UnityでiPhoneアプリ(iOS)向けにビルドする方法【初心者向け】
Unityで開発したゲームをiPhone(iOS)アプリ向けに【ビルドする方法】を初心者向けに解説した記事です。ただ開発しただけでは、iPhoneアプリとしてリリースできませんので、一連の流れを覚えるようにしましょう。
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今回は初心者の方を対象に、iPhoneアプリ向けにビルドする方法を紹介します。
Unityで開発したゲームをビルドすることで、iPhone(iOS)アプリとして公開できます。
実務でも、Unityを利用したiPhoneアプリ開発でビルドするので、ぜひ学習してみてください。
目次
そもそもUnityについてよく分からないという方は、Unityとは何なのかについて解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
今回はiOS向けにビルドする方法を練習するよ。
田島メンター!!iOSにビルドするときはどの機能を使うんですか〜?
最初の手順はAndroidのときと同じく「Build Settings」から始まるよ。その後、Xcodeで動作確認などを行うんだ。さっそくやってみよう。
分かりました!
事前準備
まずはUnityで開発したゲームのファイルの準備が必要です。
今回は、このような迷路ゲームを例にして紹介します。
iPhone用にJoyStickも用意しています。
また、iPhoneアプリにビルドする場合は、AppleのiOSデベロッパープログラムに登録している必要があります。
有料ですが、必ず登録するようにしましょう。
AppleのiOSデベロッパープログラムに登録完了してから、実際の作業を行います。
Unity側での作業
ここでは、Unity側の作業を解説します。
ビルドターゲットの変更
まずUnityのビルドターゲットを変更する必要があります。
[File]→[Build Settings…]を選択して画面を表示させます。
現在のシーンを追加
「Scenes in Build」に何も表示されていない場合は、「Add Current」ボタンをクリックして、現在のシーンを追加します。
他にも必要なシーンがあれば随時追加してください。
「Scenes in Build」にMaze.unityのようになにか表示されていれば、「Platform」の欄にiOSが表示されます。
「iOS」を選択して「Switch Platform」をクリックしてください。
この処理には多少時間がかかりますが、完了するとiOSの横にUnityのアイコンが表示されます。
Player Settingsの設定
Player Settingsを設定します。
Build Settings画面の「Player Settings…」ボタンをクリックして、Inspectorビューに情報を表示させます。
画面の向き設定
「Resolution and Presentation」を選択して、iPhoneでの画面の向きを決めます。
今回はLandscape Leftを選択してみます。
縦画面ゲームの場合はPortlaitで良いです。
その他の項目はデフォルトのままで問題ありません。
「Icon」や「Splash Image」で、アイコンなどの設定が可能です。
その他の設定
まず最初に設定するのが「Bundle Identifier」です。
この内容は、iOS Developer PortalのIdentifiersで設定するApp ID及びBundle IDと一致している必要があります。
したがって、先にiOS Developer PortalでApp IDの設定をしてください。
また、ゲームの途中でHomeボタンが押された場合は、ゲームは即時に終了せずにバックグラウンドで待機状態になります。
そのため、ゲームをしようと思ってアイコンをタップして起動すると、先ほどの続きからになってしまいます。
これを避けるには「Exit on Suspend」にチェックを入れます。
もちろん、マルチタスキング環境でバックグラウンドで待機させたい場合にはチェックを入れないでください。
Optimization
Other Settingsの下段にあるOptimizationです。
Optimizationの「SDK Version」は、最初に「Simulator SDK」にしてください。
こう設定しないとシミュレーターで動作させることができません。
Build Settings画面に戻る
ここで再びBuild Settings画面に戻り、「Build」ボタンをクリックします。
プロジェクトの保存先と名称を指定するダイアログが表示されますので、設定して保存してください。
Build処理には少々時間がかかります。
Build処理が完了するとプログレスバーが消えて、指定した場所にXcodeのプロジェクトフォルダが作成されます。
プロジェクトフォルダの中にある拡張子が「.xcodeproj」のファイルがXcodeのプロジェクトファイルです。
これでUnity側での作業は完了です。
エラーが出る場合はPlayer Settingsの各項目などを確認しよう。また、この手順には少し時間がかかるよ。
ビルドが完了して、何だかたくさんファイルの入ったフォルダが作成されましたね。
次はXcodeでの作業になるよ。作成されたフォルダの中から拡張子「.xcodeproj」のファイルを開いてみよう。
Xcodeで確認
ここでは、Xcodeの作業を解説します。
Xcodeの起動
プロジェクトフォルダに保存した「.xcodeproj」のファイルをダブルクリックしてXcodeを起動してください。
ターゲットシミュレーター指定
ここで、ターゲットとなるシミュレーターを選択します。
特に大事なのは、3.5-inchと4-inchで確認することです。
なぜなら、App Storeへ提出するには、両方の画面のスクリーンショットが必要だからです。
Xcodeのシミュレーター起動
ターゲットを設定したら、「cmd+R」のXcodeのショートカットで実行してみてください。
これでXcodeのシミュレーターが起動します。
JoyStickもマウスで動かせますので、動作確認を行ってください。
実機での確認
最後に実機で確認を行います。
再びUnityに戻り、Player SettingsでSDK VersionをDevice SDKに変更してBuildします。
この時、シミュレーター用にビルドしたのとは違う名前で保存してください。
保存が終わったら、実機用のビルドをXcodeで開き、ターゲットとして実機を選択してください。
ターゲットの設定が終わったら、先ほどと同じく「cmd+R」で実行して実機で動作確認を行ってください。
まとめ
今回は、UnityでiPhoneアプリをビルドする方法を解説しました。
最初に、AppleのiOSデベロッパープログラムに登録しておくことが重要でした。
Unity側でBuildしたら、Xcode側で確認する必要がありました。
Unityについては、今さら聞けない!ゲーム開発で人気のUnity を参考にしてみてください。
今回の記事で利用したJoyStickの設定は、Joystick(ジョイスティック)を追加する方法を参考にしてみてください。
Unity内でアイコンの設定をしましたが、XcodeでiPhoneアプリのアイコン画像を変える方法を参考にしてみてください。
iPhoneのシミュレーターを操作するには、XcodeでiPhoneアプリのシミュレーターを使う方法を参考にしてみてください。
Xcodeを利用する際、Xcodeのショートカットキー10選 を参考にしていただくと操作がスムーズです。
Androidアプリもリリースしたい場合は、Unityで作成したゲームをAndroidアプリ向けにビルドする方法の記事もあわせてご覧ください。
以上でiOSへのビルドは完了だよ。
Androidのときとは少し手順が違うんですね。
これもバージョンによって細かい部分が変わってくるので、常に最新の情報を見ておこう。Unityをインストールしたら、まずこのビルドの手順を確認しておくといいかもしれないね。
そうですね。ありがとうございます!
Unityを学習中の方へ
これで解説は終了です、お疲れさまでした。
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