Pythonのbytearray型について現役エンジニアが解説【初心者向け】
初心者向けにPythonのbytearray型について現役エンジニアが解説しています。データには文字のようなテキストデータと画像に使うようなバイナリデータがあります。bytearray型はバイナリデータで、変更可能なデータを表します。同じバイナリデータのbytes型との違いについても解説します。
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監修してくれたメンター
nakamoto
Pythonのbytearray型について、テックアカデミーのメンター(現役エンジニア)が実際のコードを使用して、初心者向けに解説します。
Pythonのbytearray型を知っておくと、バイナリデータの取り扱いが可能になります。
実務でbytearray型を扱うことがある場合に備え、ぜひ学習してみてください。
Pythonについてそもそもよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
今回は、Pythonに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
Pythonのbytearray型について詳しく説明していくね!
お願いします!
bytearray型とは
Pythonのbytearray型とは、Pythonの組み込み型です。
bytearrayはミュータブルなシーケンスです。
ミュータブルというのは、データを書き換え可能という意味です。
シーケンスというのは、番号で指定した値を取り扱うことができる配列が持つような性質です。
配列とは、複数の箱がある変数のようなものです。
変数とは、値を入れる箱のようなものです。
bytearray型で扱われる代表的なものとしてバイナリデータがあります。
バイナリデータとは
あるファイルが存在し、それをメモ帳などのエディタで開いたとき、何かしらの文字が表示されて読める場合と、まったく意味不明な文字化けした表示になってしまう場合があります。
バイナリデータは後者のデータであると言えます。
厳密に言えば、アスキー形式(テキスト)もバイナリデータですが、コンピュータの議論をするとき、テキストデータとバイナリデータで分けて考える場合がよくあります。
bytes型とbytearray型の違い
bytes型とbytearray型の違いについて解説します。
bytes型とbytearray型の違いは、値を変更することができるかどうかです。
bytes型とbytearray型の共通なところは、値を反復利用できることと、シーケンス利用できることです。
値を反復利用する例
値を反復利用できることを、イテラブル(iterable)といいます。
具体的にはfor文なので、次のようにリストの値をイテラブルな変数に1つ1つ代入して表示する反復利用が可能です。
サンプルコード
リスト = [1,2,3]
for 変数 in リスト:
print(変数)
結果例
1
2
3
値をシーケンス利用する例
シーケンスでは、整数値をリストなどのインデックスとして指定することで、指定したインデックス指定位置の値を扱うことができます。
サンプルコード
リスト = [1,2,3]
print(リスト[1])
結果例
2
bytes型とbytearray型の違いの一覧表
名称 | 変更 | 反復 | シーケンス |
---|---|---|---|
bytes型 | 不可 | 可 | 可 |
bytearray型 | 可 | 可 | 可 |
bytes型
bytes型は、イミュータブル(immutable)といって、値を変更できません。
値を変更する場合は、値を代入していた変数ごと変更する必要があります。
変数ごと変更するというのは、同じ名前の変数に上書きするようなものです。
上書き前の変数と上書き後の変数が同じ名前であったとしても、実際は同じ名前の別の変数という捉え方をします。
実際に次の例の場合、10を代入したときのbytes変数はidが94776043309856です。
11を代入した、同じbytesという名称の変数はidが、94776043309888なので、10を代入したときの94776043309856とは異なることがわかります。
bytearray型
bytearray型は、ミュータブル(mutable)といって、値を変更可能です。
例えばリストに値を追加する場合、追加前のidと追加後のidは同じ140716589206816です。
bytearrayの使い方
bytearrayは、Pythonの組み込み型ミュータブルなシーケンスです。
bytearrayの引数に値を指定することで、ミュータブル(可変可能)なバイト配列を返します。
関数における、「バイト配列を返します。」というような言い回しは、「バイト配列に変換します。」という意味です。
bytearray(引数)
実際に書いてみよう
bytearrayメソッドを使ったデータ作成をしてみます。
サンプルコード
x = bytearray([0x01, 0x02, 0x03])
print(x)
x.append(0x04)
print(x)
x=bytearray(b"abcde")
list(x)
表示結果
解説
x = bytearray([0x01, 0x02, 0x03])では、配列[0x01, 0x02, 0x03]をbytearray型へ変換して、変数xに代入しています。
print(x)ではオブジェクトxを表示しています。
表示結果はbytearray(b’\x01\x02\x03′)です。
bとあるのはバイナリデータを意味します。
x.append(0x04)では、オブジェクトxに0x04というデータを追加しています。
print(x)では、オブジェクトxを表示しています。
表示結果はbytearray(b’\x01\x02\x03\x04′)です。
bとあるのはバイナリデータを意味します。
x=bytearray(b”abcde”)では、バイナリデータのabcdeを整数へ変換しています。
list(x)では、整数が入った配列[97, 98, 99, 100, 101]が表示されます。
まとめ
bytes型は、イミュータブル(immutable)といって、値を変更できませんでした。
bytearray型は、ミュータブル(mutable)といって、値を変更可能でした。
bytearrayメソッドは、bytearrayメソッドの引数に値を指定することで、ミュータブル(可変可能)なバイト配列を返しました。
内容が分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
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