CMSとは?導入メリットやオススメのシステムなどを解説
初心者向けにCMSについて解説しています。Webサイトの作成に便利なCMS(Contents Management System)の主な機能と利用するメリット、実際の導入事例、代表的なCMSと始め方についてまとめています。ぜひ参考にしてください。
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CMSについて解説します。
今回は、ツール系に関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
CMSについて詳しく説明していくね!
CMSとは
CMSとは、コンテンツマネジメントシステム(Contents Management System)の略で、WEBサイトを制作する際に使われるシステムです。このCMSにより、企業サイトやニュースサイト、コミュニケーションサイトなどを容易に制作することができます。
CMSのメリット
多くの企業で使われているCMSですが、メリットはなんでしょうか?大きくは4つで
- ホームページ制作ソフトが不要
- WEB上で容易に編集・更新できる
- スマートフォンに対応している
- 多くの機能を取り入れられる
という点です。詳しく解説していきます。
ホームページ制作ソフトが不要
CMSでは、ホームページ制作ソフトが不要です。通常、ホームページを制作するには、ホームページ制作ソフトを使ってHTMLやCSSといったソースコードを書いて制作します。CMSを使うことによりこのソースコードを書くことが不要になります。
CMSでは、文字を書き画像の配置などを行えば自動的にHTMLとCSSのソースコードが生成されるようになっているからです。
WEB上で容易に編集・更新できる
CMSでは、ホームページ制作の専門知識も不要です。 ホームページ制作にはHTML・CSSなどの知識に加えて、ホームページを設置するサーバーに制作したファイルを転送するなどの専門知識が必要となります。
CMSを使えば、ホームページの設置されている場所で編集を行うので、ファイルを転送するなどといった手間がありません。
スマートフォンに対応している
CMSで制作されたホームページは基本的にはスマートフォンに対応しています。PCサイトとは別にスマートフォンサイトを制作する必要はありません。
画像などを設置しても自動的にスマートフォンで閲覧しやすいように伸び縮みするので、ホームページ制作時に画像幅などを気にする必要はほとんどありません。
多くの機能を取り入れられる
CMSでは、プラグインやモジュールといった機能を持つプログラムのかたまりを、内部に取り込むことによって、簡単に問い合わせフォームを作成したり、サイドバーにプロフィール写真を載せたりと、様々な機能を取り入れることができます。
CMSのデメリット
メリットの多いCMSですが、逆にデメリットはなんでしょうか?それは
- デザインの変更がしにくい
- サイトの動作が重い
- 設置の条件がある
- 専門知識が時には必要
という4つです。詳しく解説していきます。
デザインの変更がしにくい
CMSは、デザインの変更がしにくいです。これはCMSのデザインであるコンテンツの横幅や装飾が既に決められているからです。色の変更は比較的簡単に行えますが、横幅などの変更は、元々あったデザインを崩すことになりおすすめしません。
このように、デザインの変更はある程度の制約があります。
サイトの動作が重い
CMSは様々な機能を取り込める一方で、それら機能を取り込むとサイトを表示させるスピードが遅くなります。CMSは内部でプログラムが動いており、このプログラムの処理で表示が遅くなります。
また、CMSを構成しているファイル数はかなりの数で、プログラムのないHTML・CSSだけで作られた数ファイルで構成されたサイトより、容量も多いです。
設置の条件がある
CMSの設置には、その条件を満たしたレンタルサーバーでなければ設置できません。 例えば、ブログやホームページを作成できるCMSである「WordPress」の設置には、PHP、MySQLのプログラムが動作するレンタルサーバーである必要があります。
これら条件に当てはまるレンタルサーバーがほとんどですが、レンタルサーバーによってはPHP、MySQLのないレンタルサーバーの料金プランがあるので、注意が必要です。
専門知識が時には必要
CMSは特にカスタマイズもせずに使う分には良いのですが、カスタマイズしたり、他のレンタルサーバーへ移したい場合には、プログラミングの知識やサーバーの知識が必要になる場合があります。
つまり、CMSを使いこなしたい場合には、ホームページ制作とは違った様々な専門知識が必要になります。
CMSの導入事例
ここでは、CMSを実際に利用している企業のWEBサイトを紹介します。
価格コム
価格コムは、商品・サービスの価格比較サイトです。商品紹介ページでは会員登録者の書き込んだ評判などの閲覧が可能です。
商品の購入を考えて売るユーザーに有益なサイトとなっています。この価格コムで使われているCMSは「WordPress」です。
クックパッド
クックパッドは、料理のレシピを閲覧できるコミュニティサイトです。会員登録するとコミュニティに入ることができ、自分のレシピを公開することができます。
このクックパッドで使われているCMSは「WordPress」です。
ヤマレコ
ヤマレコは登山者向けのサイトです。登山時の写真画像や行動記録が閲覧できます。投稿するには会員登録をする必要があり、また会員登録者のみ閲覧できるページもあります。
このヤマレコで使われているCMSは「XOOPs Cube」です。
