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日本経済新聞に生成AI(人工知能)に関するインタビューが掲載!これから生成AIとどのように向き合うべき?

テックアカデミーマガジンは受講者数No.1のプログラミングスクール「テックアカデミー」が運営。初心者向けにプロが解説した記事を公開中。現役エンジニアの方はこちらをご覧ください。 ※ アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社 調査期間:2021年8月12日~8月16日  調査対象:2020年8月以降にプログラミングスクールを受講した18~80歳の男女1,000名  調査手法:インターネット調査

2023年5月25日(木)掲載の日本経済新聞・朝刊にてテックアカデミーの「はじめてのプロンプトエンジニアリングコース」に関するインタビューが掲載されました!

「今後、企業やビジネスパーソンは生成AIとどのように向き合うべきか」をテーマに、ヤフー株式会社 執行役員コマースCTOの岡庭氏と、当社代表取締役社長の樋口が意見を交わしましたのでご覧ください。

 

生成AI、学ぶのは今 理解の差が未来の格差に

米オープンAI社の「ChatGPT」をはじめとした生成AI(人工知能)の話題がメディアやビジネスの現場をにぎわせている。この技術をどう活用するかが個人や企業の将来の競争力を左右するといわれる。ヤフー執行役員 コマースCTO(最高技術責任者)の岡庭維歩手氏と、デジタル教育を手掛けるキラメックス社長の樋口隆広氏は、生成AIの本質を理解して使いこなした未来とそうでない未来の「差」は極めて大きくなると指摘する。企業やビジネスパーソンは生成AIとどう向き合うべきか、意見を交わした。


<生成AIとは>
大規模言語モデル(以下LLM)を元に、入力テキストなどから高品質なデータを生成できる次世代のAI技術。ユーザーの簡単な指示に基づいて、画像、文章、音声、プログラムコード、構造化データなど様々なコンテンツを生成できる。作業の効率化や新たなアイデアの創出のサポートなど多くのメリットが期待できるため、ビジネスシーンでの利活用を模索する動きが活発化している。意図したアウトプットを得るには、生成AIに適切な指示を出すプロンプトエンジニアリングが重要になる。

 

ネットやスマホ同様 誰もが使う技術へ

 

――生成AIは社会にどの程度のインパクトを与えそうですか。

岡庭 インターネットやスマートフォンの出現に並ぶインパクトがあると思います。エンジニアにとっては強力なパートナーになり得ます。

樋口 オフィス系のソフトウエアのように使いこなさなければ仕事が成り立たなくなる存在になるかもしれません。エンジニアといった技術者だけが使うものではなく、営業やバックオフィス、マーケティングなど、あらゆる職種で利用されるようになるでしょう。

岡庭 あらゆる職種の多くの業務が影響を受けると思います。この画期的な技術を使いこなせる個人・企業とそうでないところで、生産性などに大きな差が生じてくるはずです。

樋口 その「格差」は広がる一方になりかねません。よくAIに仕事を奪われると心配する声を聞きます。そうした実損失以前に、いち早くテクノロジーに適応することで得られるチャンスをつかもうとしない機会損失を避けるべきです。誰もが同じスタートラインに立っている今こそ、新しい技術を学ぶべきタイミングだと思います。

 

――生成AIで意図したアウトプットが得られないという声も聞きます。

岡庭 例えば「ChatGPT」はとても賢いので、不十分な指示でも正しい答えを返してくれることがあります。しかし自分は何を知りたいのか、アウトプットの指示を明確にしたり例示したりすることで、回答の品質は劇的に良くなります。これはビジネスの現場で部下に仕事を頼むのに似ています。

樋口 部下に仕事を頼む際は、その人の個性を理解して頼み方を工夫します。意図した結果を得られなければ、対話を通じて軌道修正するでしょう。生成AIのアウトプットの品質を高めるには、これと同じように、生成AIが搭載しているLLMの特徴を知り、どのように指示を出せばいいのか、つまりプロンプトエンジニアリングを理解することがポイントとなります。

