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herokuを利用したPythonアプリケーションのデプロイ方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】

初心者向けにherokuを利用したPythonアプリケーションのデプロイ方法について現役エンジニアが解説しています。PaaSとは、サーバーの初期設定をすることなく、アプリを公開することのできるサービスのことです。PythonのFlaskでアプリケーションを作成してデプロイします。

テックアカデミーマガジンは受講者数No.1のプログラミングスクール「テックアカデミー」が運営。初心者向けにプロが解説した記事を公開中。現役エンジニアの方はこちらをご覧ください。 ※ アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社 調査期間:2021年8月12日~8月16日  調査対象:2020年8月以降にプログラミングスクールを受講した18~80歳の男女1,000名  調査手法:インターネット調査

herokuを利用したPythonアプリケーションのデプロイ方法について、TechAcademyのメンター(現役エンジニア)が実際のコードを使用して、初心者向けに解説します。

Pythonについてそもそもよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプ、Python講座の内容をもとに紹介しています。

 

田島悠介

今回は、Pythonに関する内容だね!

大石ゆかり

どういう内容でしょうか?

田島悠介

herokuを利用したPythonアプリケーションのデプロイ方法について詳しく説明していくね!

大石ゆかり

お願いします!

自分が作ったアプリを外部に公開する際にはレンタルサーバーを使用して公開しますが、月額で利用料を払いアプリをサーバーの初期設定やデプロイ(アプリを実行可能状態にする作業)、メンテナンスを行う必要があり運用コストがかかり個人で手軽に始めるには障壁があります。

しかし、最近ではアプリの実行環境が予め設定されているクラウドを利用することで面倒な設定をすることなく手軽にアプリを公開できるようになりました。

そこで本記事では無料で利用する事のできるherokuを使用してPythonで作成したWebアプリケーションを公開する方法を解説します。

herokuとは?

2007年にアメリカで創業したheroku社が提供しているPaaS(Platform as a Service)です。

PaaSとは、サーバーの初期設定をすることなく、アプリを公開することのできるサービスのことです。これにより、開発者はアプリケーションの開発に集中することが可能です。

herokuは数あるPaaSの中で無料で使うことができることがメリットです。ただし、タイムアウト等、実運用するにはデメリットもありますが、趣味でアプリを公開するには十分なサービスです。

ローカル環境での動作確認

今回はPythonということで 、Flaskで簡単なアプリケーションを作成していきます。

以下のコードをherokuで動かせるように設定をしていきます。なお、ファイル名はapp.pyとします。

# coding: utf-8
from flask import Flask
app = Flask(__name__)
@app.route('/')
def main():
    return "Hello world!"
if __name__ == "__main__":
    app.run(debug=True, host="0.0.0.0", port="8000")

続いてherokuにデプロイする際にインストールするPythonライブラリの一覧をテキストファイルを用意します。

ファイル名はrequirements.txtとします。この中にあるgunicornは簡単に言うとサーバとアプリケーションを接続するためのインターフェースのライブラリです。

flask
gunicorn

デプロイしたファイルを動かすためには、Procfileというファイルを用意する必要があります。

中身は以下の通りです。

web: gunicorn app:app --log-file=-

これでアプリケーションを動作するために必要なファイルが用意出来ました。

まずは以下のコマンドでrequirements.txtに記載したライブラリをまとめてインストールします。なお、Pythonの環境をご自身のパソコンでセットアップしていることを前提にしています。

pip install -r requirements.txt

それでは、動作確認です。以下のコマンドを実行しアプリケーションを立ち上げます。

python app.py

立ち上げた後にブラウザを立ち上げて、【localhost:8000】とURLを記入すると画面の左上に小さく「Hello World!」と表示されたらローカルでの動作確認が出来ています。

herokuを利用するためのサンプルコード

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herokuへの登録方法

それではherokuの登録をします。まずは下記のリンクからherokuにアクセスします。その後下図のような画面が表示されるので名前、メールアドレス等必要事項を記入して登録します。

herokuサインアップ

herokuの公式サイトの画像

herokuへのデプロイ

続いて、herokuへデプロイしていきます。

デプロイするためには専用のコマンドラインツールを使って行う方法が簡単です。こちらにアクセスしてherokuのコマンドラインツールをお使いのOSに合わせてインストールしていきます。

herokuへデプロイするためのコマンドラインツールのダウンロード画面

インストールを終えたら、以下のコマンドを実行しherokuへログインします。

heroku login

以下の1行が表示されたら、q以外のキーをタイプして、ブラウザでログイン画面を表示させます。

heroku: Press any key to open up the browser to login or q to exit:

herokuのログイン画面が立ち上がったら【Log in】ボタンを押してherokuにログインします。

herokuへのログイン画面

先程作成したコードを保存しているディレクトリに移動し、以下のコマンドを使用しherokuアプリの作成をします。アプリ名がそのままURLになるので、他と被らないものを設定してください。

heroku create YOUR_APP_NAME

成功すると、左側にアプリのURL、右側にデプロイのためのgitのリンクがそれぞれ表示されます。

試しに左側のリンクをブラウザでアクセスしてみましょう。すると以下の画面が出力されて問題なくアプリが作成されていることがわかります。

herokuで、Pythonを使って作成したアプリケーション画面

確認できたところで、ファイルのデプロイを行います。以下のコマンドを実行しherokuのgitのレポジトリをフォルダに定義します。

git init
heroku git:remote -a YOUR_APP_NAME

後は以下のコマンドを実行し、herokuへコミットします。

git add .
git commit -m "First commit"
git push heroku master

すべてのコマンドを実行したらherokuへのデプロイは完了です。

 

herokuの動作確認をしてみよう

それでは、先ほど開いたherokuアプリのリンクにもう一度アクセスすると、先程ローカルで動作確認したときと同様に画面左上に「Hello World!」と表示されたらherokuアプリは問題なく動作しています。

また、サーバーの動作を確認する場合はターミナル(Windowsの方はPower Shell かコマンドプロンプト)から以下のコマンドを実行することでアプリの動作をリアルタイムで確認できます。

heroku logs -t -a YOUR_APP_NAME

 

まとめ

今回はherokuを使ってWebアプリケーションを公開する方法を紹介しました。

無料でデプロイも簡単にできるので、Webアプリケーションを公開してみたい方はぜひご検討してみてはいかがでしょうか?

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監修してくれたメンター

メンター三浦

モバイルゲームを運用している会社のエンジニアをしています。趣味でWEB開発やクラウドコンピューティングもやっており、ソフトもハードもなんでもやります。

TechAcademyジュニアではPythonロボティクスコースを担当しています。好きな言語はPython, Node.js。

 

大石ゆかり

内容分かりやすくて良かったです!

田島悠介

ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!

大石ゆかり

分かりました。ありがとうございます!

 

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また、現役エンジニアから学べる無料体験も実施しているので、ぜひ参加してみてください。