Pythonでitertoolsモジュールを使って直積を求める方法 【初心者向け】

Pythonで直積を求める方法 （itertoolsモジュールの使い方）について解説します。

そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。

 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプPython講座の内容をもとに紹介しています。

 

 

直積とは

直積とは、複数の集合から要素を一つずつ取り出して組にしたものです。直積集合やデカルト積とも呼ばれます。

Wikipedia

例えば上記の場合、A={x, y, z}、B={1, 2, 3}なので、直積A×Bは以下のようになります。

A×B={(x,1),(x,2),(x,3),(y,1),(y,2),(y,3),(z,1),(z,2),(z,3)}

 

直積を求める方法（itertools.productの使い方）

Python で直積を求めるには、 itertools.product を使います。 itertools は直積の他、順序や組み合わせを簡潔に書くことができる標準ライブラリです。直積を求める書き方は以下のとおりです。

import itertools

itertools.product(集合1, 集合2, ...)

戻り値は itertools.product 型となります。以下のように list の引数に指定することで list 型に変換できます。

list(itertools.product(集合1, 集合2, ...))

集合は複数指定可能です。集合を指定しないと空の itertools.product 型が返ります。また集合を1つだけ指定すると、もとの集合と要素数が同じ組み合わせが返ります。

 

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実際に書いてみよう

今回のサンプルプログラムでは、 itertools.product を使った直積の求め方を確認します。また itertools.product を使わない場合と比較し、どのぐらい簡潔に書くことができるかを確認します。

はじめに、itertools.product を使った直積の求め方です。見やすくするため list に変換しています。

import itertools

A = ('x', 'y', 'z')
B = (1, 2, 3)

list(itertools.product(A, B))

実行結果は以下のようになります。

[('x', 1),
 ('x', 2),
 ('x', 3),
 ('y', 1),
 ('y', 2),
 ('y', 3),
 ('z', 1),
 ('z', 2),
 ('z', 3)]

次に、itertools.product を使わずに直積を求めてみましょう。

AB = []
for i in A:
    for j in B:
        AB.append((i, j))
print(AB)

実行結果は以下のようになります。

[('x', 1),
 ('x', 2),
 ('x', 3),
 ('y', 1),
 ('y', 2),
 ('y', 3),
 ('z', 1),
 ('z', 2),
 ('z', 3)]

itertools.product を使うと、 for 文をネストさせずに直積を求めることができます。

 

この記事を監修してくれた方 太田和樹（おおたかずき） ITベンチャー企業のPM兼エンジニア 普段は主に、Web系アプリケーション開発のプロジェクトマネージャーとプログラミング講師を行っている。守備範囲はフロントエンド、モバイル、サーバサイド、データサイエンティストと幅広い。その幅広い知見を生かして、複数の領域を組み合わせた新しい提案をするのが得意。 開発実績：画像認識技術を活用した駐車場混雑状況把握（実証実験）、音声認識を活用したヘルプデスク支援システム、Pepperを遠隔操作するアプリの開発、大規模基幹系システムの開発・導入マネジメント 地方在住。仕事のほとんどをリモートオフィスで行う。通勤で消耗する代わりに趣味のDIYや家庭菜園、家族との時間を楽しんでいる。

 

 

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