JavaScriptの即時関数とクロージャについて現役エンジニアが解説【初心者向け】

JavaScriptの即時関数とクロージャについて、TechAcademyのメンター（現役エンジニア）が実際のコードを使って初心者向けに解説します。

 

JavaScriptについてそもそもよく分からないという方は、JavaScriptとは何なのか解説した記事をみてみましょう。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプJavaScript/jQuery講座の内容をもとにしています。

 

 

目次

• 即時関数とは
• クロージャとは
• 実際に書いてみよう
• まとめ

 

即時関数とは

即時関数は関数定義にカッコを付けて記述し、即時に実行される関数です。

(function(引数) {
  処理
}(引数に渡す値));

即時関数は主に関数や変数のスコープを制限するために用いられています。

JavaScriptの変数スコープは、どこでも使用できるグローバルスコープと関数の内部だけで使用できる関数スコープがあるものの、その中間のあるライブラリの中だけで使用できるスコープはないことに注意が必要です。

そこで即時関数で変数や関数を囲み、スコープを制限しましょう。

 

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クロージャとは

クロージャーは関数とその中にある変数、内部関数で構成され、内部関数が関数の戻り値となります。

関数 {
  変数
  return 内部関数
}

クロージャーはオブジェクトと似ており、状態を保持した関数として使用されます。

 

実際に書いてみよう

今回のサンプルプログラムでは即時関数とクロージャーの使い方について確認します。

実行はChromeブラウザーのデベロッパーツールで行いましょう。

 

はじめは即時関数です。

(function(g) {
  function Hello(myname) {
    console.log(`わたしの名前は${myname}です。`);
  }

  Hello('太郎');
}(this));

(function(g) {
  function Hello(myname) {
    console.log(`My name is ${myname}.`);
  }

  Hello('john');
}(this));

実行結果は以下のとおりです。

同じ名前の関数Helloを、それぞれの即時関数内のスコープで定義できています。

 

わたしの名前は太郎です。
My name is john.

次にクロージャーの使い方を確認しましょう。

// クロージャーの例
function greeting(myname) {
  return function (greet) {
    return `${greet} ${myname}!`;
  };
}

const greet_ichi = greeting('一郎');
const greet_john = greeting('john');

console.log(greet_ichi('こんにちは！'));
console.log(greet_john('Hello!'));

実行結果は以下のとおりです。

クロージャーは状態（今回の場合はmynameという変数に格納された値）を保持しているため、それぞれのmynameを使用した結果が返されます。

こんにちは！ 一郎!
Hello! john!

 

まとめ

今回の記事ではJavaScriptの即時関数とクロージャについて学習しました。

 

執筆してくれたメンター

太田和樹（おおたかずき） ITベンチャー企業のPM兼エンジニア 普段は主に、Web系アプリケーション開発のプロジェクトマネージャーとプログラミング講師を行っている。 守備範囲はフロントエンド、モバイル、サーバサイド、データサイエンティストと幅広い。 その幅広い知見を生かして、複数の領域を組み合わせた新しい提案をするのが得意。 開発実績：画像認識技術を活用した駐車場混雑状況把握（実証実験）、音声認識を活用したヘルプデスク支援システム、Pepperを遠隔操作するアプリの開発、大規模基幹系システムの開発・導入マネジメント。 地方在住。 仕事のほとんどをリモートオフィスで行う。 通勤で消耗する代わりに趣味のDIYや家庭菜園、家族との時間を楽しんでいる。

 

 

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