初心者でもできる!Apacheをインストールする方法
Webサーバソフトウェアの「Apache(アパッチ)」をインストールする方法を初心者向けに解説した記事です。Apacheの特徴の紹介から、起動方法・停止方法まで画像を10枚使って丁寧に説明しています。
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Webサーバとは
Webサーバーとは、Webブラウザからのリクエスト(要求)に対し、Webページの内容をレスポンス(回答)として表示させる役割があります。
Webサーバーの代表的な例としてApacheとNginxとIISが存在します。
Apache
http処理に特化しているため、最初からWebサーバーとしての機能が豊富である一方、ある程度のメモリを必要とする。
Nginx
同時リクエスト処理に特化しているため、多くの機能はついていないが、その分メモリが少なくても大丈夫。
IIS
Windows標準のWebサーバーです。Windows標準のIISを使用する現場では、.net(どっとネット)と呼ばれる技術で開発されたシステムが使われることが多いです。
Webサーバの役割
Apacheの説明で、http処理という言葉が出てきました。
httpとは、WebサイトのユーザーがWebサーバーにリクエストするときに使用する指示方法のことです。正式には、Hypertext Transfer Protocolといいます。
Webサーバーはhttpで要求された「このページを表示してください」というリクエストに対して、「表示させるデータはこれです」という風に表示させるデータをレスポンスするための存在しています。
そして、世界的に使われている、WebサーバソフトウェアとしてApache(アパッチ)があります。
そんなApacheを初心者でも使えるように、インストール方法を解説します。
(※記事のインストールする環境のOSはWindows7・64bit版です)
Apacheとは?
Apacheとは、Webサイトを提供するためのソフトウェアです。
現在、インターネットにはありとあらゆるWebサイトが存在していますが、それら全てが、Webサーバソフトウェアと言われるツールによって提供されています。
Webサーバソフトウェアの中でも、世界中で利用されているツールが「Apache」です。
Apacheには下記の特徴があります。
- 無料で利用できる
- コミュニティの充実している
- OS依存しない柔軟さがある
Apacheは無料で利用できるツールのため、保証などはありません。ただし、世界的に利用されているため、ユーザ同士でコミュニティを作り独自の相談窓口やナレッジサイトを公開しています。
ユーザが積極的に情報を提供することでApache自体の問題点が日々改善されているため、無料とは思えないほどソフトウェア自体にバグがなくまた利用実績の高いツールです。
また、WebサーバソフトウェアはOSに依存するものもありますが、ApacheについてはOSに依存せず利用することができます。
そのため、Webアプリケーションの開発環境を制限することなく、自分が使いたいマシンでアプリ開発をすることができます。
※注意※
OpenSSLを用いてWebサイトを公開する場合、下記バージョンで脆弱性が見つかっているので使用しないようにご注意ください。
・対象バージョン
OpenSSL 1.0.1 から 1.0.1f
OpenSSL 1.0.2-beta から 1.0.2-beta1
Apacheインストール方法
ここからは具体的にインストール方法を見ていきます。
(1)Apacheインストーラーをダウンロード・インストール前準備
Apache LoungeにアクセスしてApacheインストーラーをダウンロードします。
下図画面が表示されたら、赤枠箇所をクリックしましょう。
(※32bitWindowsを利用している場合は「Apache 2.4.9 Win32」をクリック)
クリック後、インストーラー「httpd-2.4.9-win64-VC11.zip」のダウンロードが始まるので少し待ちます。ダウンロードが終了したら、Zipファイルを解凍します。
Zipファイルの解凍後「C:Usershttpd-2.4.9-win64-VC11」を表示してください。
続いて、フォルダ内に存在する「Apache24」を「C:」に移します。「Apache24」上で右クリック→切り取りを選択してください。
(もちろん「Apache24」を選択して「Ctrl+x」でも大丈夫です)
続いて、「C:」フォルダを表示させ、フォルダ内で右クリック→貼り付けを選択します。
(もちろん「C:」を表示させて、「Ctrl+v」でも大丈夫です。)
「C:Apache24」フォルダがあることを確認し、「Apache24」フォルダを表示させます。
フォルダ内の「conf」フォルダをクリックし、「httpd.conf」ファイルをテキストエディタで表示させます。
表示させた後、検索機能で「ServerName」を検索します。
検索すると「#ServerName www.example.com:80」がヒットするので、「#」を削除して上書き保存してください。
※注意※
