海外で話題沸騰中!イマーシブラーニング(没入型学習)とは?特徴や事例(国内外)をわかりやすく解説
「イマーシブラーニング」とは?特徴や国内外の事例を解説!VRやARを活用した没入型学習の魅力と実績を知り、未来の教育方法を探る一歩を踏み出しましょう。
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テックアカデミーマガジン編集部
没入感を高めて深い理解を促すイマーシブラーニングが海外で今話題だね。
イマーシブフォートとか、エンタメの流れで聞き覚えがありますが、イマーシブラーニングと聞くとよくわからないです。。。すごいんですか?
イマーシブラーニングは教育に革命を起こす今話題の概念なんだよ。イメージしやすいように、特徴と国内外の事例も交えて解説していくね。
最後まで読んでイマーシブラーニングのすごさを宣伝できるようになります!よろしくお願いします!
イマーシブラーニングとは
イマーシブラーニングは、学習者がまるでその環境に没入したかのような体験を通して、深い理解や実践的なスキルを習得する教育手法です。テクノロジーの進化により、バーチャルリアリティ(VR)や拡張現実(AR)を活用した学習が可能となり、従来の学習方法を大きく変えつつあります。
イマーシブラーニングの主な特徴
2024年にスコットランドで開催された学会では、Immersion(没入)感が生まれる特徴として、以下の3つが挙げられました。
包囲されているという主観的な感覚
周囲の環境や状況に完全に取り囲まれているという感覚です。まるでその場にいるかのように、すべての方向から情報や環境が迫ってくるイメージです。
例えば、VR(バーチャルリアリティ)を使用した教室で、全方位から視覚や音声で情報が提供されることです。生徒は仮想環境の中で古代ローマを歩くかのように感じ、歴史の授業がリアルで生き生きとした経験に変わります。
物語への没入
物語やストーリーに引き込まれることを指します。教材が物語形式で提供され、生徒がその物語の登場人物になるような教育が例に挙げられます。
経済学の原則を学ぶために、生徒が小さな島の経済を立て直すストーリーに参加し、その過程で学びを深めるようなケースがあります。
エージェンシー(主体的な関与)を伴った没入
自分が主体的に行動し、影響を与える感覚を伴う没入のことです。生徒が自らの選択で学習の方向やペースを決めるオンラインコースやプロジェクトベースの学習がこれにあたります。
例えば、生物学の授業で、生徒が実際に環境プロジェクトを計画し、その実行と結果に基づいて学びを深めることができます。
この学習方法の特徴は、五感を刺激し、実際の場面に近い状況で学べる点にあります。例えば、実験室での科学実験や、歴史的な出来事をその場で体験するような学びが提供されることで、単なる暗記ではなく、体感を伴う学習が実現します。
イマーシブラーニングが注目される理由
では、イマーシブラーニングが注目される理由は何でしょうか?本記事では2つご紹介します。
学習効果の高さ
本メディアを運営するテックアカデミーではイマーシブラーニングをいち早く取り入れています。結果も現れており、課題の合格率が150%に向上し、副業に至った受講生の数が300%になるといった成果が表れています。
「仲間がいることを感じられて良かった」「仲間がいるという安心感は本物の教室のようだ」といった声が多く聞かれ、同じ目標に向かう仲間の存在を”まるでその場にいるかのように”感じられたことが本事例の鍵になっていると言えます。
伝統的な学習方法との違い
従来の学習方法では、教科書や講義を通じて情報を得ることが主でしたが、イマーシブラーニングでは学習者が能動的にその世界に入り込み、経験を通じて理解を深めます。これにより、実生活での応用力や問題解決能力が高まるとされています。
イマーシブラーニングを研究する組織
イマーシブラーニングを研究する組織としてイマーシブラーニング学会があります。学術的背景を詳しく知りたい方向けにご説明します。
イマーシブラーニング学会とは
イマーシブラーニング(没入型学習)は、新たな学問分野として注目を集めています。2014年に北米と欧州でImmersive Learning Research Networkが発足され、今年で10周年を迎えます。この学会は、最新の学術研究や技術開発を共有し、分野の発展を目的として設立されました。
