Javaのvolatile修飾子の使い方を現役エンジニアが解説【初心者向け】

初心者向けにJavaのvolatile修飾子の使い方について解説しています。最初に修飾子とは何か、その種類について学習します。次にvolatileの役割と使用する場面の例、書き方をサンプルコードで見ていきましょう。

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Javaのvolatile修飾子の使い方について解説します。

実際にプログラムを書いて説明しているので、ぜひ理解しておきましょう。

 

そもそもJavaについてよく分からないという方は、Javaとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
 

なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプJava講座の内容をもとに作成しています。

 

田島悠介

今回は、Javaに関する内容だね!

大石ゆかり

どういう内容でしょうか?

田島悠介

volatile修飾子の使い方について詳しく説明していくね!

大石ゆかり

お願いします!

 

Javaの修飾子

Javaには以下のような修飾子があります。

  • public
  • protected
  • private
  • abstract
  • fina
  • strictfp
  • static
  • transient
  • volatile
  • native
  • synchronized
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このうちpublic、protected、privateの3つはアクセス修飾子と呼ばれ、それ以外は単に修飾子と呼ばれます。

 

volatileとは

volatileはjavaの修飾子の一つで、フィールドに対して付加できるものです。マルチスレッド処理で使われます。マルチスレッド処理とは複数の処理が同時に発生する構造になっている処理です。

 

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volatileの書き方

フィールドの直前に付加して記述します。

 

実際に書いてみよう

volatile修飾子が必要になるのは下記のようなケースです。ClassB中のrunメソッドと、ClassC中のrunメソッドを同時に実行します。両方のクラスはaという共通のstaticフィールドを参照しています。

ClassCのメソッドは1秒間隔で実行され、実行する度にaの値をインクリメントします。ClassBのメソッドはaの値に変更がなされた場合に、その値を出力するようにしています。

 

package test;

public class SampleA {

  // 二つの処理から参照される値
  private static volatile int a = 0;

  public static void main(String[] args) {
    new ClassB().start();
    new ClassC().start();
  }

  static class ClassB extends Thread {
    @Override
    public void run() {

      //aの内容をローカル変数へ退避
      int b = a;

      //bの値が5未満の場合、繰り返す
      while (b < 5) {

        //aの値の退避~繰り返し処理をしている間に
        //aの値が変更されたら画面に出力する。
        if (b != a) {

          System.out.println("[ClassB] aの値 :" + a);
          b = a;
        }
      }
    }
  }

  static class ClassC extends Thread {
    @Override
    public void run() {

      //aの内容をローカル変数へ退避
      int c = a;

      while (a < 5) {
        System.out.println("[ClassC] aの値を変更:" + (c + 1));

        //インクリメントしたcの値(つまり自身の値をaへ代入)
        a = ++c;

        try {

          //当スレッドが1秒間隔で実行されるようにする
          Thread.sleep(1000);

        } catch (InterruptedException e) {
          e.printStackTrace();
        }
      }
    }
  }
}

実行結果は

[ClassC] aの値を変更:1
[ClassB] aの値 :1
[ClassC] aの値を変更:2
[ClassB] aの値 :2
[ClassC] aの値を変更:3
[ClassB] aの値 :3
[ClassC] aの値を変更:4
[ClassB] aの値 :4
[ClassC] aの値を変更:5
[ClassB] aの値 :5

 

となります。

ClassCによりaの値が変更される度に、ClassBからaの値が出力されていることが分かります。ここでフィールドaにvolatile修飾子をつけないようにすると例えば下記のような結果になります

[ClassC] aの値を変更:1
[ClassB] aの値 :1
[ClassC] aの値を変更:2
[ClassC] aの値を変更:3
[ClassC] aの値を変更:4
[ClassC] aの値を変更:5

[ClassC]による値の変更があった後、[ClassB]からの値の出力がありません。つまりClassBで、aの値が変更されたということが識別できていないということです。

スレッドは、値へのアクセスを高速化する為にフィールドの値をフィールド独自のメモリ領域にキャッシュします。マルチスレッド処理では同じフィールドの値を別の領域へキャッシュすることになるので、JVMによるキャッシュのタイミングによってはそれぞれの領域の値が違ってしまう可能性があります。

volatile修飾子はその値が他のスレッドから更新されることがあるということを示すことで、JVMがキャッシュ値を更新するのではなく元の変数の値を更新するようになるのです。

 

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長屋雅美

独立系SIerで7年勤務後、現在はフリーのエンジニアとして自宅をオフィスとして活動しています。
JavaやC♯、shellscriptを用いた開発を主に担当し、TechAcademyではJavaコースを担当しています。

 

大石ゆかり

内容分かりやすくて良かったです!

田島悠介

ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!

大石ゆかり

分かりました。ありがとうございます!

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