Pythonタプルをコピーする方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】

Pythonタプルをコピーする方法について、TechAcademyのメンター（現役エンジニア）が実際のコードを使用して、初心者向けに解説します。

 

Pythonについてそもそもよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まるでしょう。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプPython講座の内容をもとに紹介しています。

 

 

目次

• タプルとは
• 浅いコピーと深いコピーの違い
• 実際に書いてみよう
• まとめ

 

タプルとは

タプルとは、Pythonで1つ以上のデータをまとめて扱うためのデータ構造の一つです。

(x, y, z)のように、括弧内にコンマ区切りで値を並べて定義します。

類似のデータ構造にリストがあります。

リストとの違いは、リストは可変であるのに対し、タプルは不変であることです。

 

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浅いコピーと深いコピーの違い

Pythonではcopyモジュールを用いて、オブジェクトをコピー可能です。

コピーには「浅いコピー」と「深いコピー」の2種類があります。

 

復号オブジェクト(リスト、タプル、クラスインスタンスのような、他のオブジェクトを含むオブジェクト)では、「浅いコピー」と「深いコピー」の扱いに差が生じます。

「浅いコピー」はオブジェクトを複製したうえで、元オブジェクト中の「参照」を挿入します。

 

コピー元とコピー先が参照先を共有するので、参照先を書き換えると、コピー元とコピー先の両方に影響が及びます(*)。

「深いコピー」はオブジェクトを複製したうえで、元オブジェクト中の「コピー」を挿入します。

よって浅いコピーのような動作は起きないため、プログラムの目的や用途に応じて、適切なコピー方式を選択します。

 

実際に書いてみよう

例1 浅いコピー

>>> import copy
>>> ls = [1,2,3]
>>> a = (0, ls, 0)
>>> a
(0, [1, 2, 3], 0)
>>> b = copy.copy(a)
>>> b
(0, [1, 2, 3], 0)
>>> ls.append(4)
>>> a
(0, [1, 2, 3, 4], 0)
>>> b
(0, [1, 2, 3, 4], 0) # (*1)

 

解説

リストlsを定義し、lsを含むタプルaを定義しました。

「浅いコピー」でaをコピーし、bを作成したうえでlsに値を追加しました。

結果として、a, bの両方が変化しています。

例2 深いコピー

>>> import copy
>>> ls = [1,2,3]
>>> a = (0, ls, 0)
>>> a
(0, [1, 2, 3], 0)
>>> b = copy.deepcopy(a)
>>> b
(0, [1, 2, 3], 0)
>>> ls.append(4)
>>> a
(0, [1, 2, 3, 4], 0)
>>> b
(0, [1, 2, 3], 0) # (*2)

 

解説

途中までは例1と同様であるものの、「深いコピー」でaをコピーし、bを作成しました。

こちらもlsに値を追加しており、「深いコピー」のため、bは変化していません。

まとめ

この記事ではPythonのデータ構造であるタプルと、タプルにかかわる「浅いコピー」と「深いコピー」の違いを説明しました。

参照元を参加させたい場合とそうでない場合でコピーの方法を使い分けていきましょう。

 

執筆してくれたメンター

橋本紘希（はしもとひろき） システムインテグレータ企業勤務のシステムエンジニア。 開発実績: Javaプログラムを用いた業務用Webアプリケーションや、基幹システム用バッチアプリケーションなどの設計構築試験。

 

 

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