世界各国の研究者たちは昨年度から、Knowledge tree(ナレッジツリー)を中心とした研究のとりまとめを開始しました。分科会では、イマーシブラーニングの本質的な定義や学習効果の評価方法について活発な議論が展開されており、学者や教育者が実践的な知識を交換する場となっています。
学会が提供する最新の研究やリソース
学会では定期的な研究会に加え、欧米を交互に巡回する年次総会が開催されています。昨年度はアメリカのカリフォルニア、今年度はイギリスのグラスゴーで実施され、来年度はアメリカのシカゴでの開催が予定されています。
参加者は現場での課題に対する解決策や新たな教育手法の導入に関する知見を得ることができ、イマーシブラーニングの導入を支援するリソースも提供されています。
参考:https://www.immersivelrn.org/
国内のイマーシブラーニング事例3選
世界中の教育機関がイマーシブラーニングを導入し、学習の成果を上げています。例えば、ある大学では、VRを使用した歴史教育プログラムを通じて、学生が実際に古代文明の遺跡を「訪れる」体験をし、歴史に対する理解を深めました。
イマーシブラーニングを積極的に導入している国内の企業や団体の事例をご紹介します。
国内のイマーシブラーニングの事例はまだ非常に少ないですが、3つピックアップします。
テックアカデミー「副業人数300%UPのプログラミング学習コース」
テックアカデミーを運営するキラメックス株式会社は、学習者が学びに没入できる「イマーシブラーニング」を取り入れたコースの提供を2024年9月より開始しました。第一弾として展開される「はじめての副業コース」では、ナビゲーターによる学習支援やバーチャルキャンパスでのメンター相談、双方向型コンテンツなどを導入。
実証実験では、副業を開始した受講者が3倍に増加するなど、高い成果を上げています。オンラインで提供されるこの新しい学習体験が、スキル習得の新たな可能性を広げます。
報道関係者様の取材はこちらからお問い合わせください:https://www.kiramex.com/contact/
出典:https://www.value-press.com/pressrelease/343043
株式会社GEKI「劇場型研修イマーシブラーニング」
株式会社GEKIでは、エンターテイメントを活用した劇場型研修という形で「イマーシブラーニング」を実現しています。この研修は、脚本や演出、俳優陣を自社で手がけることで、従来の座学型研修にはない没入感のある学びを提供します。
参加者が物語の中で主体的に行動しながらスキルを身につけることが特徴で、IT企業や食品メーカーなどの事例では、ロジカルシンキングやリーダーシップが楽しみながら学べると高く評価されています。エンターテイメントの力で人材育成に新しい価値をもたらすGEKIの取り組みは、多くの企業から注目を集めています。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000102792.html
フォレストデジタル株式会社「ECC共催のVR英会話イベント」
フォレストデジタル株式会社と株式会社ECCが共同で、保育園児向けのイマーシブ英会話イベントを東京都内で開催しました。このイベントでは、空間VR「uralaa」を活用し、ECCのネイティブ講師が園児たちに没入型の英語学習体験を提供。仮想空間のリアルな景色を使い、楽しさと学びを融合させた新しいアプローチです。
対象は2~5歳の園児で、英語学習の最適な時期に自然な形で言語習得をサポートします。保育園という安心できる環境で実施されるこのイベントは、教育とテクノロジーの可能性を広げる試みとして注目を集めています。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000069887.html
海外/国外のイマーシブラーニング事例6選
Mondly VR(マンドリー ブイアール)
Mondlyは、VR技術を駆使して言語学習の新たな地平を切り開いた画期的なアプリケーションです。全世界で2000万以上のダウンロード数を誇るこの人気アプリは、その成功を基盤に、さらに没入感のあるVR版を展開しています。
- バーチャルキャラクターとの対話:VR空間内でAIキャラクターと直接会話することで、リアルな言語使用環境を再現しています。
- 没入型学習体験:VR技術を活用し、ユーザーを言語が使用される実際の環境に没入させることで、効果的な学習を促進します。
- 楽しく効率的な学習:ゲーム感覚で楽しみながら、効率的に言語スキルを向上させることができます。
