Pythonのcopy関数とdeepcopy関数の違いについて現役エンジニアが解説【初心者向け】

Pythonのcopy関数とdeepcopy関数の違いについて、TechAcademyのメンター（現役エンジニア）が実際のコードを使用して、初心者向けに解説します。

Pythonについてそもそもよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプ、Python講座の内容をもとに紹介しています。

 

 

目次

1. 浅いコピーと深いコピー
2. copy関数とdeepcopy関数の違い
3. 実際に書いてみよう
4. まとめ

 

浅いコピーと深いコピー

リストやオブジェクトの代入には注意が必要です。以下のように単純に代入を行うと、リストの要素は同じ参照先を指してしまうことになります。

a = [1, 2, 3]
b = a

print(a)
b[1] = 4
print(b)
# aの要素も変更されてしまう
print(a)

実行結果は以下のとおりです。

[1, 2, 3]
[1, 4, 3]
[1, 4, 3]

そこで、要素を別にコピーしてリストを作成するという考え方が必要となります。

それを「浅いコピー」と呼びます。これに対し、要素がさらにリストやオブジェクトの場合、その参照先まで別にコピーする方法を「深いコピー」と呼びます。

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copy関数とdeepcopy関数の違い

浅いコピーはcopy関数、深いコピーはdeepcopy関数で行います。copy関数とdeepcopy関数について、詳しくは公式サイトも参考にしてください。

copy — 浅いコピーおよび深いコピー操作

実際に書いてみよう

はじめにcopy関数を確認しましょう。

import copy

a = [1, 2, 3]
b = copy.copy(a)

print(a)
b[1] = 4
print(b)
# aの要素は変更されない
print(a)

実行結果は以下のとおりです。aの要素は変更されないことが確認できます。

[1, 2, 3]
[1, 4, 3]
[1, 2, 3]

次に要素がリストの場合を見てみましょう。

item = [1]
a = [item, item, item]
b = copy.copy(a)

print(a)
b[1][0] = 4
print(b)
# aの要素も変更されてしまう
print(a)

実行結果は以下のとおりです。copy関数では要素の参照先まではコピーされないので、aの要素も更新されてしまっていることが確認できます。

[[1], [1], [1]]
[[4], [4], [4]]
[[4], [4], [4]]

このような場合は deepcopy 関数を使用すると要素の参照先までコピーされます。

item = [1]
a = [item, item, item]
b = copy.deepcopy(a)

print(a)
b[1][0] = 4
print(b)
# aの要素は変更されない
print(a)

実行結果は以下のとおりです。aの要素は変更されないことが確認できます。

[[1], [1], [1]]
[[4], [4], [4]]
[[1], [1], [1]]

 

まとめ

今回の記事ではPythonのcopy関数とdeepcopy関数の違いについて学習しました。

監修してくれたメンター

太田和樹（おおたかずき） ITベンチャー企業のPM兼エンジニア。 普段は主に、Web系アプリケーション開発のプロジェクトマネージャーとプログラミング講師を行っている。守備範囲はフロントエンド、モバイル、サーバサイド、データサイエンティストと幅広い。その幅広い知見を生かして、複数の領域を組み合わせた新しい提案をするのが得意。 開発実績：画像認識技術を活用した駐車場混雑状況把握（実証実験）、音声認識を活用したヘルプデスク支援システム、Pepperを遠隔操作するアプリの開発、大規模基幹系システムの開発・導入マネジメント。 地方在住。仕事のほとんどをリモートオフィスで行う。通勤で消耗する代わりに趣味のDIYや家庭菜園、家族との時間を楽しんでいる。

 

 

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