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担当者が語る!スタートアップ企業のデザインをVCが支援する理由とは【インタビュー】

【インタビュー記事】最近、スタートアップ企業でもWebデザイン、特にUI/UXを強化する流れが広まりつつあります。今回はデザインの支援を開始したベンチャーキャピタルの担当者にお話を伺いました!

テックアカデミーマガジンは受講者数No.1のプログラミングスクール「テックアカデミー」が運営。初心者向けにプロが解説した記事を公開中。現役エンジニアの方はこちらをご覧ください。 ※ アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社 調査期間:2021年8月12日~8月16日  調査対象:2020年8月以降にプログラミングスクールを受講した18~80歳の男女1,000名  調査手法:インターネット調査

最近、スタートアップ企業でもWebデザイン、特にUI/UXを強化する流れが広まりつつあります。

独立系ベンチャーキャピタルのインキュベイトファンドは、 2013年2月からスタートアップとデザイナーのコラボレーションを促進するための 新しいスタートアップ支援メニューとしてDesign Fellows Programを開始しました。

デザインの支援といっても、単純に色・形・バランスなどのビジュアルデザインだけの話ではないようです。

そこで今回はこのプログラムのDesign Fellowに就任した藤原由翼氏にお話を伺いました。

今スタートアップ企業・事業開発に求められるデザインの考え方について聞いています。

 

お話を伺った人

藤原由翼藤原 由翼 氏

千葉工業大学工学部デザイン科学科を卒業後、楽天株式会社に入社。

Information Architect 及び User Experience Designerとして、様々なサービスのリニューアルや新規立ち上げプロジェクトを担当。また、UCDやUXデザインの啓蒙・導入・仕組化・教育などを実施。 主な実績はUI関連特許の発明やグッドデザイン賞2012の受賞など。

2013年2月より、Design Fellows ProgramのDesign Fellowとして活動を開始している。

 

インタビュー内容

 

–まずDesign Fellows Programがどのようなものか簡単に教えてください

 

インキュベイトファンドのDesign Fellowが支援先のスタートアップ企業のデザインに関する課題解決をサポートするプログラムです。

ITスタートアップは、アイデアを持った起業家とそれを形にするエンジニアが組んでスタートすることが多いのではないでしょうか?

そして、デザインの重要性を認識していても、良い人材を見つけられなかったり、 人件費の観点からデザイナーをチームに迎えられていないことが多いというのが現状です。このような悩みは、私も前職のときから相談を受けることがよくありました。

そこで、インキュベイトファンドではスタートアップ企業の経営面の支援をしながら デザイン面もサポートしていく体制としてDesign Fellow Programの発表に至りました。

基本的にデザイン面で困っていることがあれば何でも相談できるような体制にしてあります。関わり方はタイミングを相談して調整していますが、サービスのコンセプトに関わることの相談やビジュアル面をどう判断して構築すればいいのか、何を改善すれば使いやすくなるのかといったように、 相談内容は大きなものから小さなものまで様々です。

ちなみにこのプログラムとも関連した起業家とデザイナーの理想の関係というイベントも開催します。

 

 

–藤原さんが今回のプログラムに参加することになったきっかけを教えてください

 

インキュベイトファンドの代表パートナーの和田とはStartup Weekendで出会いました。楽天を退職するにあたって、改めてお会いしに行った際に課題意識を深く共有できたことがきっかけです。 自分が貢献する中で更に成長して進化できるイメージを同時に描くことができました。

 

 

–今のところスタートアップ企業側がデザインに対してコストをかけるという視点はあるのでしょうか?

藤原由翼氏

どうしてもデザインに積極的に投資できる企業は一部のように感じています。

ただ、デザインを発注するにしても、どのように発注すれば自分たちが考えていることが上手く伝わるか? デザイナーのアウトプットをどのように確認すべきか?といった判断は、起業家やエンジニアだけでは難しい部分があると思います。 そのような場合もサポートに入ることで、依頼する側とされる側の関係が上手く回るようにしていきたいと思っています。

 

 

–このプログラムに関わる前から藤原さんが持っていたWebサービスのデザイン面についての課題について教えてください

 

今はオシャレなロゴやかわいい画像など見た目だけなら格安で手に入れられる時代に突入しているにも関わらず、 デザイナーが支持されたものを作るだけで終わってしまっているケースが多々あることです。

デザインの歴史上仕方がなかった側面もありますが、本当に良いモノを生み出すためには、 デザイナーはもっと会社や事業そのものをデザインするつもりで取り組む必要があります。

 

The Elements of User Experienceそこで見ていただきたいのは The Elements of User Experienceという資料です。 ビジュアルデザインが一番上にあり、中層はIA()の領域で、 最下層にはビジネルモデルの根幹となる要素が記載されています。

私はこれをデザインの深度と呼んでいます。 対応できる範囲や知識の広さも大事ですが、より根幹にある深いものからデザインした方が良い。

そもそもデザインという単語の語源”Designare”には、「計画し、設計すること」という概念が根底にあるんですよ。

 

 

–前職の楽天(大企業)での経験をどのように活かしていくのでしょうか?

 

サービス設計に関する専門知識はもちろんですが、ファシリテーション能力が最も役に立つと考えています。

前職では、特定のサービスだけを担当するというよりも複数のサービスを横断して様々な職種の人と関わるが多かったのですが、 そんな中で、即座に関係している人の特徴やチームが大事にしていることなどを見極めて、 何をゴールに設定すれば前に進むのかを常に考え、必要に応じてファシリテートして形にすることを意識していました。

これからは前職よりも多くのサービスを見ていく必要があるので、彼らが何に困っているのかを読み解いて、 その上でどのように関わるのがベストかを適宜判断する力は最大限活かすべきだと感じています。

 

 

–最後に、多くの起業家など一般の人はデザインの知識をつけるのは難しいと思うのですが、どうしていけばいいのかアドバイスはありますか?

 

デザイン力は訓練次第で伸びるはずです。近道はありません。

対象は何でもいいので「あ、このデザインいいな」とか「心地悪いな」って思ったときに、 常に「なぜ?」とその理由を自分に問いかけて解析する習慣を身につけることから始めるのが良いと思います。

そうすることで審美眼が磨かれ、自分の引き出しを増やすことができますし、 その状態で専門書に手を出せば論理的に理解ができ、完全に自分のモノにすることができます。

このようにして審美眼を磨けば、デザインを確認する時にも何が良くて何はダメのかということを 論理的に考えることができ、アウトプットの品質をコントロールできるようになると思います。

 

 

インタビューは以上です。

 

スタートアップ企業だけでなく、Webデザイン全体の課題についてもお話いただきました。
今後の動向に注目していきたいと思います!
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