岡庭試しに使ってみて「全然使えない」と投げ出すのではなく、体系的に学習してこそ成果が得られると思います。生成AIを使いこなすためのLLMの理解と、プロンプトエンジニアリングの必要性を痛感しているところです。

樋口 英語圏の人とビジネスをする際には言語を知るだけでなく、会話の在り方を理解し、実践を重ねることが欠かせません、生成AIも同様です。LLMを知り、会話に当たるプロンプトを理解して実践していくことが必要です。そうして初めて自身の業務ややりたいことに生かせるようになります。

岡庭 生成AIは革新的な技術ですが、無から有を生み出す魔法の箱ではありません。また、プライバシーや著作権等の課題も指摘されています。ユーザーには出てきたアプトプットを自身の考えに基づいてそしゃくし、使えるかどうか、どう使うかを考える力も求められます。

樋口 生成AIの本質を理解できれば、どのように業務に生かすのか考えやすくなると思います。テクノロジーに対する理解と自身の業界・業務の知識を掛け合わせることで、その人だけの価値を生み出せるのではないでしょうか。

 

使い方次第で商機 人への投資が急務

 

――企業はどう向き合うべきでしょうか。

岡庭 経営層は、生成AIは単に生産性の向上に有効というだけでなく、使い方次第で新たなビジネスチャンスを生み出せるものだと認識する必要があります。多くの従業員に体系的な教育や実践の機会を与えることが重要です。そうするだけの価値があると思います。

樋口 テクノロジーによってビジネスが大きく変わろうとしている今、それに適応できる人材を育てることは急務です。デジタルを前提とした生活やビジネスになる中、デジタルを理解していないとすれば大きな弱点になりかねません。そこで当社はヤフーと業務提携し「Yahoo!テックアカデミー」に取り組んでいます。長年培ってきたデジタルスキルや、デジタルをビジネスで活用するノウハウを教えることで、日本全体の生産性を向上させたいと考えています。

岡庭 Yahoo!テックアカデミーは、将来の日本に必要となるエンジニアを育成するために始めました。専門的なエンジニアを育てるということ以上に、テクノロジーを使いこなせる人材を増やすことを重視しています。

樋口 デジタルを使って社会を豊かにしていく、一人ひとりの自己実現を可能にしていく、そのためには「人」に投資する以外ないと考えています。これは「自己実現に向かい続ける人と機会を最大化する」ことを掲げる当社の使命です。

 

――独自に講座を開講すると聞きました。

樋口 生成AIに関する世の中の情報はハウツーに偏っているように感じています。ハウツーを真似して使うところで止まってしまってはいけません。走り出しのタイミングの今だからこそ、生成AIを使いこなす本質的な理解を促すことが重要です。そこで、6月に「はじめてのプロンプトエンジニアリングコース」を開講する予定です。

使い方だけでなく、LLMやプロンプトエンジニアリングの基礎から応用まで学ぶことで、ビジネスの現場で活用できるスキルとノウハウを身に付けられるようにしたいと思います。エンジニアなどの技術者に限らず、生成AIを実務で活用したい様々な職種の方を対象としています。

岡庭 テクノロジーの進歩は速く、大きい状況にあります。ベースとなる知見や技術を身に付けて目の前の課題を解決するだけでなく、未来においても革新的な技術を使いこなせるようになることが重要です。国を挙げて積極的に生成AIを活用していこうという機運が盛り上がっています。このチャンスを逃さないようにしたいですね。

樋口 デジタルは人間の暮らしをより良くするためのものです。生成AIに任せられる仕事は任せることで、新しいことに挑戦するための時間がつくれます。自分たちがやりたいこと、自己実現に向き合うために時間を使うことができるようになります。こうした前向きな取り組みを支援することで、日本全体の成長を後押ししていきたいと思います。

はじめてのプロンプトエンジニアリングコースは言語モデル、プロンプトエンジニアリングの基礎から応用を理解し、実務で利用できるためのスキル習得を目指すコースです。
技術職に限らず様々な職種の方の受講を推奨しており、既に多くのビジネスパーソンや企業様からお問合せをいただいております。
コース詳細はこちらをご覧ください。