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改行を自動で!CSSで文字列を折り返しする方法【初心者向け】現役Webデザイナーが解説

初心者向けにCSSで文字列を折り返す方法について解説しています。サイト内の文章が長いときに自動で改行し、レイアウトを整えてくれます。実際にコードを書きながら例をもとに説明しているので、ぜひご覧ください。

テックアカデミーマガジンは受講者数No.1のプログラミングスクール「テックアカデミー」が運営。初心者向けにプロが解説した記事を公開中。現役エンジニアの方はこちらをご覧ください。 ※ アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社 調査期間:2021年8月12日~8月16日  調査対象:2020年8月以降にプログラミングスクールを受講した18~80歳の男女1,000名  調査手法:インターネット調査

今回はCSSで文字列を折り返しする方法を紹介します。

     

    目次

     

    田島悠介

    ここでは、文字列の改行方法について勉強していくよ。

    大石ゆかり

    田島メンター!!改行にも指定するものがあるんですか〜?

    田島悠介

    例えば英単語の途中でボックスの右端に到達したとき、その単語の中で折り返すかどうかなどを決めることができるんだ。

    代表的な例を見てみよう。

    大石ゆかり

    はい!

     

    折り返す書き方

    CSSを使って、1つの要素の中で文章を折り返して表現する方法として以下の2つがあります。

    • overflow-wrap(文章が領域の端に来た時に、単語の途中で改行するかどうかの設定)
    • word-break(長い単語が領域の端に来た時に、単語の途中で改行するかどうかの設定)

     

    CSSの公式ドキュメントを見ると、このように記載されているはずです。

    注意してほしいのは、ここで言う単語 というのは、英文における英単語のこと。

     

    そして、実際に辞書に登録されている英単語かどうかは関係ありません。

    英文でスペースなどの記号で区切られている一つのかたまりを、英単語と捉えて動作します。

    単語の区切りとして解釈される記号は「スペース」「?」「-」「、」「。」などがあります。

     

    そして日本語は、「単語」や「文章」で説明されている上記の動きとは、まったく異なります。

    それぞれ詳しく見ていきましょう。

     

     

    overflow-wrap

    文章が領域の端に来た時に、単語の途中で改行するかどうかの設定です。

    単語の途中で改行しない normal と、単語の途中で改行する break-word の2つから選べます。

    break-spaces という値も設定できますが、normalを設定した場合と 同じ挙動になります。

     

    実際の動きを見てみましょう。

     

    英文が、表示領域の右端までいったときの挙動が変わります。

    normalを選ぶと、次の単語の区切りで改行するため、少しはみ出してしまいます。

    break-wordを選ぶと、単語の途中でもはみ出さないように改行します。

    日本語は、どちらを選んだとしても、はみ出さないように改行されていますね。

     

    break-wordは、表示領域を絶対にはみ出さないようにしながら、可能な限り「句読点を文頭にしない」など文章を読みやすくなる位置で折り返してくれます。

    しかし、親要素の幅がautoの場合や、テーブルには使うことができませんので、注意してくださいね。

     

    overflow-wrapは、以前マイクロソフトの拡張機能としてword-wrapというプロパティ名でした。

    CSS標準機能になるにあたり、overflow-wrapというプロパティ名に変わっています。

    ただし、古いIEでも動作させるために、word-wrapも合わせて指定したほうが無難です。

     

     

    CSSサンプルコード

    p.nomal{
      overflow-wrap normal;
    }
    
    p.break{
      overflow-wrap: break-word;
    }

    word-break

    長い単語が領域の端に来た時に、単語の途中で改行するかどうかの設定です。

    normal、keep-all、break-all、break-word 4つから選択でき、それぞれ下記のような動きと説明されています。

    • normal:その言語の習慣的な規則に従って適宜改行する
    • break-all:文字列のどこでも、単語の途中でも改行する
    • keep-all:単語の途中では改行しない
    • break-word:単語の区切りで改行するが、場合によっては単語の途中でも改行する

     

    実際の動きを見てみましょう。

     

    normalは、英語は単語単位ではみ出さないように改行しますが、長い単語ははみ出していますね。

    日本語はどこでも改行します。

    break-allは、英語日本語どちらも、はみ出さないように、どんな位置でも改行します。

    keep-allは、単語の途中で改行しないよう、区切り記号でのみ改行します。

    日本語も区切り記号でのみ改行になるので、はみ出してしまいます。

    break-wordは、できるだけ単語の区切りで改行するようにしつつ、どうしてもはみ出す場合は単語の途中でも改行しています。

     

    英文を見やすい位置で改行するためには、break-wordがシンプルで使いやすいですね。

     

     

