでオリジナルAndroidアプリをGoogle Playでリリース、NHK Whyプログラミング入賞、全国Programming Festival入賞、中学生がノーコードでSNS型PWAアプリリリースなど、ボランティアプログラミング教育活動行っている。 |
JavaScriptのdocument.write()メソッドの使い方について、よくわかったので良かったです!
ゆかりちゃん、これからも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
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