おすすめのCMS
CMSには幾つか種類があります。ここでは主要なCMSを紹介します。
WordPress
WordPressは世界中で最も利用されているCMSで、主に企業サイトやニュースサイト、ブログなどで使われています。WEBブラウザで記事を作成し、そのまま更新できるので、インターネットに繋がっている端末があればどんな場所でもサイトの更新が可能です。
WordPressにはプラグインにより多くの機能を取り入れる事ができます。例えば、
- 記事の目次作成
- 問い合わせフォーム
- リンク切れの通知
- 記事にある文字の一括変換
- アクセス解析
- データのバックアップ
などのプラグインです。このように豊富なプラグインにより、WordPressはサイト制作や運営に必要なモノのほとんどが揃います。
WordPressは、PHP、MySQL上で動作するCMSで、現在ほとんどのレンタルサーバーに対応しています。
XOOPS Cube
XOOPS Cubeは、主にコミュニケーションサイトで使われるCMSです。ユーザーがアカウント登録をして、各々のユーザーが情報を発信したり、ユーザー同士がメッセージを通じてやり取りするサイトとしてXOOPs Cubeは使われてきました。
WordPressのプラグインに相当するモジュールと呼ばれるプログラムを個別に取り入れることで、
- 掲示板機能
- Wikiページ作成
- 評価機能
などを簡単に実装できます。XOOPS Cubeは、PHP、MySQL上で動作するCMSです。
EC-CUBE
EC-CUBEは、通販サイトを構築できるCMSです。EC-CUBEそのものが通販サイトなので、プラグインなどは不要です。具体的にできることは、
- 商品管理
- 受注管理
- 会員管理
などの通販サイトで必要な管理機能に加えて、メルマガの配信や売り上げの集計などの機能もあります。ショッピングカート機能や問い合わせフォームなども標準で揃っており、商品を選んで購入に至るまで特別にプログラミングなどをする必要がありません。
送料・ポイント・おすすめ商品の表示設定など細かな設定もできます。EC-CUBEは、PHP、MySQL上で動作するCMSです。
Drupal
Drupalは、主に企業サイトやニュースサイト、ブログなどで使われているCMSです。WordPressよりは知名度がありませんが、サービスが公開されてから10年以上経っており歴史があります。
カスタマイズのしやすさなどもあり、好んで使うコアなファンもいるようです。Drupalは、PHP、MySQL・PostgreSQL上で動作するCMSです。
https://annai.co.jp/drupal
CMSの使い方
では最後に具体的にCMSの使い方についての理解を深めていきましょう。
CMSのダウンロード
CMSを使うには、まず使いたいCMSの公式サイトでCMSの元となるzipファイルをダウンロードします。このzipファイルにCMSのプログラムが入っています。ダウンロードしたら、このzipファイルをディスクトップなどに解凍します。
CMSをサーバーにアップロード
zipファイルを解凍したら、利用しているレンタルサーバーにアップロードします。これにより、CMPのプログラムをサーバーに移動させることになります。このアップデートにはFTPソフトを使うことになります。なお、zipファイルを解凍せずにzipファイルのままサーバーにアップロードして、その後にzipファイルをサーバー側で解凍する方法もあります。
いずれにせよ、CMSのプログラムをアップデートによってサーバー側に設置することになります。
サーバー側の設定と確認
次に、サーバー側の設定とその確認を行う必要があります。多くのCMSでは、その利用条件としてPHPとMySQLの動作する環境が条件でした。CMSを利用するには、特にMySQLというデータベースの設定を行う必要があります。CMSを動かすには、そのデータベースの設定とCMSの設定を同じにしなければなりません。具体的には、
- データベース名
- データベースを扱うユーザー名
- データベースを扱うユーザーのパスワード
をCMSをインストールする時に指定することになります。これら情報は、契約したレンタルサーバーのアカウント情報に記載されているはずです。これら情報をメモにとってCMSのインストール作業を行うことになります。
CMSのインストール
サーバーにアップロードしたら、ブラウザで設置した場所のURLにアクセスします。アクセスすると、その画面通りに設定していけばインストールされます。この画面では先に説明した通りに、データベースの一覧の設定とログイン時のユーザー名やパスワードを決めることになります。
なおうまくいかない場合には、ファイルの書き込み権限などを変更する必要があります。
CMSへログインして利用開始
インストールが終わったら、実際にCMSにログインをして利用を開始することが可能です。ログイン後には、WEBサイトの様々な設定を行う管理画面に入ったことになります。この管理画面ではCMSによって設定が異なります。CMSがWordPressであれば記事の作成のための設定であり、XOOPsであればコミュニケーションサイトのための各種設定であり、EC-CUBEであれば商品登録や価格などの設定になります。
以上のように、CMSは設定しなければならないことも多々ありますが、これら設定を最初に行えば後は容易に記事の更新などが行えるようになります。
内容分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
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