Pythonでの正則行列の求め方を現役エンジニアが解説【初心者向け】
初心者向けにPythonでの正則行列の求め方について現役エンジニアが解説しています。正則行列とは通常の積に関する逆元を持つ正方行列のことです。Pythonで線形代数を扱うには、Numpyモジュールのlinalgライブラリを使用します。行列式を求めるにはdet()関数を使用します。
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Pythonでの正則行列の求め方について、TechAcademyのメンター(現役エンジニア)が実際のコードを使用して、初心者向けに解説します。
Pythonについてそもそもよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプ、Python講座の内容をもとに紹介しています。
今回は、Pythonに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
Pythonでの正則行列の求め方について詳しく説明していくね!
お願いします!
目次
正則行列とは
行列を使うと複数の連立一次方程式をまとめて記述できます。例えば以下のような連立一次方程式があるとしましょう。
これを行列とベクトルで表すと以下のようになります。
左辺の行列をA、ベクトルをx、右辺のベクトルをbとおくと、上記の式は以下のように簡潔に表すことができます。
ここで、ある行列Bが「AB=BA=E」を満たす場合(Eは単位行列)、Aは正則行列であると言い、BをAの逆行列と呼びます。逆行列は行列の右上に「-1」を付けて表現します。逆行列を使うと連立一次方程式の解を容易に求めることができます。
逆行列の求め方
Python で線形代数を扱うには、Numpyモジュールのlinalgライブラリを使用します。linalgは線形代数(Linear Algebra)の略です。linalgについて詳しくは公式サイトも参考にしてください。
逆行列が存在する、すなわち連立一次方程式に一意の解が存在するためには、行列式≠0である必要があります。行列式を求めるにはdet()関数を使用します。detは行列式(determinant)の略です。
np.linalg.det(A)
行列式を確認したら逆行列を求めてみましょう。逆行列を求めるには inv関数を使用します。invは逆行列(inverse of a matrix)の略です。
A_inv = np.linalg.inv(A)
実際に書いてみよう
今回のサンプルプログラムでは、上記の連立一次方程式の解をPythonを使って求めます。まずは必要なライブラリをインポートします。
import numpy as np
次に、もととなる行列を定義します。行列はNumpy配列として定義できます。
A = np.array([[2, -1], [-1, 3]]) A
実行結果は以下のとおりです。
array([[ 2, -1], [-1, 3]])
次に行列式を求めてみましょう。
np.linalg.det(A)
実行結果は以下のとおりです。小数点以下に微細な値が出ているのは浮動小数点演算によるものです。
5.000000000000001
行列式≠0であることが確認できましたので、逆行列を求めてみましょう。
A_inv = np.linalg.inv(A) A_inv
実行結果は以下のとおりです。
array([[0.6, 0.2], [0.2, 0.4]])
最後に解を求めてみましょう。
b = np.array([[3], [-4]]) np.dot(A_inv, b)
実行結果は以下のとおりです。x=1、y=-1という解が得られました。検算して確認してみましょう。
array([[ 1.], [-1.]])
まとめ
今回の記事では正則行列と逆行列、およびPythonを使った逆行列の求め方について学習しました。
監修してくれたメンター
太田和樹(おおたかずき)
ITベンチャー企業のPM兼エンジニア。 普段は主に、Web系アプリケーション開発のプロジェクトマネージャーとプログラミング講師を行っている。守備範囲はフロントエンド、モバイル、サーバサイド、データサイエンティストと幅広い。その幅広い知見を生かして、複数の領域を組み合わせた新しい提案をするのが得意。 開発実績:画像認識技術を活用した駐車場混雑状況把握(実証実験)、音声認識を活用したヘルプデスク支援システム、Pepperを遠隔操作するアプリの開発、大規模基幹系システムの開発・導入マネジメント。 地方在住。仕事のほとんどをリモートオフィスで行う。通勤で消耗する代わりに趣味のDIYや家庭菜園、家族との時間を楽しんでいる。 |
内容分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
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