- リアルな言語使用シナリオ:日常生活で遭遇する様々な状況を再現し、実践的な言語スキルの習得を支援します。
MondlyのVR版は言語学習に革新をもたらします。没入感のある環境でAIキャラクターと対話し、リアルなシナリオを体験することで、学習効果を最大化し、モチベーションを維持します。Mondlyは、VR技術を活用した言語学習の先駆的存在です。
参考:Mondly VR – Learn languages in Virtual Reality
MineCraft (マインクラフト)
Fintropolisは、マイクロソフトとATB Financialが共同開発した革新的な金融教育用VRゲームです。人気ゲーム「マインクラフト」を活用し、中学生が楽しく金融リテラシーを学べる環境を提供しています。フィントロポリスは、家庭で子どもたちに460万回以上ダウンロードされ、若者にお金の管理や投資の重要性を効果的に教育しています。
- 没入型バーチャル都市:プレイヤーは仮想都市で生活しながら、実践的な金融スキルを学びます。
- ゲーミフィケーション:金融の学習を楽しいゲーム体験に変換し、若者の興味を引き付けます。
- 実践的な学習:予算管理、投資、ローン、税金など、実生活で必要な金融スキルを体験的に学べます。
- アクセシビリティ:VRヘッドセットを使用せずに、PCでもプレイ可能です。
Fintropolisは、LabsterやNASAのVRトレーニングと同様に、最新技術を教育に活用した優れた例です。このゲームは、金融教育の新しい形を提示し、若者の金融リテラシー向上に貢献しています。
参考:https://www.essencemediacom.com/case-studies/ally-fintropolis
NASA(アメリカ航空宇宙局)
宇宙飛行士の訓練にVRを活用し、宇宙空間での作業をシミュレートしています。
NASAは、宇宙飛行士の訓練にVRシミュレーションを積極的に導入し、宇宙空間での作業や機器操作の練習を効果的に行っています。この革新的なアプローチは、従来の訓練方法と比較して、以下のような顕著な利点をもたらしています
- 高度な没入型体験:コンピューターで生成された精密な仮想環境により、宇宙飛行士は地上にいながら、無重力状態を含む宇宙空間の条件を安全に体験できます。
- 視覚的・触覚的学習:VR技術を活用することで、宇宙飛行士は視覚と触覚を駆使した実践的な訓練を受けることができ、実際の宇宙ミッションに直結するスキルを効率的に習得できます。
- 柔軟性と適応性:仮想環境は迅速に修正・更新が可能であり、様々な状況や緊急事態に対応する訓練シナリオを容易に構築できます。
- コスト効率と時間節約:従来の物理的な訓練設備と比較して、VRシミュレーションは大幅なコスト削減と時間短縮を実現しています。
このようなVR技術の活用は、NASAの宇宙飛行士訓練プログラムに革命をもたらし、より効果的で効率的な準備を可能にしています。これは、Labsterやスタンフォード大学の「The Stanford Virtual Heart」と同様に、先端技術を教育や訓練に応用する優れた事例といえます。
参考:https://www.nasa.gov/virtual-reality-lab-doug/
ウォルマート
従業員のトレーニングにVRを導入し、顧客サービスや店舗管理のスキルを向上させています。
アメリカの大手小売チェーン、ウォルマートでの導入事例は、VRトレーニングの有効性を明確に示しています。VRトレーニングは、実践的な学習体験を提供することで、高い教育効果を発揮します。この革新的な手法は、学習者の自信向上と記憶力強化に顕著な効果をもたらしています。
- テスト結果の向上:VRトレーニングを受けた従業員のテスト結果が10~15%改善しました。
- 間接的な学習効果:VR体験を直接行わなかった従業員でも、記憶力の向上が確認されました。
- 全国規模での導入:これらの成果を受けて、ウォルマートは全国の店舗にOculus GoというVRゴーグルを導入しました。
- 均一な高品質トレーニング:VR技術の活用により、全店舗で一貫した質の高いトレーニングが可能になりました。
このウォルマートの事例は、VRトレーニングが従業員教育に革命的な変化をもたらす可能性を示しています。Labsterのような教育プラットフォームと同様に、VRトレーニングは従来の教育方法を補完し、より効果的な学習体験を提供する強力なツールとなっています。
