Javaのローカル変数とグローバル変数の概念とは【初心者向け】
初心者向けにJavaのローカル変数とグローバル変数について解説しています。Javaにはグローバル変数は存在しませんが、publicとstaticの修飾子によって擬似的にグローバル変数を使用することができます。ローカル変数とグローバル変数それぞれの書き方を学習しましょう。
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Javaのローカル変数とグローバル変数 (※Javaではグローバル変数が存在しないため それに近い方法)について解説します。
実際にプログラムを書いて説明しているので、ぜひ理解しておきましょう。
そもそもJavaについてよく分からないという方は、Javaとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプJava講座の内容をもとに作成しています。
今回は、Javaに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
ローカル変数とグローバル変数について詳しく説明していくね!
お願いします!
ローカル変数とグローバル変数とは
ローカル変数とはプログラム内の限定された範囲でしか参照できない変数のことです。
例えば、メソッド内で宣言した変数はそのメソッドの外では参照できません。
同様に、if文やfor文の中で宣言した変数はその文節の中だけでしか利用できません。
クラスのメンバとして宣言した変数であっても、そのクラスの外から直接参照することはできません。
これに対して、グローバル変数というのは、プログラムのどこからでも参照できる変数のことを言いますが、Javaの基本的な考え方では、直接外部から情報を操作される事を良しとしません。
そのため、そのままグローバル変数と呼ばれるものは無いのですが、「public」と「static」の修飾子を使用することで変数に同様の機能を持たせることができます。
ローカル変数の書き方
ローカル変数の例
public class Klass{ public static void main(String args[]){ int i; } void test(){ int j; } }
上記の例では変数iとjがローカル変数になります。
この場合、変数iはmainメソッド内でのみ、変数jはtestメソッド内のみでしか参照できません。
グローバル変数の書き方
static変数の宣言例
public class Klass{ public static int sint = 100; }
上記のstatic変数sintは「Klass.sint」の形で参照できます。
staticで修飾した変数はこの様にクラスをインスタンス化する事なく参照することが可能になります。
更に、publicを付けたことで、他のパッケージからでも参照できる様にしています。
こうする事でプログラム内のどこからでも直に参照できる変数を定義することができます。
但し、こうした変数の値は全く関係のないクラス、メソッドからでも直に参照して値を変更することが可能です。
必要がない限り変数はカプセル化して、メソッドを介して参照するようにしましょう。
実際に書いてみよう
下記サンプルでは定義したstatic変数が直接参照できることと、どこから参照しても同じ変数を参照していることを確認しています。
また、ローカル変数を定義して、それが参照できる範囲を確認しています。
package global; public class GlobalTest1 { //static変数 public static String gString1; }
package testPack; public class GlobalTest2 { //static変数 public static String gString2; }
package global; import testPack.GlobalTest2; public class GlobalMain { public static void main(String args[]){ //クラスの外から直接変数を参照できることを確認 GlobalTest1.gString1 = "あいう"; GlobalTest2.gString2 = "かきく"; System.out.println("gString1:" + GlobalTest1.gString1); System.out.println("gString2:" + GlobalTest2.gString2); System.out.println("------------------"); //インスタンスからも参照できることを確認 //また、どのインスタンスからでも同じ変数を参照していることを確認 GlobalTest1 gTest1_a = new GlobalTest1(); GlobalTest1 gTest1_b = new GlobalTest1(); GlobalTest1 gTest1_c = new GlobalTest1(); System.out.println("gTest1_a.gString1:" + gTest1_a.gString1); System.out.println("gTest1_b.gString1:" + gTest1_b.gString1); System.out.println("gTest1_c.gString1:" + gTest1_c.gString1); //ローカル変数の参照可能な範囲の確認 int i; if(true){ i = 0; int j; if(true){ j = 0; int k; } /* ここではkを参照できない。 k = 0; */ } /* ここではjを参照できない。 j = 0; */ } void test(){ /* ここではiを参照できない。 i = 0; */ } }
実行結果
gString1:あいう gString2:かきく ------------------ gTest1_a.gString1:あいう gTest1_b.gString1:あいう gTest1_c.gString1:あいう
監修してくれたメンター
堀田 悠貴
以前はSEとして某大学病院の電子カルテシステムの保守・開発に携わっていました。 基本業務はJavaでしたが案件次第で色々他のことにも手を出す必要があり、その都度苦労した記憶があります。 |
内容分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
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