ユニットテストの書き方!Pythonのunittestを使う方法【初心者向け】
初心者向けにPythonでunittestを使う方法について解説しています。ユニットテストとはどういうものか、どういった必要性があるのかというところを学び、四則演算を使った簡単な例で確認してみましょう。
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Pythonのunittestの使い方について解説します。
そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプPython講座の内容をもとに紹介しています。
今回は、Pythonに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
unittestの使い方について詳しく説明していくね!
お願いします!
unittestとは
unittestとは、Python に標準で用意されているテスト用のライブラリ(ツール)です。プログラムを書いたら、正しく動作するか、テストを行います。プログラムの規模が大きくなったり、ユーザー定義関数が多くなったりすると、それらを一つ一つテストしていくのは大変です。unittestを使うと、複数のテストをまとめて実行することができます。
unittestは「テストを行うプログラム」を書きます。一見、面倒に思いますが、テストを行う際の入力誤りを低減できる、何度も同じ条件でテストを実行できる、といったメリットがあります。
unittest文については、Python の公式ドキュメントも確認しておくと良いでしょう。
https://docs.Python.jp/3/library/unittest.html
unittestの書き方
unittestを書く前に、テストする対象の関数を用意しましょう。今回はcalcという四則演算を行うモジュールを作成しました。
以下のようなプログラムを作成し、「calc.py」というファイル名で保存します。
# calc:四則演算を行うモジュール def add_num(num1, num2): return num1 + num2 def sub_num(num1, num2): return num1 - num2 def mul_num(num1, num2): return num1 * num2 def div_num(num1, num2): return num1 / num2
この calcモジュール に対してunittestを使ったテストプログラムを書いていきます。書き方は以下のとおりです。
- ファイル名は「test_対象のモジュール名.py」とする
- テストクラス名は「Testテスト対象のクラス名」とする
- テストクラスはunittest.TestCaseを継承する
- テストメソッド名は「test_テスト対象のメソッド名」とする
少し分かりづらいですね。実際に書いてみましょう。
実際に書いてみよう
以下のようなテストプログラムを作成し、 calc.py と同じフォルダに 「test_calc.py」というファイル名で保存します。上記の書き方に該当する部分にコメントを記載しています。
# 1.ファイル名は「test_対象のモジュール名.py」とする import unittest import calc # 2.テストクラス名は「Testテスト対象のクラス名」とする # 3.テストクラスはunittest.TestCaseを継承する class TestCalc(unittest.TestCase): # 4.テストメソッド名は「test_テスト対象のメソッド名」とする(以下同) def test_add_num(self): self.assertEqual(10, calc.add_num(6, 4)) def test_sub_num(self): self.assertEqual(2, calc.sub_num(6, 4)) def test_mul_num(self): self.assertEqual(24, calc.mul_num(6, 4)) def test_div_num(self): self.assertEqual(10, calc.div_num(6, 4))
それでは、実行してみましょう。実行するには以下のように入力します。
Python -m unittest
実行するには以下のようになります。
.F.. ====================================================================== FAIL: test_div_num (test_calc.TestCalc) ---------------------------------------------------------------------- Traceback (most recent call last): File "/home/ubuntu/workspace/Test/test_calc.py", line 20, in test_div_num self.assertEqual(10, calc.div_num(6, 4)) AssertionError: 10 != 1.5 ---------------------------------------------------------------------- Ran 4 tests in 0.001s FAILED (failures=1)
「FAILED」と表示されていますね。内容を見てみると、以下の記載があります。
self.assertEqual(10, calc.div_num(6, 4)) AssertionError: 10 != 1.5
どうやら、割り算の評価を間違えたようです。test_calc.py の 20行目を以下のように修正し、再度実行してみましょう。
self.assertEqual(1.5, calc.div_num(6, 4))
実行結果は以下のようになります。
.... ---------------------------------------------------------------------- Ran 4 tests in 0.000s OK
無事テストに成功しました。
unittestには、この他にも多くの機能があります。また今回はテスト用の関数で「assertEqual」を使いましたが、他にも多くのテスト用の関数があります。
この記事を監修してくれた方
太田和樹(おおたかずき) 普段は主に、Web系アプリケーション開発のプロジェクトマネージャーとプログラミング講師を行っている。守備範囲はフロントエンド、モバイル、サーバサイド、データサイエンティストと幅広い。その幅広い知見を生かして、複数の領域を組み合わせた新しい提案をするのが得意。 開発実績:画像認識技術を活用した駐車場混雑状況把握(実証実験)、音声認識を活用したヘルプデスク支援システム、Pepperを遠隔操作するアプリの開発、大規模基幹系システムの開発・導入マネジメント 地方在住。仕事のほとんどをリモートオフィスで行う。通勤で消耗する代わりに趣味のDIYや家庭菜園、家族との時間を楽しんでいる。 |
内容分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
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