    CSSサンプルコード1

    p.nomal{
      word-wrap: break-word;
    }
    
    p.break{
      word-wrap: break-word;
    }
    
    
    

    CSSサンプルコード2

    p.nomal{
     word-break: normal;
    }
    
    p.break{
      word-break: break-all;
    }
    
    p.keep{
      word-break: keep-all;
    }

     

     

    田島悠介
    word-wrapとword-breakの基本の書き方になるよ。
    大石ゆかり
    ちなみに初期値ではどうなっているんですか?
    田島悠介

    両方とも”normal”、単語の途中では改行しない状態だね。

    値を変えた場合の状態も画面で確認してみよう。

     

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    実際に書いてみよう

    実際にコードを書いてみましょう。

     

    HTML

    <!DOCTYPE html>
    <html>
      <head>
        <meta charset="utf-8">
        <title>CSS 折り返し</title>
        <link rel="stylesheet" type="text/css" href="sample.css">
      </head>
      <body>
    
        <p class="w-nomal">
          The European languages are members of the same family. Their separate existence is a myth. For science, music, sport, etc, Europe uses the same vocabulary. The languages only differ in their grammar, their pronunciation and their most common words. Everyone realizes why a new common language would be desirable: one could refuse to pay expensive translators.
        </p>
        <p class="w-break">
          The European languages are members of the same family. Their separate existence is a myth. For science, music, sport, etc, Europe uses the same vocabulary. The languages only differ in their grammar, their pronunciation and their most common words. Everyone realizes why a new common language would be desirable: one could refuse to pay expensive translators.
        </p>
        <p class="b-nomal">
          The European languages are members of the same family. Their separate existence is a myth. For science, music, sport, etc, Europe uses the same vocabulary. The languages only differ in their grammar, their pronunciation and their most common words. Everyone realizes why a new common language would be desirable: one could refuse to pay expensive translators.
        </p>
        <p class="b-break">
          The European languages are members of the same family. Their separate existence is a myth. For science, music, sport, etc, Europe uses the same vocabulary. The languages only differ in their grammar, their pronunciation and their most common words. Everyone realizes why a new common language would be desirable: one could refuse to pay expensive translators.
        </p>
        <p class="b-keep">
          The European languages are members of the same family. Their separate existence is a myth. For science, music, sport, etc, Europe uses the same vocabulary. The languages only differ in their grammar, their pronunciation and their most common words. Everyone realizes why a new common language would be desirable: one could refuse to pay expensive translators.
        </p>
    
      </body>
    </html>

     

     

    CSS

    p{
      width: 500px;
    }
    
    p.w-nomal{
      word-wrap: normal;
    }
    
    p.w-break{
      word-wrap: break-all;
    }
     
    p.b-nomal{
      word-break: normal;
    }
     
    p.b-break{
      word-break: break-all;
    }
     
    p.b-keep{
      word-break: keep-all;
    }

     

    上記サンプルでは5パターンをすべて表示しています。

     

    「word-wrap」の場合

    スクリーンショット 2016-08-30 20.53.57

     

    「word-break」の場合

    スクリーンショット 2016-08-30 20.54.17

     

    日本語のWebページではあまり「break-all」でも気にならないかもしれないですが、英語ページや、URLの時は「keep-all」などを選んでみるとよいかもしれません。

    CSSによる改行の指定は、日本語と英語で挙動が違ってくるので、少し難しいです。

    日本語の文章でも、改行して読みやすいところにあえて「スペース」などの単語区切り記号を入れておくと、keep-allで改行してくれやすくなりますよ。

     

    それでも、CSSによる文章の折り返しは、なかなか理想の挙動になりづらいポイントです。

    モバイルファーストなレスポンシブデザインでは、様々な画面幅でうまく表示させなくてはいけないので、特に大変ですね。

    どうしても改行したい箇所は、CSSに頼らず、必ずHTMLのタグを複数に分けましょう。

     

    以上、CSSで文字列を折り返す方法について解説しました。

     

     

    田島悠介

    それぞれの値を指定したときの、ブラウザでの状態だよ。

    大石ゆかり

    word-wrapでbreak-wordを値に指定した場合でも、英単語の途中で折り返されていないのはどうしてですか〜?

    田島悠介

    word-wrapのbreak-wordでは、「行の中の他の部分で改行するポイントがない場合にのみ」単語途中での折り返しを行うんだ。

    なので他の空白部分で改行を行っているわけだね。

    大石ゆかり

    逆にword-breakの方は、途中で改行できるスペースがあっても関係なく単語の途中で折り返すということですね。

    分かりました!

    CSSを学習中の方へ

    これで解説は終了です、お疲れさまでした。

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