Skypeを使ってる方は、Skypeの設定を変更する必要があります。
Skypeの画面「ツール」→「設定」を選んでから「接続」をクリックし、チェックボックを外して「保存」をクリックします。
その後、Skypeを再起動してください。Skypeのサービス再起動でも、PC自体を再起動でもどちらでも構いません。
以上でインストール前の準備は完了です。
(2)Apacheインストール
Apacheのインストールや起動は基本的にコマンドプロンプトを使用します。
コマンドプロンプトは
「スタート」→「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「コマンドプロンプト」
で使用することができます。
最初にコマンドプロンプトを起動してください。
コマンドプロンプトが表示されたら、「cd c:Apache24bin」と入力し、「Enter」を押します。
この画像のように入力欄の左側が「c:Apache24bin>」に変化したらOKです。
続いて「httpd -k install」と入力し、「Enter」を押します。
このように表示されたらインストールは完了です。
(3)Apacheの使い方
最後にApacheの簡単な使い方として、起動方法と停止方法だけ紹介します。
Apacheの起動方法
コマンドプロンプトを表示させ、「cd c:Apache24bin」と入力し、「Enter」を押してください。
次に「httpd -k start」と入力して、「Enter」を押してます。
何も表示されずに、入力欄が表示されたら、ブラウザを起動してください。
ブラウザのURL入力欄に、「http://localhost/」と入力し「Enter」を押してこのような画面が表示されたら、Apacheが正常に起動していることになります。
Apacheの停止方法
コマンドプロンプトを表示させ、「cd c:Apache24bin」と入力し、「Enter」を押してください。
次に、「httpd -k stop」と入力して、「Enter」を押します。
このように表示されたらOKです。
この状態で「http://localhost/」にアクセスしてみると、アクセスできなくなっていることが確認できます。
Apacheの再起動方法方法
Apacheの設定を変更した際にはApacheの再起動を行い、設定ファイルを読み込み直す必要があります。
その際、停止のコマンドを実行後、起動のコマンドを実行するという2回のコマンドではなく、再起動コマンドを1回実行するとう操作が可能です。
再起動するコマンド
httpd -k restart
http://localhost/について
ブラウザのアドレスバーに入力したhttp://localhost/は、現在の自分のパソコンの位置を意味します。
http://localhost/をIPアドレスで表すと、http://127.0.0.1/というIPアドレスになります。
これがApacheの標準設定で指定されているhttp://localhost/とhttp://127.0.0.1/の関係になります。
以上でApacheのインストール方法、および起動方法の紹介は以上です。
Apacheのモジュールの導入
Webサーバーの説明で、最初からWebサーバーとしての機能が豊富という部分がありました。
この機能は後から追加して拡張することができます。
その拡張機能をモジュールと言います。
今回はよく使われるモジュールを紹介します。
mod_auth_basic
基本認証です。basic認証とも呼ばれます。ページにアクセスした際、ユーザー名とパスワードを要求される簡易認証の機能です。
mod_rewrite
あるページにアクセスした際、別のURLとして書き換える機能です。
例えば、http://example.com/?p=123にアクセスした際、この?p=123というURLの表示が分かり辛いので、ブラウザのURLとしては、http://example.com/123/に変換して表示されます。
したがって、ユーザーからするとhttp://example.com/123/を表示させているが、実際は、http://example.com/?p=123で取得されたデータということになります。
その他にもたくさんのApacheモジュールがあります。
Apacheモジュールの公式情報についてはこちらからご覧頂くことが可能です。
データベースサーバの構築方法としてMySQLのインストール方法の記事もあるのであわせて参考にしてください。
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この記事を監修してくれた方
中本賢吾(なかもとけんご) 開発実績:PHPフレームワークを利用した会員制SNS・ネットショップ構築、AWSや専用サーバー下でLinuxを使用したセキュアな環境構築、人工知能を利用したシステム開発、店舗検索スマホアプリ開発など。 その他にも地域の職業プログラマー育成活動を行い、2018年には小学生がUnityで開発したオリジナルAndroidアプリをGooglePlayでリリース。ゲームで遊ぶより作ろうぜ!を合言葉に、小学生でも起業できる技術力を育成可能で有ることを証明し続けている。 |