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【国内事例】主要ベンチャーキャピタルが出資している教育系スタートアップ企業まとめ

EdTechとも呼ばれ、アメリカでも注目を集める教育系スタートアップ企業。最近は日本国内でも増えてきています。本記事では国内の主要VCが出資している教育系スタートアップ企業を紹介します。大きく3つのパターンに分類できそうです。

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アメリカではKhan Academy(カーンアカデミー)など教育系のスタートアップがひとつのトレンドとして注目されることが多くなっています。これらの企業は、Education×Technologyということでとも呼ばれています。

TechAcademyマガジンで紹介したことのある、プログラミングを学ぶことができるサービスもその1つです。

 

そんな教育系スタートアップが日本でも徐々に増えてきています。昨年からEdTechをテーマにしたイベントが開催されたり、ベンチャーキャピタルから出資を受ける企業も増えてきました。

そこで、本記事では国内の主要ベンチャーキャピタル(以下、VC)から出資を受けることに成功したスタートアップ企業を紹介します。VCから出資を受けている企業をチェックすることで、どんなサービスが伸びているのかを確認していきます。

 

VCから出資を受けている企業の特徴

出資を受けているスタートアップ企業を分類すると3つのパターンに分類することができそうです。

  1. 語学サービス
  2. 幼児向けサービス
  3. 小中高生向けサービス

 

語学系サービスは、Skype英会話を中心としたサービスを提供している企業です。矢野経済研究所の教育産業市場に関する調査結果 2012によると、英会話・語学学校市場は2,871億円の規模があります。既存の英会話学校よりも安く受けられるサービスなので、これからますます需要が拡大しそうです。

幼児向けサービスは、タブレットの普及が大きな影響を与えていそうです。タブレットを使った絵本や知育アプリを提供する企業が出資を受けています。

小中高生向けのサービスは、学校教育や塾での勉強を進化させるようなものがあります。

 

ここかからはサービスの分類別に企業を紹介していきます。

 

語学系サービス提供スタートアップ企業

100社以上もあると言われるSkype英会話のような企業があります。

 

レアジョブ(株式会社レアジョブ)

出資しているVC:グローバル・ブレイン、KDDI Open Innovation Fund、YJキャピタル、サイバーエージェント、、三菱UFJキャピタル

レアジョブいわゆるSkype英会話の最大手企業です。マンツーマンオンライン英会話レッスンを安価で提供しています。

レアジョブのサイトでも紹介されているように、フィリピン人の講師が現地から直接インターネットを通してレッスンを行うため人件費が抑えられ、安価に英会話のレッスンを受けることができています。類似サービスでもフィリピン人の講師を使っていることが多いそうです。

 

もともとグローバル・ブレインが出資していましたが、2013年6月に、KDDI Open Innovation Fund、YJキャピタル、サイバーエージェント、サイバーエージェント・ベンチャーズ、グローバル・ブレイン(追加出資)、三菱UFJキャピタルの6社を割当先とした総額約3億3000万円の資金調達を行っています。

 

 

ラングリッチ(ラングリッチ・ホールディングス・プライベート・リミティッド

出資しているVC:KLab Ventures

ラングリッチ

レアジョブの競合企業です。

1日25分のレッスンを受け放題で月額4,980円なのがラングリッチ、月額5,000円なのがレアジョブと価格帯もよく似ています。

サイトでは「クチコミNo.1」という訴求を全面に押し出しています。

 

 

Best Teacher(株式会社ベストティーチャー)

出資しているVC:サイバーエージェント・ベンチャーズ、GMO VenturePartners株式会社、SMBCベンチャーキャピタル

ベストティーチャー他のオンライン英会話サービスと異なる学習方法をとっています。

違いは会話をするスクリプトをまずは自分で作るという点です。そのスクリプトを講師に添削してもらってから、実際に会話をするという内容です。

ベストティーチャーのCEO宮地氏には以前にインタビューをしているのであわせてご覧ください。

 

 

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幼児向けサービス提供スタートアップ企業

教育系といっても大人向けだけではありません。アプリを提供する企業がVCから出資を受けています。

 

スマートエデュケーション(株式会社スマートエデュケーション)

出資しているVC:インフィニティ・ベンチャーズ、三菱UFJキャピタル

スマートエデュケーション「おやこでスマほん」や「おやこでリズムタップ」など幼児向けのアプリを提供している企業です。

2012年2月に1億円、2012年2億円の出資を受けています。

また、Infinity Ventures Summit 2013 FallのLaunch Padでは優勝しており、ますます注目度が高まっています。

 

