Ruby on Railsのhashをsortする方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】
初心者向けにRuby on Railsのhashをsortする方法について現役エンジニアが解説しています。hashのsortとは、hashの中身を条件にあった順や昇順・降順に並べ替えることです。hashのキーで並べ替える方法や値で並べ替える方法を解説します。
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Ruby on Railsのhashをsortする方法について、TechAcademyのメンター(現役エンジニア)が実際のコードを使用して初心者向けに解説します。
Rubyについてそもそもよく分からないという方は、Rubyとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプ、Ruby講座の内容をもとに紹介しています。
今回は、Rubyに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
Ruby on Railsのhashをsortする方法について詳しく説明していくね!
お願いします!
Ruby on Railsの hashのsortとは
hashのsortとは、hashの中身を条件にあった順に並べ替えるためのメソッドです。
hashについては、Ruby on Railsでhashを初期化する方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】の記事も合わせてご覧ください。
sortを使う場面や利用メリット
hashは要素を追加しても集合を自動で並べ替えてくれません。実際にhashに要素を設定してみると、設定した順になっていることがわかります。
例えば、
result = {orange: 'オレンジ', lemon: 'レモン', peach: 'ピーチ', apple: 'アップル'} puts result
このプログラムは、hashを定義して表示するだけのプログラムです。実行すると以下のように表示されます。設定した順に並んでいます。
{:orange=>"オレンジ", :lemon=>"レモン", :peach=>"ピーチ", :apple=>"アップル"}
しかし、場合によってはhashのキーをアルファベット順にしたり、hashの値をアルファベット順にしたりして並べ替えた方が、処理上都合がいい時があります。
sortを使うと並べ替えが比較的簡単にできます
{:apple 'アップル', :lemon 'レモン', :orange 'オレンジ', :peach 'ピーチ'}
こちらは、キーをアルファベット順に並べ替えてから表示した例です。
hashをsortする方法
キーで昇順/降順にする
昇順/降順とは何だったでしょうか。先におさらいしておきます。
例えば、アルファベットのaから順にzの順に並べることを昇順と言います。逆にzからaの順に並べることを降順と言います。文字は全て文字コードを持っていて、文字コードの小さい順が昇順、大きい順が降順です。
hashをキーで昇順にsortします。以下のようにします。
ハッシュ.sort.to_h
実はsortの結果はarray(配列)となりますので、hashに変換するためにto_hメソッドを使います。
次のような少し複雑な方法もあります。
ハッシュ.sort {|(k1, v1), (k2, v2)| k1 <=> k2 }.to_h
k1とk2がキー、v1とv2が値です。k1 <=> k2で、キーで昇順の意味になります。
hashをキーで降順にsortします。以下のようにします。
ハッシュ.sort.reverse.to_h
こちらも、次のような少し複雑な方法もあります。
ハッシュ.sort {|(k1, v1), (k2, v2)| k2 <=> k1 }.to_h
k2 <=> k1で、キーで降順の意味になります。
値で昇順/降順にする
値でsortするには、少し複雑な方法を使います。
値で昇順にします。以下のようにします。
ハッシュ.sort {|(k1, v1), (k2, v2)| v1 <=> v2 }.to_h
v2 <=> v1で、値で昇順の意味になります。
値で降順します。以下のようにします。
ハッシュ.sort {|(k1, v1), (k2, v2)| v2 <=> v1 }.to_h
v1 <=> v2で、値で降順の意味になります。
実際に書いてみよう
キーでsort
fruits = {orange: 'オレンジ', lemon: 'レモン', peach: 'ピーチ', apple: 'アップル'} result = fruits.sort.to_h puts result
あるいは
fruits = {orange: 'オレンジ', lemon: 'レモン', peach: 'ピーチ', apple: 'アップル'} result = fruits.sort {|(k1, v1), (k2, v2)| k1 <=> k2 }.to_h puts result
と書きます。このプログラムを実行すると、キーで昇順でソートされ、
{:apple=>"アップル", :lemon=>"レモン", :orange=>"オレンジ", :peach=>"ピーチ"}
と表示されます。
降順でソートする時は、
fruits = {orange: 'オレンジ', lemon: 'レモン', peach: 'ピーチ', apple: 'アップル'} result = fruits.sort.reverse.to_h puts result
あるいは
fruits = {orange: 'オレンジ', lemon: 'レモン', peach: 'ピーチ', apple: 'アップル'} result = fruits.sort {|(k1, v1), (k2, v2)| k2 <=> k1 }.to_h puts result
と書きます。このプログラムを実行すると、キーで降順でソートされ、
{:peach=>"ピーチ", :orange=>"オレンジ", :lemon=>"レモン", :apple=>"アップル'}
と表示されます。
値でsort
fruits = {orange: 'オレンジ', lemon: 'レモン', peach: 'ピーチ', apple: 'アップル'} result = fruits.sort {|(k1, v1), (k2, v2)| v1 <=> v2 }.to_h puts result
このプログラムを実行すると、値で昇順でソートされ、
{:apple=>"アップル", :orange=>"オレンジ", :peach=>"ピーチ", :lemon=>"レモン"}
と表示されます。
値の文字列の先頭の全角カタカナの文字コードの昇順で並べ替えられます。値を数字にしてsortしてみます。
fruits = {orange: 100, lemon: 150, peach: 80, apple: 200} result = fruits.sort {|(k1, v1), (k2, v2)| v1 <=> v2 }.to_h puts result
このプログラムを実行すると、
{:peach=>80, :orange=>100, :lemon=>150, :apple=>200}
と表示されます。この時は、値の数値の昇順で並べ替えられます。
fruits = {orange: 'オレンジ', lemon: 'レモン', peach: 'ピーチ', apple: 'アップル'} result = fruits.sort {|(k1, v1), (k2, v2)| v2 <=> v1 }.to_h puts result
このプログラムを実行すると、
{:lemon=>"レモン", :peach=>"ピーチ", :orange=>"オレンジ", :apple=>"アップル"}
と表示されます。この時は、値の降順で並べ替えられます。
まとめ
hashにsortを使うと、hashの中身を並べ替えることができます。
hashの中身を昇順や降順にした方が、処理上都合がいいときに使ってみましょう。
筆者プロフィール
伊藤広明(いとうひろあき)
1990年代からソフトウェア開発を仕事としてはじめ、2000年ごろからWEBエンジニアの仕事にも従事。 作れるもの:Webシステム、スマホアプリ |
内容分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
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