PythonのQueueモジュールの使い方【初心者向け】

PythonのQueueモジュールの使い方について解説します。

そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプPython講座の内容をもとに紹介しています。

 

 

Queueモジュールとは

Queueモジュールとは、一定の順番で、複数のデータの挿入、取り出しが行えるライブラリです。マルチスレッドといって、複数のプログラムが並行して動作している場合でも正しく動作するようになっています。一定の順番とは、以下の3種類になります。

FIFOキュー(先入れ先出し)

基本的な、最初に入れたデータを最初に取り出す方法です。プログラミング用語では単にキューとも呼ばれます。

LIFOキュー(後入れ先出し)

最後に入れたデータを最初に取り出す方法です。プログラミング用語ではスタックとも呼ばれます。

優先順位付きキュー

データの要素の値に基づいて取り出す順番を決める方法です。要素の値で並べ替えることをソートといいます。

 

Queueモジュールの使い方

Queue モジュールは Python の標準ライブラリに含まれています。なお、Python 2.x のときはライブラリの名称が「Queue」でしたが、 Python 3.x 系から「queue」と先頭も小文字に変わっているので注意しましょう。基本的なFIFOキューの書き方は以下の通りです。

q = queue.Queue()

次に、LIFOキューの書き方です。

q = queue.LifoQueue()

最後に優先順位付きキューの書き方です。

q = queue.PriorityQueue()

キューへのデータの挿入は「put」、取り出しは「get」で行います。

q.put(データ)

q.get()

 

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実際に書いてみよう

今回のサンプルプログラムでは、Queue ライブラリを使用し、FIFOキューとLIFOキューの違いを確認します。はじめにFIFOキューです。

# 必要なライブラリのインポート
import queue

# FIFOキューの作成
q = queue.Queue()

# キューにデータを挿入する。挿入するデータは「0, 1, 2, 3, 4」
for i in range(5):
    q.put(i)

# キューからデータがなくなるまで取り出しを行う
while not q.empty():
    print(q.get())

実行結果は以下のようになります。データが順番に取り出されているのが分かります。

0
1
2
3
4

次にLIFOキューです。上記のプログラムの「q = queue.Queue( )」を「q = queue.LifoQueue( )」に変更します。

# 必要なライブラリのインポート
import queue

# LIFOキューの作成
q = queue.LifoQueue()

# キューにデータを挿入する。挿入するデータは「0, 1, 2, 3, 4」
for i in range(5):
    q.put(i)

# キューからデータがなくなるまで取り出しを行う
while not q.empty():
    print(q.get())

実行結果は以下のようになります。今度はデータが最後から取り出されているのが分かります。

4
3
2
1
0

 

この記事を監修してくれた方 太田和樹（おおたかずき） ITベンチャー企業のPM兼エンジニア 普段は主に、Web系アプリケーション開発のプロジェクトマネージャーとプログラミング講師を行っている。守備範囲はフロントエンド、モバイル、サーバサイド、データサイエンティストと幅広い。その幅広い知見を生かして、複数の領域を組み合わせた新しい提案をするのが得意。 開発実績：画像認識技術を活用した駐車場混雑状況把握（実証実験）、音声認識を活用したヘルプデスク支援システム、Pepperを遠隔操作するアプリの開発、大規模基幹系システムの開発・導入マネジメント 地方在住。仕事のほとんどをリモートオフィスで行う。通勤で消耗する代わりに趣味のDIYや家庭菜園、家族との時間を楽しんでいる。

 

 

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