Poetryを使ってPythonのパッケージを管理する方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】
初心者向けにPoetryを使ってPythonのパッケージを管理する方法について現役エンジニアが解説しています。Poetryとはパッケージ管理ツールとは、コンピュータで複数のパッケージを管理するためのツール(ソフトウェア)です。Poetryをインストールしてパッケージを管理してみましょう。
テックアカデミーマガジンは受講者数No.1のプログラミングスクール「テックアカデミー」が運営。初心者向けにプロが解説した記事を公開中。現役エンジニアの方はこちらをご覧ください。 ※ アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社 調査期間:2021年8月12日~8月16日 調査対象:2020年8月以降にプログラミングスクールを受講した18~80歳の男女1,000名 調査手法:インターネット調査
Poetryを使ってPythonのパッケージを管理する方法について、TechAcademyのメンター(現役エンジニア)が実際のコードを使用して、初心者向けに解説します。
Pythonについてそもそもよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプ、Python講座の内容をもとに紹介しています。
今回は、Pythonに関する内容だね!
どういう内容でしょうか?
Poetryを使ってPythonのパッケージを管理する方法について詳しく説明していくね!
お願いします!
パッケージ管理ツールとは
パッケージ管理ツールとは、コンピュータで複数のパッケージを管理するためのツール(ソフトウェア)です。
インターネットからパッケージをダウンロードしてきてインストールしたり、不要になったパッケージを削除したりするのに用います。単にインストール、アンインストールを支援するだけでなく、パッケージ配布元でバージョンアップがあったか確認したり、依存する他のパッケージも同時にインストールしたりします。
RedHat系OSではyum、Debian系OSではaptというパッケージ管理ツールが広く使われています。
プログラミング言語にもそれぞれツールがあり、Pythonではこの記事で紹介するPoetry、Rubyではgem、Node.jsではnpmといったものがあります。
Poetryとは
PoetryはPython用のパッケージ管理ツールです。
パッケージ管理に必要なコマンド一式を備えている(単体で完結する)ことや、パッケージのビルドや公開を簡単に行える、といった特徴をうたっています。
PoetryとPipenvの比較
Poetryは、PEP 518で提案された、pyproject.tomlファイルを採用しています。
パッケージの依存関係だけでなく、ビルド環境一式を設定ファイルとして記述できることが強みです。
Poetryの基本的な使い方
前提条件
- Python3.7.3を使用しました
- venvを適用した隔離環境で作業しました
- Windows環境での実行結果ですが、LinuxやMacでも同様です
インストール
以下コマンドでpoetryをインストールしました。
$ pip install poetry インストールが成功したか確認するため、バージョンを表示しました。 $ poetry -V Poetry version 1.0.3
プロジェクトの作成
以下コマンドで新規プロジェクトsampleを作成します。
$ poetry new sample sampleディレクトリ内の、pyproject.tomlがプロジェクトの設定ファイルです。 パッケージのインストール sampleディレクトリに移動し、以下コマンドを実行します。 $ poetry add requests Using version ^2.22.0 for requests Updating dependencies Resolving dependencies... Writing lock file Package operations: 8 installs, 1 update, 0 removals - Updating importlib-metadata (1.1.3 -> 1.5.0) - Installing atomicwrites (1.3.0) - Installing colorama (0.4.3) - Installing more-itertools (8.2.0) - Installing packaging (20.1) - Installing pluggy (0.13.1) - Installing py (1.8.1) - Installing wcwidth (0.1.8) - Installing pytest (5.3.5)
上記の通り、requestsパッケージがインストールされました。
また、pyproject.tomlが自動的に更新されました。
(一部抜粋)
[tool.poetry.dependencies] python = "^3.7" requests = "^2.22.0"
パッケージのアンインストール
requestパッケージをアンインストールすると、不要になったパッケージも同時にアンインストールされました。
$ poetry remove requests Updating dependencies Resolving dependencies... Writing lock file Package operations: 0 installs, 0 updates, 5 removals - Removing certifi (2019.11.28) - Removing chardet (3.0.4) - Removing idna (2.8) - Removing requests (2.22.0) - Removing urllib3 (1.25.8)
まとめ
この記事ではPythonのパッケージ管理ツールである、Poetryを紹介しました。
パッケージ管理ツールを用いることで、依存するパッケージのバージョン管理が容易になります。依存パッケージをバージョンアップしたら、ソフトウェアの挙動が変わってしまった、といった意図せぬトラブルも予防できます。
監修してくれたメンター
橋本紘希(はしもとひろき)
システムインテグレータ企業勤務のシステムエンジニア。 開発実績: Javaプログラムを用いた業務用Webアプリケーションや、基幹システム用バッチアプリケーションなどの設計構築試験。 |
内容分かりやすくて良かったです!
ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!
分かりました。ありがとうございます!
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