Pythonのdict型オブジェクトを初期化する方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】
初心者向けにPythonのdict型オブジェクトを初期化する方法について現役エンジニアが解説しています。dict型というのは、辞書型や連想配列と呼ばれることもあるオブジェクトで、リスト型と同じように複数の値を保持することのできるデータ型です。Pythonの辞書型を初期化する方法を解説します。
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監修してくれたメンター
清水 源一郎
テックアカデミーでは、Pythonコース、AIコース、データサイエンスコースを担当。
Pythonのdict型オブジェクトを初期化する方法について、テックアカデミーのメンター(現役エンジニア)が実際のコードを使用して初心者向けに解説します。
目次
そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
今回は、Pythonに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
Pythonのdict型オブジェクトを初期化する方法について詳しく説明していくね!
お願いします!
この記事では、Pythonにおけるdict型のオブジェクトの扱い方について解説します。
dict型とは
dict型というのは、「辞書型」などと呼ばれることもあるオブジェクトで、リスト型などと同じように複数の値を保持できるデータ型です。
リスト型が単に複数の値を保持するのに対して、dict型では値とその値に対応する「キー」と呼ばれる値を保持しています。
例えば、名前をキーに、年齢を値として持っているdict型としてsample_dictという変数を考えてみます。
この場合、キーは文字列型のオブジェクトとなり、以下のようにキーを指定すると、”Kato”さんの年齢を取得できます。
sample_dict["Kato"]
同様に下記のように指定すると、”Sato”さんの年齢を取得できます。
sample_dict["Sato"]
リスト型は単にデータだけを持っている配列なので、データの取得にはインデックス番号を指定する必要がありましたが、辞書型では各値に対して名前のようなものとしてキーを指定できるので、インデックス番号を考えずに値を取得できるというメリットがあります。
今回の例の名前と年齢のように、キーと値の対応にしっかりとした意味がある場合などには、プログラムコードが読みやすくなることもあります。
dict型オブジェクトを初期化する方法
では、dict型オブジェクトの作り方を説明します。
dict型オブジェクトを初期化する3つの方法を順番に紹介します。
- {}を使う方法
- dict()を使う方法
- fromkeys()メソッドを使う方法
1. {}を使う方
キーと値を指定して、最も簡単に辞書を作る方法です。
sample_dict1 = {キー1 : 値1, キー2 : 値2, キー3 : 値3, キー4 : 値4}
上記のように、全体を{}で囲い、キーと値を:(コロン)で挟んで渡せばdict型オブジェクトを初期化できます。
それぞれの値を取得したい場合には、下のようにしてキーに対応した値を取得できます。
sample_dict1[キー]
2. dict()を使う方法
dict型のコンストラクタであるdict()を使う方法です。
基本となる使い方を以下に示します。
sample_dict2 = dict(キー1=値1, キー2=値2, キー3=値3, キー4=値4)
対応するキーと値を=で結びつけて渡します。
この時キーは、文字列ではなく、変数名として与えるため””がつかないことに注意しましょう。
また、dict()では、キーと値のペアのタプルを要素とするリストから辞書を作ることもできます。
sample_dict3 = dict([(キー1, 値1), (キー2, 値2), (キー3, 値3), (キー4, 値4)])
これを応用すると、対応するキーと値が順番に入ったキーのリスト、値のリストの2つからzip関数で辞書を作ることもできます。
sample_dict4 = dict(zip(キーのリスト, 値のリスト))
3. fromkeys()メソッドを使う方法
dict型のメソッドfromkeys()を使うと、複数のキーに同じ値を当てはめた辞書を簡単に作ることができます。
sample_dict5 = dict.fromkeys(キーのリスト, 値)
リストで指定したキーにすべて同じ値を設定します。
実際に書いてみよう
それでは、実際にプログラムコードを書いてみましょう。
まずは、{}を使って辞書をつくり、辞書の値を参照する例を紹介します。
今回は、名前がキー、年齢が値となったdict型を作成します。
サンプルコード1
dict_name_age = {"Kato" : 20, "Sato" : 19, "Ito" : 30, "Muto" : 44}
name = "Kato"
print(name + "さんの年齢は" + str(dict_name_age[name]) +"歳です。")
結果
Katoさんの年齢は20歳です。
解説
まず1行目で、名前と年齢の入ったdict型を作っています。
そして2行目で、print()で使うために、年齢を取得したい人の名前を文字列型として用意します。
ここで名前を変数として用意しておくことで、変数部分を変えることでprint()で出力される人の名前と年齢をすぐに変えることができます。
最後に3行目で「〇〇さんの年齢は△歳です。」と表示されるように、print()を使っています。
次に、辞書を初期化する他の方法の具体例を見ていきましょう。
サンプルコード2
#dict()の基本的な使い方
dict_name_age2 = dict(Kato=20, Sato=20, Ito=20, Muto=20)
#dict()でリストから辞書を作る方法
dict_name_age3 = dict([("Kato", 20), ("Sato", 20), ("Ito", 20), ("Muto", 20)])
#dict()とzipで2つのリストから辞書を作る方法
name_list = ["Kato", "Sato", "Ito", "Muto"]
age_list = [20, 20, 20, 20]
dict_name_age4 = dict(zip(name_list, age_list))
#dictfromkeys()を使う方法
dict_name_age5 = dict.fromkeys(name_list, 20)
print(dict_name_age2)
print(dict_name_age2 == dict_name_age3 == dict_name_age4 == dict_name_age5)
結果
{'Kato': 20, 'Sato': 20, 'Ito': 20, 'Muto': 20} True
解説
紹介したそれぞれの方法で同じ辞書を作成しています。
すべての辞書の内容が同じであることを最後に確認しています。
まとめ
以上、この記事ではPythonにおけるdict型の初期化と値の取得方法について解説しました。
辞書型は便利なオブジェクトなのでぜひ使ってみてください。
内容が分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
Pythonを学習中の方へ
これで解説は終了です、お疲れさまでした。
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