Ruby on Railsでensureを使って例外処理をする方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】

Ruby on Railsでensureを使って例外処理をする方法について、TechAcademyのメンター（現役エンジニア）が実際のコードを使用して初心者向けに解説します。

 

Rubyについてそもそもよく分からないという方は、Rubyとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプ、Ruby講座の内容をもとに紹介しています。
 

 

目次

• ensureとは
• 例外処理を行う他のメソッドとの違い
• ensureを使って例外処理をする方法
• 実際に書いてみよう
• まとめ

 

ensureとは

ensureとは、例外処理を行う時に、例外処理の発生の有無に関わらず実行される処理を定義できる仕組みです。

例外処理を用意すると、例外処理の発生の有無に関わらず共通の後処理をしたい場合があります。そのような場合、ensureで実現できます。
 

[PR] Rubyのプログラミングで挫折しない学習方法を動画で公開中

例外処理を行う他のメソッドとの違い

例外処理を行うメソッドはensureの他にも複数あります。違いが理解できるように、それぞれの特徴を解説していきます。
 

beginメソッド・resuceメソッド

beginメソッドやresuceメソッドは、例外処理対象の処理と復旧処理を定義できるメソッドです。どちらも例外処理を書く時に使うメソッドです。
 

retryメソッド

retryメソッドは例外対象処理を再度実行したい時に使うメソッドです。
 

raiseメソッド

raiseメソッドは例外を意図的に発生させるメソッドです。

ensureは、これらのメソッドと一緒に使います。
 

ensureを使って例外処理をする方法

ensureは以下のように使います。

begin
  エラーが発生する処理
  あるいは
  raise 発生させたい例外
rescue
  復旧処理
ensure
  例外処理の発生の有無に関わらず実行される処理
end

例外処理の最後に追加します。エラーの有無に関わらず、決まった処理を例外処理の最後に定義できます。

ensureを記述し、実行したい処理を記述します。最後はendで例外処理全体の終わりを定義します。
 

実際に書いてみよう

num = 0
begin
  num = 2/2
rescue 
  puts "エラーが発生しました。"
ensure
  puts num
  puts "例外処理を終了します。"
end

このプログラムを実行すると、

1
例外処理を終了します。

が表示されます。例外は発生しませんが、ensureの後の2つのputsが順に実行されます。

このプログラムを

num = 0
begin
  num = 2/0 # ZeroDivideErrorが発生する
rescue
  puts "エラーが発生しました。"
ensure
  puts num
  puts "例外処理を終わります。"
end

と無理やりZeroDivideErrorが発生するように書き換えても、プログラムは異常終了せず、

エラーが発生しました。
0
例外処理を終わります。

と表示されプログラムが正常終了します。例外が発生しても例外が発生しない場合と同様に、ensureの後の2つのputsが実行されます。
 

まとめ

ensureは、例外処理で例外の発生の有無に関わらず実行したい処理を定義して実行できます。

適切に使って、わかりやすい例外処理を作ってみましょう。
 

筆者プロフィール

伊藤広明（いとうひろあき） 1990年代からソフトウェア開発を仕事としてはじめ、2000年ごろからWEBエンジニアの仕事にも従事。 世の中で末長く使ってもらえるシステム開発が信条。後進の育成にも力を入れている。 作れるもの：Webシステム、スマホアプリ 書ける言語: Ruby・PHP・Python・Java・Swift・C#・C/C++・JavaScriptなど 経験があるフレームワーク: Laravel・Ruby on Rails・Apache Strutsなど

 

 

TechAcademyでは、初心者でも、Ruby on Railsを使ったプログラミングを習得できる、オンラインブートキャンプを開催しています。

また、現役エンジニアから学べる無料体験も実施しているので、ぜひ参加してみてください。