Pythonでソケット通信を行う方法【初心者向け】
初心者向けにPythonでソケット通信を行う方法について解説しています。Pythonではsocketモジュールを使用してソケット通信を行います。サーバー側とクライアント側それぞれのコードと実行の内容を理解しましょう。
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Pythonでソケット通信を行う方法について解説します。
そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプPython講座の内容をもとに紹介しています。
今回は、Pythonに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
ソケット通信を行う方法について詳しく説明していくね!
お願いします!
ソケット通信とは
ソケット通信とは複数のアプリケーション間でデータをやりとりする方法です。
特に複数のコンピュータが、ネットワークを介してデータをやりとるする時に用います。
データの送受信側双方でプロトコル(規約)を合わせてソケットを作成します。
Pythonでソケット通信を行う方法
Pythonでソケット通信を行うにはsocketモジュールを利用します。
最初にsocketメソッドでソケットを作成します。
インターネットで主に用いるTCP通信では、以下のように引数を指定します。
socket.socket(socket.AF_INET, socket.SOCK_STREAM)
サーバ側では、ソケットにbind, listenメソッドを実行すると、ソケットが通信を待ち受ける状態になります。また、acceptメソッドで新しいクライアントからの接続を確立します。
クライアント側では、ソケットにconnectメソッドを実行すると、指定したサーバに接続を試みます。
詳細は公式の文書を参照してください。
実際に書いてみよう
サンプルコード
サーバ側コード socket_server.py
import socket PORT = 50000 BUFFER_SIZE = 1024 with socket.socket(socket.AF_INET, socket.SOCK_STREAM) as s: s.bind(('127.0.0.1', PORT)) s.listen() while True: (connection, client) = s.accept() try: print('Client connected', client) data = connection.recv(BUFFER_SIZE) connection.send(data.upper()) finally: connection.close()
クライアント側コード socket_client.py
import socket PORT = 50000 BUFFER_SIZE = 1024 with socket.socket(socket.AF_INET, socket.SOCK_STREAM) as s: s.connect(('127.0.0.1', PORT)) data = input('Please input > ') s.send(data.encode()) print(s.recv(BUFFER_SIZE).decode())
実行結果
コマンドプロンプト(シェル)を2つ使います。
1つ目のコマンドプロンプト(以下1番)で、socket_server.pyを実行します。
2つ目のコマンドプロンプト(以下2番)で、socket_client.pyを実行します。
1番で以下のように表示されました。
Client connected ('127.0.0.1', 56051)
クライアントの送信元ポートが56051番だとわかります。
2番で文字列を入力すると、大文字がエコーバックされました。
Please input > hello HELLO
2番のプログラムは終了しましたが、1番のプログラムは継続して動作し続けました。
解説
サーバ側
3行目でサーバ側の待受ポート番号を定義し、4行目でソケットから読み取る際のバッファサイズを指定しました。
6行目でソケットを作成しました。今回はTCP通信を用いるので、AF_INET, SOCK_STREAMとしました。
7,8行目で通信を待ち受ける状態としました。
10行目で新しいクライアントからの通信を受け付けています。
12行目で接続を確立したクライアントのIPアドレス、ポート番号を表示しました。
13,14行目でデータを受信し、大文字に変換した上で返信しました。
クライアント側
コードの冒頭部分はサーバ側と同様です。
7行目でサーバに接続し、8行目でユーザからの入力を待ち受けています。
9,10行目でデータを送信し、返信されてきたものを表示しました。
ソケットに読み書きするデータはバイト(文字列でない)のため、送信時にエンコード、受信時にデコードしました。
監修してくれたメンター
橋本紘希
システムインテグレータ企業勤務のシステムエンジニア。 |
内容分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
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