参考:https://corporate.walmart.com/news/2018/09/20/how-vr-is-transforming-the-way-we-train-associates
スタンフォード大学
アメリカ・スタンフォード大学が開発したVRコンテンツ「The Stanford Virtual Heart」は、先天性心疾患のある心臓についてVRを使って学び、理解することができる革新的な教育ツールです。このシステムでは、VR空間上に描き出された心臓を、コントローラを使って回転させたり、心臓の内部を観察したりすることができます。この技術により、以下のような利点が得られます
- 正確な解剖学的理解:心臓の構造や血流、異常部位を詳細かつ正確に確認することができます。
- インタラクティブな学習体験:学習者は能動的に心臓モデルを操作し、様々な角度から観察することができます。
- 患者家族への説明ツール: 家族が子供の心臓の状態を視覚的に理解するのに役立ちます。
このようなVRを活用した医療教育は、Labsterのようなプラットフォームと同様に、従来の教育方法を補完し、より深い理解を促進する可能性を秘めています。
参考:https://www.360immersive.com/vr-training-for-surgery/
Labster(ラブスター)
Labsterは、デンマークの会社が作ったVR(バーチャルリアリティ)を使った科学教育ツールです。普通の教室では難しい、安全で高度な理科実験や最新機器の使い方を体験できます。「デジタルツイン」という新しい考え方を教育に取り入れ、科学や技術の学習を大きく変えています。難しい理論と実際の体験をつなげることで、今までの教え方では難しかった学習方法を実現しています。学生たちは、まるで本当の実験をしているような感覚で、さまざまな学習体験ができます。
- 高度な没入型学習環境:コンピューターで生成された精密な仮想実験室により、学生は安全かつリアルな環境で複雑な実験を体験できます。
- 理論と実践の融合:VR技術を活用することで、抽象的な科学概念を視覚化し、直感的な理解を促進します。
- 柔軟性と適応性:仮想環境は迅速に更新可能であり、最新の科学的発見や技術革新を即座に教育内容に反映できます。
- コスト効率と時間節約:高価な実験器具や危険な化学物質を使用せずに、多様な実験を繰り返し行うことができます。
このようなLabsterの革新的アプローチは、STEM教育に新たな地平を開き、次世代の科学者や技術者の育成に大きく貢献しています。従来の教育方法を補完し、拡張する強力なツールとして、Labsterは現代のSTEM教育に完全に適合したプラットフォームとなっています。
これらの事例は、イマーシブラーニングが教育機関だけでなく、様々な産業分野で活用され、効果を上げていることを示しています。
今日の記事で紹介した「イマーシブラーニング」、どうだった?
すごく興味が湧きました!でも理解のために改めて質問させてください、普通の学習とどう違うんですか?
一番の違いは、学習者が能動的にその学習に「参加する」こと。能動的に学ぶから、記憶にも残りやすいんだよ。
なるほど、自分がその世界に入る感じですね!試してみたくなりました。
いいね、その意欲が大事です。機会があったらぜひ体験してみてね!
今日はありがとうございました!友達にも教えます!
テックアカデミーのイマーシブラーニングの取り組み
テックアカデミーでは、最新の教育技術を取り入れた「はじめての副業コース」を皮切りに、イマーシブラーニングのサービス提供を開始します。このコースでは、受講者が仮想的な職場環境に没入し、実践的なスキルの習得を促進する臨場感あふれる学習体験を提供しています。
その効果として、最終課題の合格率が1.5倍に向上し、副業に至った受講生の数が3倍になるなどの成果が表れています。また、「仲間がいることを感じられて良かった」「仲間がいるという安心感は本物の教室のようだ」といった声が多く聞かれ、同じ目標に向かう仲間の存在を肯定的に捉える受講生が多くいます。
VRヘッドセットなどが学習に不可欠となるにはもう少し時間がかかるかもしれませんが、バーチャル空間での学習はすでに確かな成果を上げています。この革新的な学習方法に興味のある方は、ぜひ詳細をご確認いただき、新しい学びの形をご体験ください。
報道関係者様の取材はこちらからお問い合わせください:https://www.kiramex.com/contact/