 

Kinderpan(ファンタムスティック株式会社)

出資しているVC:サイバーエージェント・ベンチャーズ

キンダーパン知育アプリを提供している企業です。親子間のコミュニケーションを軸にしているため、親・子どもそれぞれから写真やイラストを書いて送ることができるサービスも提供しています。

またオンラインだけでなく、キャラクターをペーパークラフトで作ることができるようにしてあります。

こちらも以前に自身にも小さなお子さんがいるCEOベルトン シェイン氏にインタビューしています。

 

 

小中高生向けサービス提供スタートアップ企業

受験勉強などが必要になる小中高生向けにサービスを提供している企業です。

 

すらら(株式会社すららネット)

出資しているVC:グロービス・キャピタル・パートナーズ

すらら小学校高学年から高校生の子どもが国語・数学・英語の三教科をインターネットで学べるシステムを提供している企業です。教材も自社で開発しているそうです。

学習塾や学校へこのシステムを導入することがメインのようですが、個人でも月額8,400円で学べる機会を提供しています。

 

 

Quipper(Quipper Ltd)

出資しているVC:グロービス・キャピタル・パートナーズ

Quipperクイズ形式で学習コンテンツを提供するプラットフォームアプリの企業です。グロービス・キャピタル・パートナーズの他にも、Skype創業者のニクラス・ゼンストロームが創立したVCのAtomico、ベネッセが出資しています。

最近ではKDDIと協業で学習Checkという高校生向けの学習サービスの提供も開始しています。この取り組みの教材は出資もしているベネッセが提供しています。

 

 

mana.bo(株式会社マナボ)

出資しているVC:サイバーエージェント・ベンチャーズ

manabo

受験生を対象としたオンライン学習プラットフォームのサービスです。

ユーザーが勉強の内容でわからないことを質問すると、大学生などの講師から答えが返ってくるというアプリを提供します。

mana.boは以前から、KDDI∞Labo3期生に選ばれるなどインターネット関連のメディアでも注目を集めています。

 

 

FLENS(FLENS株式会社)

出資しているVC:モバイル・インターネットキャピタル

FLENS

小学生・中学生向けのタブレット学習サービスです。

このサービスだけで教育が完結するのではなく、学校や塾などで導入してもらうことで学習効率を上げることを狙っているようです。

既に、湘南ゼミナールなどの塾で導入されています。

 

 

その他

最後に他のEdTech企業と比べて少し変わったサービスを展開する企業を紹介します。

 

schoo(株式会社スクー)

出資しているVC:伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、インキュベイトファンド、ANRI

schoo

インターネット上で話題になることも多いので、使ったことがある方も多いサービスではないでしょうか。

Web上で誰でも授業を受けることができるサービスで、生放送は無料で見ることができます。

過去の授業を無制限で見るには月額525円がかかるという料金体系です。

 

 

教育系スタートアップ企業まとめ

今回ご紹介した企業をまとめるとこうなります。

サービス 企業名 出資しているVC
レアジョブ グローバル・ブレイン、、KDDI Open Innovation Fund、YJキャピタル、サイバーエージェント、サイバーエージェント・ベンチャーズ、三菱UFJキャピタル
ラングリッチ ラングリッチ・ホールディングス・プライベート・リミティッド KLab Ventures
Best Teacher サイバーエージェント・ベンチャーズ、GMO VenturePartners株式会社、SMBCベンチャーキャピタル
おやこでスマほんなど インフィニティ・ベンチャーズ、三菱UFJキャピタル
ファンタムスティック サイバーエージェント・ベンチャーズ
すららネット グロービス・キャピタル・パートナーズ
Quipper Ltd グロービス・キャピタル・パートナーズ
mana.bo 株式会社マナボ サイバーエージェント・ベンチャーズ
FLENS FLENS株式会社 モバイル・インターネットキャピタル
schoo 株式会社スクー 伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、インキュベイトファンド、ANRI

今回紹介した企業では、サイバーエージェント・ベンチャーズの出資が多いようですが、特に特定のVCだけというわけではないようです。

(なお、サイバーエージェント・ベンチャーズが出資している教育系ベンチャー企業の記事もあります)

 

今後も教育系スタートアップ企業は注目ですね!

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