Rubyで並列処理を実装する方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】
初心者向けにRubyで並列処理を実装する方法について解説しています。並列処理を行うにはスレッドを使用します。スレッドは1つのプロセスの中にある複数の処理の単位のことだと考えるとわかりやすいです。スレッド単位で処理を行うことが出来ます。
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Rubyで並列処理を実装する方法について解説します。
そもそもRubyについてよく分からないという方は、Rubyとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプRuby講座の内容をもとに紹介しています。
今回は、Rubyに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
並列処理を実装する方法について詳しく説明していくね!
お願いします!
並列処理とは
プログラムは通常は順番通りに実行していくことで正しい結果が返されることになっています。したがって、この実行順序が崩れてしまうと誤った結果が返されたりエラーが起きたりしてしまう可能性があります。
しかし、そのようなプログラムの中でも実行順序に関係なく実行してもプログラムの構成上問題ない場合もあります。
このような時、実行順序に関係のないプログラムを同時に実行させることによって処理の高速化を計ることをする場合はあります。
これを並列処理と呼びます。
並列処理を実装する方法
Rubyの場合、Threadを使って並行処理を行うにはThreadクラスを使います。Threadを生成するには
Thread.new {実行する処理}
または
Thread.new do 実行する処理 end
で生成します。
実際に書いてみよう
それでは実際に書いてみましょう。以下のコードをみてください。
def planet1 puts "mercury" puts Time.now.strftime("%H時%M分%S秒") sleep 1 end def planet2 puts "venus" puts Time.now.strftime("%H時%M分%S秒") sleep 1 end planet1 planet2 planet3 = Thread.new do puts "mars" puts Time.now.strftime("%H時%M分%S秒") sleep 1 end planet4 = Thread.new do puts "jupiter" puts Time.now.strftime("%H時%M分%S秒") sleep 1 end planet3.join planet4.join #=> mercury 17時09分27秒 venus 17時09分28秒 jupiter 17時09分29秒 mars 17時09分29秒
このようにplanet1とplanet2では先にplanet1が実行されて、その1秒後にplanet2が実行されています。
しかし、Threadを使った場合はplanet3とplanet4では実行が同時ですから、今回の場合は先にplanet4が表示されています。Threadによって同じ時間で実行されているのが示されています。
ちなみに、joinメソッドはメインスレッドを中断させて指定したスレッドを実行させます。
メインスレッドとはプログラムと同時に生成されるスレッドのことです。
監修してくれたメンター
町田耕
大学卒業後、塾の数学科講師として数年間勤めた後、会社の経営に携わる。 会社経営時代は主に財務関係が中心に担当していたが、インフラエンジニアの妻の勧めもありプログラミングを独学で学び始める。プログラミングのセミナーなど数多く受け、IT関連の受託開発会社に勤めた後、ITシステム開発会社を設立。 現在、システムの請負としての業務を行う傍らテックアカデミーのRuby on Railsのメンターも勤めている。 |
内容分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
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